◇全米五輪選考会(6月18日~27日/米国・オレゴン州ユージン)
東京五輪代表選考会となる全米五輪選考会の3日目が行われ、男子100mは25歳のトレイヴォン・ブロメルが9秒80(+0.8)で初優勝。2015年、16年と連続で2位だったが全米最速の座を初めて勝ち取り、堂々2大会連続の五輪代表入りを決めた。
2位はルーニー・ベイカーが9秒85の自己新、3位はドーハ世界選手権400m銅メダルのフレッド・カーリーが自身初の9秒8台となる9秒86で3位に入った。9秒89で4位のケニー・ベドナレクまでが9秒8台をマークした。ドーハ世界選手権200m金メダルのノア・ライルズは7位、39歳のジャスティン・ガトリンは8位にとどまった。
18歳だった2014年6月に男子100mでU20初の9秒台となる9秒97をマークしたブロメル。日本の桐生祥秀(当時・東洋大/現・日本生命)が銅メダルだった同年の世界ジュニア選手権(現・U20世界選手権)で銀メダルを獲得、翌年の北京世界選手権では銅メダルを手にするなど、早くから注目を集める存在だった。しかし、16年の全米五輪選考会を自己新の9秒84で2位通過しながらも、初の五輪となったリオ大会では8位どまり。この頃からアキレス腱の痛みなどに悩まされはじめ、その後は低迷が続いた。
復活の気配が出始めたのは昨年。サニブラウン・アブデル・ハキームも指導を受けるラナ・レイダー・コーチの元で徐々に力を取り戻し、7月に16年の9秒84以来の9秒台となる9秒90、今季は6月に世界歴代7位、今季世界最高の9秒77(+1.5)をマークしていた。ドーハ世界選手権金メダルのクリスチャン・コールマンがドーピング検査で3度の居場所不在の違反を犯して1年半の資格停止処分を受け、東京五輪出場が絶望となったなか、これで米国スプリント界のエースと言える位置に浮上してきた。
このほか男子ハンマー投はルディ・ウィンクラーが米国新の82m71、同400mはマイケル・ノーマンが44秒07で快勝してそれぞれ初の五輪代表へ。クアネラ・ヘイズが49秒78で制した女子400mで2位(50秒02)になった35歳のアリソン・フェリックスが5大会連続の五輪代表入りを決めた。
全米五輪選考会は現地時間6月27日まで開かれる。

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