第106回日本選手権35km競歩・第61回全日本競歩輪島大会は4月17日、石川県輪島市の道の駅輪島ふらっと訪夢前往復コースで行われ、女子35kmは実業団4年目の園田世玲奈(NTN)が2時間45分48秒でV。オレゴン世界選手権の派遣設定記録(2時間51分00秒)を突破して世界選手権代表に内定した
園田が終始、その強さを見せた。スタートから先頭に立ち、派遣設定記録よりも速いペース(1km4分53秒)で進む。5km24分08秒、10km48分03秒。ここから2位以降と大きく差を広げていき、15km(1時間11分43秒)では2位に1分00秒差をつけた。その後も20km1時間35分19秒、25km1時間58分48秒、30km2時間22分19秒と勢いは衰えない。そのまま単独歩で派遣設定記録から5分以上早くフィニッシュした。
25歳の園田は滋賀県出身。草津東高から中京大を経て、19年にNTNに入社した。高校時代は14年インターハイ5000m競歩で9位と惜しくも入賞を逃している。大学時代は4年時の18年に10000m競歩で日本学生個人選手権優勝、日本インカレ2位の成績を残した。この年から50km競歩にも取り組み、全日本競歩高畠大会で優勝。この時のタイム(4時間29分45秒)が学生最高記録として残っている。これまで大会では上位に顔を出しているものの、日本代表の経験はない。
今シーズンは3月20日の全日本競歩能美大会20kmで1時間32分12秒で優勝。2年前に出した自己ベストを一気に3分09秒も更新するなど調子を上げていた。
初の世界選手権代表に内定した園田は「(今年から国際大会が)50kmから35kmに変更されて、このチャンスをつかみたいと思っていたので、本当にうれしい。ひとり旅で難しいレースだったけど、応援が力になりました」と言葉を弾ませた。
国内で初めて35kmが実施された今大会。最も良い記録は今後日本記録の可能性があるものの、すぐには日本記録にはならず、ルール上「日本最高記録」の扱いとなる。競技会規則では「新しい種目が加わった時、および記録の扱い方が変更になった場合には、その年に出されたもっともよい記録を日本記録として扱う」となっている。
■女子35km上位成績
園田世玲奈(NTN) 2.45.48
河添 香織(自衛隊体育学校) 2.54.25
矢来 舞香(千葉興業銀行) 2.55.55
渕瀬真寿美(建装工業) 2.59.18
立見 真央(田子重) 2.59.37
熊谷 菜美(関彰商事) 3.02.44
落合 早峰(中京大) 3.16.05
吉住 友希(船橋整形外科) 3.18.57
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
-
2024.12.13
-
2024.12.13
-
2024.12.13
-
2024.12.13
-
2024.12.13
-
2024.12.07
-
2024.11.24
-
2024.11.20
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.12.13
箱根駅伝V奪還狙う駒大 藤田敦史監督「100回大会の悔しさ晴らしたい」選手層に課題も手応えあり
第101回箱根駅伝に出場する駒大がオンラインで記者会見を開き、藤田敦史監督、大八木弘明総監督、選手が登壇、報道陣の取材に応じた。 藤田監督は「前回は出雲駅伝、全日本大学駅伝を制した状態で迎え、青山学院に負けて準優勝でした […]
2024.12.13
國學院大エースの平林清澄「どの区間でもエースとしての走りをする」最後の箱根駅伝「監督を大号泣させたい」
第101回箱根駅伝に出場する國學院大が12月13日、東京の渋谷キャンパスで壮行会が開かれ、前田康弘監督と選手たちが登壇。壮行会後に主将の平林清澄(4年)が報道陣の合同取材に応じた。 2冠を獲得しているだけに、壮行会にはフ […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会