◇日本学生個人選手権(4月15~17日/神奈川・平塚)1日目
ワールドユニバーシティゲームズの選考会を兼ねた日本学生個人選手権の初日。女子100mハードルは玉置菜々子(国士大)が13秒30(+0.5)で制した。
「雨と風があって(条件が)良くなかったので、ウォーミングアップの時点で『勝ち』にこだわろうと思いました」という玉置。予選で13秒64(+0.5)、準決勝も13秒50(+1.3)と圧巻の走りを見せると、決勝でも力強いハードリングで抜け出した。
「ユニバ代表のためには順位が大事。その結果、タイムがついてきました」。大会5日前には自己タイの13秒26(学生歴代5位タイ)をマークするなど好調を維持して臨んだ選考会だった。
玉置は昨年の東京五輪で、自らボランティアに応募。陸上競技の招集所を担当したという。世界のトップアスリートを間近に見て「身体の大きさの違いを感じました」。国内でも日本記録を立て続けに出している寺田明日香(ジャパンクリエイト)、青木益未(七十七銀行)と比べても「特に上半身が弱い」というのが課題だった。
そこでこの冬季はウエイトトレーニングで特に上半身を強化。元々強さはあったが、ベンチプレスのマックスは70kgから80kgへアップ。それによって「リードの腕を使えて乗り込んでいけるようになりました」と成長を感じている。
今季の目標は13秒15の学生記録の更新。そして、昨年はあと一歩で逃した日本選手権のファイナルだ。加えて、「関東インカレ、日本インカレでも2位だったので、今年はタイトルを取って大学に8点を」と強い決意を語る。
課題はスピード。「100mを11秒台で当たり前のように走れるようにならないといけない」。小学校時代から世代トップを走る大型ハードラーとして期待を集めてきた北海道の大器が、大学4年目でいよいよ本格化を迎えようとしている。
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