◇東京五輪テストイベントREADY STEADY TOKYO/世界陸連コンチネンタルツアー・ゴールド(5月9日/東京・国立競技場)
東京五輪テストイベント(コンチネンタルツアー・ゴールド)男子110mハードルは、日本記録保持者の金井大旺(ミズノ)が圧巻のパフォーマンスを見せた。
4月29日の織田記念(広島)で13秒16(+1.7)という驚異的な日本新記録を樹立した金井。それから間もない今大会では、泉谷駿介(順大)に加え、織田記念を欠場していた高山峻野(ゼンリン)と、ドーハ世界選手権代表3人による好記録が期待された。
そんな中でも金井の走りは際立っていた。序盤からリードを奪うと、中盤以降も一気に抜け出し、向かい風0.8mを突いて13秒38で優勝を飾り、13秒43の泉谷、13秒45の高山を抑えた。
「ちょっとタイムにつながらなかった」と金井。実はこの日の10台並べられたハードルの中で1台目と2~10台目でメーカーが違うものだった。1台目が国立競技場に常設のもので、2台目以降は東京五輪で採用される「モンド社製」。同社のハードルの数が足りなかったことでこうした対応となったという。そこで少し感覚を乱してしまい「スピードを失ってしまった」と話す。
織田記念での快走を見せたものの「追い風があったから」とすでに次を見据えている金井。「オーバースピードの中でも刻めるような走りをしていきたい」と、高いレベルでの安定を求めていく。
すでに東京五輪の参加標準記録を突破済みで、6月の日本選手権で3位以内に入れば代表に内定。東京五輪を最後に競技を退き、父の跡を継いで歯科医になるために医学の道へと進むと決めている。オリンピックのファイナルへ――金井のラストシーズンは、いよいよカウントダウンが始まる。
2位の泉谷は「今日は1台目までが良かった」と課題だった8歩から7歩に変えたスタートから1台目のアプローチがうまくいったが、「3台目でぶつけて」リズムに乗れなかった。「また参加標準記録(13秒32)を切れなかった」と悔しがる。次戦は2週間後の関東インカレの予定だ。
前日本記録保持者(13秒25)の高山は織田記念の前日練習で左ヒラメ筋に痛みが出て棄権。「それからほとんど練習せずに出たわりに、13秒7台が出ればいいと思っていたのでまずまず」と納得の表情を浮かべる。6月の布勢スプリント、そして日本選手権に照準を合わせており、「そこまでの時間でしっかり脚を治していきたい」と話した。高山も参加標準記録は突破しているため、日本選手権でメダル獲得すればオリンピック代表に決まる。
4位の村竹ラシッド(順大)は13秒51と自己新で、学生歴代4位にランクインする好記録だった。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
-
2024.11.03
2024.10.27
甲南大が女子4×200mR学生新記録! インカレ四継Vメンバーで1分35秒42
-
2024.11.01
-
2024.11.03
-
2024.10.30
-
2024.10.11
-
2024.10.27
-
2024.10.05
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.11.03
初出場で初シードの立教大「デコボコはありましたが狙い通り」と新指揮官の髙林祐介監督/全日本大学駅伝
◇第56回全日本大学駅伝(11月3日/愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮:8区間106.8km) 大学駅伝ナンバーワンを決める全日本大学駅伝が行われ、國學院大が5時間9分56秒で悲願の初優勝を果たした。初出場を果たした立教大 […]
2024.11.03
城西大が6位で初の連続シード!目標の5位にあと一歩ながら「思っていた内容とズレはない」/全日本大学駅伝
◇第56回全日本大学駅伝(11月3日/愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮:8区間106.8km) 駅伝の学生ナンバーワンを決める全日本大学駅伝が行われ、國學院大が5時間9分56秒で初優勝を飾った。 前回大会で過去最高の5位に […]
2024.11.03
最終区で3位に後退の青学大 原晋監督「國學院1強じゃなく3強で争える」 箱根の距離に自信/全日本大学駅伝
◇第56回全日本大学駅伝(11月3日/愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮:8区間106.8km) 大学駅伝ナンバーワンを決める全日本大学駅伝が行われ、國學院大が5時間9分56秒で初優勝を果たした。2位に駒大が続き、今年の箱根 […]
2024.11.03
東洋大は13位 連続シード逃すのは20年ぶり 酒井俊幸監督「勝負へのこだわり薄い」箱根に向けて選手層課題/全日本大学駅伝
◇第56回全日本大学駅伝(11月3日/愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮:8区間106.8km) 大学駅伝ナンバーワンを決める全日本大学駅伝が行われ、國學院大が5時間9分56秒で悲願の初優勝を果たした。東洋大は13位で、前回 […]
Latest Issue 最新号
2024年11月号 (10月11日発売)
●ベルリンマラソン
●DLファイナル
●インカレ、実業団
●箱根駅伝予選会展望