2019.07.14
【第103回日本選手権】男子110mH 高山峻野vs泉谷駿介
ともに13秒36の日本タイ!!
その差「0.002秒」、雨中の歴史的激闘を高山が制す

日本選手権男子110mHは優勝した高山峻野(ゼンリン、左から2人目)と2位の泉谷駿介(順大)がともに日本記録に並ぶ13秒36(-0.6)をマーク。わずか1000分の2秒差で決着という歴史的激闘が繰り広げられた
予選からドラマチックな展開
前回大会、金井大旺(福井県スポーツ協会/現・ミズノ)が13秒36の日本新記録を樹立して沸いた男子110mハードル。今季は5月19日のゴールデングランプリ大阪で泉谷駿介(順大)が追い風参考を含む日本最速の13秒26(+2.9)、6月2日の布勢スプリントでは高山峻野(ゼンリン)が日本記録にピタリ並ぶ13秒36(+1.9)をマークするなどし、今大会はより一層の大激戦が予想された。だが、それを大きく上回るドラマチックな展開が待っていた。
大会3日目に予選、準決勝が行われ、最終日に決勝のスケジュール。その予選からドーハ世界選手権の参加標準記録(13秒46)を狙った泉谷駿介(順大)が、いきなり魅せた。向かい風2.5mの悪条件下にもかかわらず自身の持つU20日本最高を0.02秒短縮する13秒53でダントツの激走。だが、肝心の〝標準突破〟は風に阻まれた。
そして、同日に行われた準決勝で〝波乱〟が起きる。1組に入った日本記録保持者・金井がフライングで失格。最終ステージを前に連覇を絶たれたのだ。その1組を制したのは今季好調の石川周平(富士通)で、13秒51(+0.1)。2組は2年ぶりの優勝を狙う高山が自己セカンド記録に並ぶ13秒44(-0.7)で1着。泉谷は「予選と同じくらいの風をイメージして出たので脚が詰まり、浮いてしまった」と13秒54で2着にとどまったうえ、またも参加標準に届かなかった。
翌日の決勝は、どちらかというと泉谷に注目が集まっていたかもしれない。それは戦うライバルたちも同じ。7レーンに入ったもう1人の日本記録保持者・高山も、左隣の19歳が気になって仕方なかったという。急上昇中の泉谷vsキャリアで勝る高山。2人の〝真剣勝負〟が幕を開けた。
スタートでドカンと飛び出した泉谷に対して、「出られることは想定していたんですけど、想像以上に速くて、(レースのイメージを)全部崩されました」と高山。それでも、持ち味の中盤で泉谷との差を徐々に詰めていく。そして、10台目のハードルで両者が並ぶ。
フィニッシュラインまでのダッシュも、ほぼ互角。2人は同時に胸を突き出した。泉谷は「どちらが勝ったかわからなかった」と話し、高山は「逆転した感じはなかった」という感触だった。
速報タイムは13秒34。日本記録を上回るタイムに会場はどよめいた。しかし、公式記録は日本タイ&大会タイの13秒36(-0.6)。勝利の女神が微笑んだのは高山だった。1000分の1秒まで計測したタイムは、「13.354」と「13.356」。勝敗を分けた差は、わずか「0.002秒」だった。
※この続きは6月14日発売の『月刊陸上競技』7月号をご覧ください。
【第103回日本選手権】男子110mH 高山峻野vs泉谷駿介
ともに13秒36の日本タイ!! その差「0.002秒」、雨中の歴史的激闘を高山が制す
[caption id="attachment_3726" align="aligncenter" width="400"]
日本選手権男子110mHは優勝した高山峻野(ゼンリン、左から2人目)と2位の泉谷駿介(順大)がともに日本記録に並ぶ13秒36(-0.6)をマーク。わずか1000分の2秒差で決着という歴史的激闘が繰り広げられた[/caption]
予選からドラマチックな展開
前回大会、金井大旺(福井県スポーツ協会/現・ミズノ)が13秒36の日本新記録を樹立して沸いた男子110mハードル。今季は5月19日のゴールデングランプリ大阪で泉谷駿介(順大)が追い風参考を含む日本最速の13秒26(+2.9)、6月2日の布勢スプリントでは高山峻野(ゼンリン)が日本記録にピタリ並ぶ13秒36(+1.9)をマークするなどし、今大会はより一層の大激戦が予想された。だが、それを大きく上回るドラマチックな展開が待っていた。 大会3日目に予選、準決勝が行われ、最終日に決勝のスケジュール。その予選からドーハ世界選手権の参加標準記録(13秒46)を狙った泉谷駿介(順大)が、いきなり魅せた。向かい風2.5mの悪条件下にもかかわらず自身の持つU20日本最高を0.02秒短縮する13秒53でダントツの激走。だが、肝心の〝標準突破〟は風に阻まれた。 そして、同日に行われた準決勝で〝波乱〟が起きる。1組に入った日本記録保持者・金井がフライングで失格。最終ステージを前に連覇を絶たれたのだ。その1組を制したのは今季好調の石川周平(富士通)で、13秒51(+0.1)。2組は2年ぶりの優勝を狙う高山が自己セカンド記録に並ぶ13秒44(-0.7)で1着。泉谷は「予選と同じくらいの風をイメージして出たので脚が詰まり、浮いてしまった」と13秒54で2着にとどまったうえ、またも参加標準に届かなかった。 翌日の決勝は、どちらかというと泉谷に注目が集まっていたかもしれない。それは戦うライバルたちも同じ。7レーンに入ったもう1人の日本記録保持者・高山も、左隣の19歳が気になって仕方なかったという。急上昇中の泉谷vsキャリアで勝る高山。2人の〝真剣勝負〟が幕を開けた。 スタートでドカンと飛び出した泉谷に対して、「出られることは想定していたんですけど、想像以上に速くて、(レースのイメージを)全部崩されました」と高山。それでも、持ち味の中盤で泉谷との差を徐々に詰めていく。そして、10台目のハードルで両者が並ぶ。 フィニッシュラインまでのダッシュも、ほぼ互角。2人は同時に胸を突き出した。泉谷は「どちらが勝ったかわからなかった」と話し、高山は「逆転した感じはなかった」という感触だった。 速報タイムは13秒34。日本記録を上回るタイムに会場はどよめいた。しかし、公式記録は日本タイ&大会タイの13秒36(-0.6)。勝利の女神が微笑んだのは高山だった。1000分の1秒まで計測したタイムは、「13.354」と「13.356」。勝敗を分けた差は、わずか「0.002秒」だった。 [caption id="attachment_3727" align="aligncenter" width="400"]
高山(中央)と泉谷(左)はともに世界選手権の参加標準記録を突破し、優勝した高山が代表に決定。右は13秒67で3位に食い込んだ石川周平(富士通)[/caption]
※この続きは6月14日発売の『月刊陸上競技』7月号をご覧ください。
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