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【連載コラム】NGT48西村菜那子の陸上日記#33

【連載コラム】NGT48西村菜那子の陸上日記#33

連載33区
「箱根駅伝振り返り!往路編」


「富士山女子駅伝」中継番組の副音声と配信番組で共演したゆりやんさんと佐藤成葉さんと記念撮影

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!

皆様、どんな年末年始をお過ごしになられましたか? 私は12月27日に新潟県のアオーレ長岡で開催されたバスケットボール「Bリーグ」の新潟アルビレックスBBさんのホーム試合にゲスト出演させていただきました。NGT48は現在、新潟アルビレックスBBさんとともに新潟県を盛り上げるさまざまな取り組みに励んでいます。

この日は私の出身地でもある長野県のチーム、信州ブレイブウォリアーズさんとの対戦でした。私を含む長野県出身メンバーは特別に信州の応援組として参加したのですが、初めて試合会場で観たプロバスケットボールの迫力に圧倒され、あっという間に時間が過ぎていました。スポーツで築き上げられる一体感が私はとても好きで、大満足な1日でした。

そして30日には富士山女子駅伝の副音声とSNS配信企画に参加させていただきました。2020年を締め括る大事な大学駅伝に携わることができたこと、大変うれしく思います。SNS配信の様子はフジテレビSPORTSさんのYouTubeチャンネルでご覧になれますので、こちらからぜひチェックしてみてください!

池田選手はアジフライを手で食べる

年が明け、ついにみなさんお待ちかねの箱根駅伝が行われました! 今年の仕事始めが1月4日だったため、久しぶりに2日間ともゆっくりテレビ観戦することができました。

今年の箱根駅伝は駒澤大学が総合優勝。最終10区でトップが入れ替わるという最後の最後まで目が離せない展開で、気がついたらテレビの前からずっと動かなかった2日間……。箱根駅伝について、往路編、復路編に分けてコラムをお届けしたいと思います。本日は往路編です!

1月2日、最初の見所はスタート前。「区間エントリー変更」にあります。調子を崩したりケガをする選手がいたり、また、主力をあえて補欠に回して当日までどの区間を走るか伏せておくなど、各監督たちの駆け引きがあるのも箱根駅伝の醍醐味です。選手の気持ちを思うと心が痛くなるのですが……。

私は青山学院大学のエントリー変更が1番気になっていました。スーパールーキー・佐藤一世選手をどこに置くのか、キャプテンの神林勇太選手(4年)は何区なのか。青山学院大学は選手層が厚いため、誰がどの区間を走るのか予想しにくく、前日に母親とずっとエントリー変更について議論していました。もちろん2人とも予想が当たることはなかったのですが……(笑)。

1区は異例のスローペースとなりました。しかし、レース中は一転して、スピードが突然速まったりする場面も。ペースの上げ下げが大きく、レースへの対応力が求められる展開だったと思います。そのため、経験豊富な上級生が有利で、箱根デビュー戦である1年生には苦しい展開のように思えました。

そういう状況で飛び出すのは大変勇気がいることだと思います。最初に意を決して集団から飛び出したのが東海大学・塩澤稀夕選手(4年)。その積極的な走りが素晴らしかったです。

しかし、塩澤選手を抑えて区間賞を獲得したのは、法政大学•鎌田航生選手(3年)。鎌田選手が1年生の時に、テレビインタビューで緊張のせいか“噛み噛み”でカメラマンの方から「落ち着いて」と言われていたことをふと思い出しました。初々しい姿がとても印象に残っています。あれから2年、鎌田選手が区間インタビューで堂々と話している姿に感慨深く思っていた私でありました。

2区では留学生ランナーが大活躍。昨年、東洋大の相澤晃選手(現・旭化成)によって打ち立てられた区間記録はしばらく塗り替えられないのでは……そう思われましたが、1年後に東京国際大学のイェゴン・ヴィンセント選手(2年)が更新することになるとは。圧巻の走りに開いた口が塞がらないとはこのことだと実感しました(笑)。ヴィンセント選手の好きな日本食は牛丼とのこと。SNSでは「これからもたくさん牛丼食べてね!」とホッコリする投稿で溢れていて、私まで気持ちが温まりました。

