2025.12.18
黒田頼みからの脱却
とはいえ、エース1人で勝てるほど、今の学生駅伝は甘くない。出雲、全日本ではともに序盤の出遅れが響き、優勝争いに加われなかった。その経験が、選手個々の危機感を一層強めた。
箱根駅伝では黒田とともに2年時から出走し、2年連続8区区間賞の塩出翔太(4年)は、「朝日に頼るレースでは戦えない。自分がどこを走っても優勝を決めるような走りをしたい」と語れば、全日本6区区間賞の飯田翔大も、「今年は自分が朝日さんに次ぐ存在にならないといけないと思ってやってきた」と次期エースへ名乗りを挙げるなど、チームテーマを体現しようとする覚悟が、随所ににじむ。

2年時から黒田とともにチームを牽引してきた塩出翔太
全日本以降は世田谷ハーフ、宮古サーモンハーフ、MARCH対抗戦と従来通りの流れのなかで、例年以上に好記録が続出。原監督も、「11年で8度勝っている時と同じ取り組みで、過去のチームと同等、それ以上の力があることを証明できたと思います」と手ごたえを見せている。
「俺が勝たせる」の主役候補が勢揃い

MARCH対抗戦10000mでは黒田、折田壮太(右)を筆頭に5人が27分台をマーク
12月10日のエントリー発表では、黒田を筆頭に、11月22日のMARCH対抗戦10000mで27分台をマークした折田壮太(2年)、宇田川瞬矢(4年)、飯田、佐藤愛斗(2年)らに加え、前回10区区間賞の小河原陽琉(2年)、前々回1区を走った荒巻朋熙(4年)らが順当にエントリー。
さらに1年生からは、6月の男鹿駅伝で好走した松田祐真と石川浩輝、MARCH対抗戦で1年生最速タイムを出した上野山拳士朗の3人がエントリー。出雲、全日本では出番がなかったが、激しいチーム内競争を勝ち抜いてきた。
これまでにも、2015年大会の田村和希(現・住友電工/4区区間新)、2016年の小野田勇次(現・中央発條/6区2位)、2022年の太田蒼生(現・GMOインターネットグループ/3区2位)、若林宏樹(5区3位)、前回の小河原のように、三大駅伝初出走となる箱根路での快走を見せても不思議ではない。
3連覇への布陣は整った。あとは、「全員が100%のパフォーマンスを出して走ること」と黒田。全員が「俺が青学を勝たせる」走りを体現した時、大手町にはフレッシュグリーンの歓喜が訪れる。
文/田中 葵
前回優勝メンバーから6人が卒業
前回、10時間41分19秒の大会新記録で連覇を飾ったメンバーから6人が卒業。それも4区で歴代2位の好タイムをマークした太田蒼生(現・GMOインターネットグループ)に5、6区連続区間新で、「山」を完全制覇した若林宏樹、野村昭夢(現・住友電工)の3人のタイムを合わせると、区間2位に1分56秒、総合2位の駒大には3分35秒もの差をつけており、その功績は計り知れないものだった。 2度目の3連覇へ向けて、今季のチームテーマは、「王者の挑戦~俺が青学を勝たせる~」に決まった。強力な世代が抜けたからこそ、自分がチームを勝たせるという意識を選手一人ひとりが持ち、その力を結集させることを求めてきた。エース黒田、2区で3度目の快走へ
もちろん、その筆頭となるのは、主将で絶対的エースの黒田朝日(4年)だ。2年時から三大駅伝で主要区間を任されてきた「駅伝男」は、今季も出雲駅伝6区で区間賞を獲得。全日本では、7区で区間記録を7秒更新する49分31秒をマーク。その走りは凄みを増す一方だ。 [caption id="attachment_193602" align="alignnone" width="800"]
主将で絶対エースの黒田朝日。今季も圧巻の走りを披露してきた[/caption]
箱根駅伝では2年時に1時間6分07秒で区間賞を獲得。翌年には1時間5分44秒で、従来の区間記録を更新した。「区間にこだわりはなく、チームが勝つために最大限のパフォーマンスを出すことが大事」と考えるも、最後の箱根も2区出走が有力。
「タイムは気象条件などの運もありますが、少なくとも前回の自分は超えられる」と気負いはない。原晋監督も、「今回もやってくれるでしょう」と揺るがない信頼を寄せている。
黒田頼みからの脱却
とはいえ、エース1人で勝てるほど、今の学生駅伝は甘くない。出雲、全日本ではともに序盤の出遅れが響き、優勝争いに加われなかった。その経験が、選手個々の危機感を一層強めた。 箱根駅伝では黒田とともに2年時から出走し、2年連続8区区間賞の塩出翔太(4年)は、「朝日に頼るレースでは戦えない。自分がどこを走っても優勝を決めるような走りをしたい」と語れば、全日本6区区間賞の飯田翔大も、「今年は自分が朝日さんに次ぐ存在にならないといけないと思ってやってきた」と次期エースへ名乗りを挙げるなど、チームテーマを体現しようとする覚悟が、随所ににじむ。 [caption id="attachment_193603" align="alignnone" width="800"]
