◇東京五輪テストイベントREADY STEADY TOKYO/世界陸連コンチネンタルツアー・ゴールド(5月9日/東京・国立競技場)
東京五輪テストイベント「READY STEADY TOKYO」が無観客試合で開催された。国立競技場のある東京都には緊急事態宣言が発出されているなか、ジャスティン・ガトリン(米国)ら海外渡航選手9名も含め、約420人が出場。その大会の様子を、世界陸連のセバスチャン・コー会長が視察に訪れ、会見に登壇した。
コー会長は会見冒頭に「この場に参加できてうれしい。日本の組織委員会とは長年緊密に仕事をしてきた。先日の札幌でのマラソン、競歩のテストイベントも含め、(テストイベントの)結果についてうれしく思う」と語った。
コロナ禍によりオリンピック開催に懐疑的な意見があることについて「そのような批判は理解できます」と話した上で「組織委員会は1年半にわたってルールを設けて整備をしています。先週の世界リレー(ポーランド)でも300人が集まったが行動に対して厳し規則を設けていて、結果的に(新型コロナウイルスの)陽性者は出ていない。日本の保健行政とも連係してきちんとした対策ができるようにしているので、安心していただきたい」と理解を求めた。
オリンピックの出場権の一つの資格でもある「ワールドランキング制度」が公平かどうかといった質問や、「事前キャンプのキャンセルが続いているが、調整面で不利になるのでは」という問いに対して、「アスリートたちは順応している。すべてフェア、以前と同じというのは難しいですし、何かを犠牲にしないといけない」と答えた。
最後には、「オリンピック、パラリンピックは4年に1回のプレミアイベント。ロンドン五輪でもイーストロンドン地区にレガシーがもたらされ、街が明るくなった。人と人をつなぐイベントであり、こういう状況だからこそ開催の意義があると考えています」と五輪、パラリンピックへの思いを語った。
コー会長は1980年モスクワ、84年ロスとオリンピック男子1500mで連覇を果たした英国中距離界のレジェンド。800mなどと合わせ、世界記録更新は12回。2012年ロンドン五輪の組織委員会委員長をつとめ、2015年より国際陸連(現・世界陸連)の会長に就任した。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.07.18
-
2025.07.17
-
2025.07.17
-
2025.07.13
-
2025.07.05
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.18
富士北麓ワールドトライアル 100mに栁田大輝、桐生祥秀 ハードルに泉谷駿介、田中佑美がエントリー!
日本陸連は7月18日、日本グランプリシリーズの富士北麓ワールドトライアル2025のエントリーリストを発表した。 男子100mには日本選手権で優勝した桐生祥秀(日本生命)を筆頭に、関口裕太(早大)、小池祐貴(住友電工)、多 […]
2025.07.18
【世界陸上プレイバック】―13年モスクワ―棒高跳イシンバエワが地元で有終の美 福士加代子がマラソンで笑顔の銅メダル、桐生祥秀が世界デビュー
今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]
2025.07.18
100m栁田大輝60年ぶり“世界一”なるか!?落合晃、阿部竜希、柳井綾音らがドイツで勝負/ユニバ
学生世界一を決めるFISUワールドユニバーシティゲームズの陸上競技が7月21日から27日まで、ドイツのライン・ルールで行われる。若き日本代表の注目選手を紹介する。 男子100mには栁田大輝(東洋大)が出場する。自己記録は […]
2025.07.18
チェプンゲティチ暫定的資格停止!女子マラソン初2時間10分切り、3月のドーピング検査陽性
世界陸連の独立不正監査機関「アスリート・インテグリティー・ユニット」(AIU)は7月17日、女子マラソン世界記録(2時間9分56秒)保持者のルース・チェプンゲティチ(ケニア)に暫定的資格停止処分を科したことを発表した。 […]
Latest Issue
最新号

2025年8月号 (7月14日発売)
詳報!日本選手権
IH地区大会