日本にとってメダルの可能性が高い男子50km競歩が明朝5時30分からスタートする。今日行われた20km競歩では、池田向希(旭化成)が銀メダル、山西利和(愛知製鋼)が銅メダルに輝いた。その勢いに乗って50km競歩勢もメダル獲得を目指すのが、川野将虎(旭化成)、丸尾知司(愛知製鋼)、勝木隼人(自衛隊体育学校)の3人だ。
ドーハ世界選手権を制した鈴木雄介(富士通)だったが、コンディション不良により辞退。変わって勝木が代表入りした。
日本記録3時間36分45秒を持つのは川野。今季は20kmでも結果を残し、課題だったスピードも強化してきた。20kmで銀メダルを取った池田とは同学年で、同じ静岡出身、東洋大の同期と常に切磋琢磨してきた仲。50kmから遠ざかっているが、そこは東京五輪に向けて仕上げてくるだろう。
29歳のベテランとなった丸尾は、ロンドン世界選手権4位の実力者。自己ベストでも川野に次ぐ3時間37分39秒の歴代2位を持つ。経験豊富なだけに、安定した歩きで上位をうかがいそう。勝木は18年アジア大会の金メダリスト。今季は3時間42分32で歩いている。こちらも上位進出の力は十分にある。
海外勢はレースが少なくなかなか上位候補がつかめない。世界記録保持者のY.ディニ(フランス)は43歳。連覇を狙うM.トート(スロバキア)も38歳になった。20km同様に中国勢はメダルを目指してきそうだ。今季日本以外で3時間43分台をマークしているのはJ.ヒルバート(ドイツ)だけ。
ドーハ世界選手権ほど過酷な状況ではなく、午前5時30分からのレース。それでも8時頃には日差しも強くなりそう。タイムよりも勝負。粘り強く歩いて勝負所を見極めたウォーカーがメダルをつかむことになる。
日本は2008年北京、12年ロンドンと入賞を重ね、前回リオ五輪では荒井広宙(自衛隊体育学校)が銅メダルを獲得した。2大会連続メダル、そして悲願の金メダルへ。3人のウォーカーが札幌で歴史を作る。

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