個人的に注目していたのは日本体育大学の池田耀平選手(4年)。エースとしてさまざまなレースで好成績を残し、安定感抜群の選手です。チームメイトから「アジフライを素手で食べる」という愉快なタレコミをいただいたことがあり、どういう選手なのかとても気になっていました。東海大学・名取燎太選手(4年)との競り合いを制し、2区3位。4年生の集大成の走りは大変立派なものでした。

衝撃だった往路

3区では東海大学のルーキー・石原翔太郎選手が区間賞。石原選手は昨年11月の全日本大学駅伝でも4区で区間賞を取るなどスピードランナーの印象がありました。しかし、驚いたのは10000mの自己記録が30分59秒38だということ。もちろん、1年生ということもあり大会出場が少ないからなのですが……。学生トップ選手は28分台、さらには27分台の選手がいますが、石原選手の走りを見て、改めて駅伝はトラックのタイムがすべてではないということを実感しました。駅伝は本当に事前に予想するのが難しいものですね。

もう1人印象的だったのは帝京大学の遠藤大地選手(3年)。1、2区で出遅れたチームを盛り返す走りで8人をごぼう抜き。見事なゲームチェンジャーぶりでした。5区で活躍した選手を「山の神」と称するように、3区で快走した選手を「湘南の神」といって称賛する言葉が存在しています。初代の秋山雄飛選手(青山学院大学/現・中国電力)に次ぐ、“2代目湘南の神・遠藤大地”が誕生したように感じたのですが、みなさんはどう思われました……?

そして私は1、2区からヒシヒシと感じていた創価大学の例年以上の強さが、3区・葛西潤選手(2年)の走りで、予感から確信に変わりました。続く4区で創価大学の嶋津雄大選手(3年)がついに先頭へ。嶋津選手は昨年大会の10区で区間賞を獲得している有力ランナー。しかし今年度は一時的に大学を休学していたため、もしかすると箱根で姿が見られないのかな……と心配していました。しかし、9月に復学し、生まれつき抱える「網膜色素変性症」という目の病と闘いながらも4区を激走している姿に心が動かされました。

最難関の5区にもさまざまなドラマがありました。トップを走る創価大学・三上雄太選手(3年)を追うのは、前回大会区間新記録を樹立した東洋大学・宮下隼人選手(3年)。優勝候補の駒澤大学は1年生の鈴木芽吹選手を配置。鈴木選手は宮下選手の後ろにぴたりとつき、山上りのスペシャリストから5区の走り方を学んでいるようにも感じました。

駅伝ではどうしても集団で前を走っていると、ペースメーカーとして利用されてしまうなど不利なことがあります。宮下選手も今回決して有利な状況ではなかったのですが、それでも抜かされることなく順位を上げ2位に押し上げました。そして鈴木選手も宮下選手に大きく離されることなく、最後までついていった粘り強さに、これからの駒澤大学を担っていく存在であることを感じました。

この2人が区間賞候補かと思いきや、驚異的な力を発揮し、区間トップになったのは帝京大学の細谷翔馬選手(3年)。帝京大は例年、山上りで少し苦戦をしているイメージがあった帝京大学において今回の細谷選手の快走はこれからの箱根駅伝での大きなアドバンテージになるかと思われます。

そしてこの区間最も注目をされていたのは青山学院大学・竹石尚人選手(4年)。結果は苦しいものとなってしまいましたが、それでももう一度箱根を目指し、留年を選んだ大きな決断には同い年として尊敬しかありません。

往路では創価大学の初優勝、東洋大学復活の2位、優勝候補の駒澤大学が続き、前回王者の青山学院大学が12位と、誰もが予想もつかなかった展開になりましたが、翌日の復路がより一層楽しみになったレースだったと思います。

次回のコラムでは復路編をお届けします! 本日も読んでくださりありがとうございました。


新潟アルビレックスBBホームゲームで、信州チームの物販コーナーにお邪魔した際の写真です。一緒にいるのは、同じく長野出身メンバーの曽我部優芽!

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©️Flora
NGT48 西村菜那子(にしむら・ななこ)
1997年8月11日生/O型/長野県出身
特技:クラシックバレエ、歴代の箱根駅伝の優勝校を暗記
趣味:陸上観戦、サッカー観戦
2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で幼い頃から駅伝を好きになる。アイドルとしての活動を続ける中で、自身のSNSを通して陸上競技に関する情報を発信。駅伝関連のメディア出演も多数。

西村菜那子モバイルサイト
●Information
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今作は、在籍メンバー30名全員が参加する「最初で最後の30人全員選抜」

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