2年時から黒田とともにチームを牽引してきた塩出翔太[/caption]
全日本以降は世田谷ハーフ、宮古サーモンハーフ、MARCH対抗戦と従来通りの流れのなかで、例年以上に好記録が続出。原監督も、「11年で8度勝っている時と同じ取り組みで、過去のチームと同等、それ以上の力があることを証明できたと思います」と手ごたえを見せている。
「俺が勝たせる」の主役候補が勢揃い
[caption id="attachment_193605" align="alignnone" width="800"]
MARCH対抗戦10000mでは黒田、折田壮太(右)を筆頭に5人が27分台をマーク[/caption]
12月10日のエントリー発表では、黒田を筆頭に、11月22日のMARCH対抗戦10000mで27分台をマークした折田壮太(2年)、宇田川瞬矢(4年)、飯田、佐藤愛斗(2年)らに加え、前回10区区間賞の小河原陽琉(2年)、前々回1区を走った荒巻朋熙(4年)らが順当にエントリー。
さらに1年生からは、6月の男鹿駅伝で好走した松田祐真と石川浩輝、MARCH対抗戦で1年生最速タイムを出した上野山拳士朗の3人がエントリー。出雲、全日本では出番がなかったが、激しいチーム内競争を勝ち抜いてきた。
これまでにも、2015年大会の田村和希(現・住友電工/4区区間新)、2016年の小野田勇次(現・中央発條/6区2位)、2022年の太田蒼生(現・GMOインターネットグループ/3区2位)、若林宏樹(5区3位)、前回の小河原のように、三大駅伝初出走となる箱根路での快走を見せても不思議ではない。
3連覇への布陣は整った。あとは、「全員が100%のパフォーマンスを出して走ること」と黒田。全員が「俺が青学を勝たせる」走りを体現した時、大手町にはフレッシュグリーンの歓喜が訪れる。
文/田中 葵 RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2026.06.17
2026.06.16
アディダス「ADIZERO EVO SL EXO」から新カラーが6月12日より発売!
2026.05.19
2026高校最新ランキング【男子】
-
2026.06.16
Latest articles 最新の記事
2026.06.18
布勢スプリント出場予定者発表 100mは小池祐貴や山縣亮太、清水空跳 女子は井戸アビゲイル風果、福部真子ら
布勢スプリントGP出場予定者をチェック! ■男子 ●100m Xinrui DENG(中国) King Yeung MA(香港) Felix Chun Hei DIU(香港) Hong Kit LEE(香港) Rique […]
2026.06.17
拠点再移転の富士通が川崎市長を表敬訪問 浦野雄平「市民の皆様に愛され応援していただけるようなチームに」
5月1日付で拠点を神奈川県川崎市に移転した富士通陸上競技部が6月17日、川崎市の福田紀彦市長を表敬訪問した。 富士通陸上競技部は1990年の川崎工場(現・富士通本社)にて創部。97年に千葉市に移ったが、川崎市で同社のアメ […]
2026.06.17
男子スプリントと110mHは好記録誕生か 女子は中京大中京のリレーが充実 砲丸投や七種競技も全国レベル/IH東海
滋賀インターハイ(7月30日~8月5日)を懸けた地区大会が6月に各地で行われる。 インターハイ東海地区大会(静岡、愛知、三重、岐阜)は6月19日~21日の3日間、岐阜市のヒマラヤスタジアム岐阜(岐阜メモリアルセンター長良 […]
2026.06.17
100mHは三つ巴の混戦か 三段跳15m台連発の只隈蓮に注目 4×100mRは龍谷、大分雄城台が軸/IH北九州
滋賀インターハイ(7月30日〜8月5日)を懸けた地区大会が6月に各地で行われる。 インターハイ北九州地区大会(福岡、佐賀、長崎、大分)は6月19日から22日までの4日間、大分・クラサスドーム大分で実施。5、6月に行われた […]
2026.06.17
アディダスからトレーニングからレース本番までを支える「ADIZERO Dropset Pro」が6月17日より発売!
アディダスジャパンは、スピードと筋力の両立を追求するアスリートに向けた新しいハイブリッドトレーニングシューズ「ADIZERO Dropset Pro(アディゼロ ドロップセット プロ)」を年6月17日より発売した。 トレ […]
Latest Issue
最新号
2026年7月号 (6月12日発売)
特集 村竹&橋岡&諸田
インターハイ特集!