2025.04.23
今年7月にドイツボーフムで開かれるワールドユニバーシティゲームズの代表選考会を兼ねた日本学生個人選手権は4月25日~27日、神奈川・レモンガススタジアム平塚で行われる。ユニバ代表を懸けた学生たちの熱戦を展望する。
トラック&フィールド種目では、日本学生陸上競技連合が定めた派遣標準記録を有効期間内(2024年1月1日~2025年4月27日)に突破し、日本学生個人選手権で8位以上に入賞した選手を代表として選考。派遣標準記録は、過去3大会の6位相当平均(2024日本学生ランキング10位相当がこれを上回る場合は当該記録)が目安に設定されている。代表選手は翌日の連合理事会の承認によって内定する。
最注目は男子100mにエントリーしているパリ五輪4×100mリレー代表の栁田大輝(東洋大)だ。自己記録10秒02はユニバ派遣標準を大きく上回り、前回大会は準決勝で追い風参考ながら9秒97(+3.5)を叩き出している。天候次第では記録への期待も高まる。高校歴代2位の10秒11を持ち、昨年のU20世界選手権で5位のルーキー・西岡尚輝(筑波大)はどこまで迫れるか。
男子800mには日本記録保持者(1分44秒80)を持つ落合晃(駒大)が登場。入学前には米国・アルバカーキで約3週間合宿をこなして、スタミナ面を強化した。今季初戦となった金栗記念は1500mで自己新をマークしており、800m初戦の走りにも注目が集まる。
男子110mハードルは阿部竜希(順大)が、0.02秒まで迫る東京世界選手権の参加標準記録(13秒27)へシーズン序盤からどこまで近づけるか。男子400mハードルはパリ五輪代表の小川大輝(東洋大)や昨年の日本インカレ優勝の渕上翔太(早大)、U20日本記録保持者の下田隼人(東洋大)を中心にハイレベルな争いになりそうだ。
男子走高跳は前回大会と日本インカレ優勝、世界室内選手権代表の原口颯太(順大)に加え、高校記録保持者の中谷魁聖(東海大)も注目。男子棒高跳の原口篤志(東大阪大)は4月20日にマークしたばかりの学生歴代6位となる5m57をさらに更新してくるか。
昨年の日本選手権男子やり投でともに入賞し、日本インカレ優勝の清川裕哉(東海大)と同3位の鈴木凜(九州共立大院)の80mスロワー同士のぶつかり合いとなる。
女子では100mでU20日本記録(11秒41)を持ち、前回大会100mと200mを大会新をマークして2冠している山形愛羽(福岡大)が2種目にエントリー。100mでは昨年のインターハイVの小針陽葉(駿河台大)、200mは髙橋亜珠(筑波大)やフロレス・アリエ(日体大)がライバルとなる。髙橋は100mハードル、フロレスは100mと400mにも登録した。
100mハードルは日本学生記録の13秒07を持つ本田伶(順大院)がやや抜けているが、U20世界選手権4位の髙橋、同代表の林美希(早大)、昨年の関西インカレ覇者で13秒34を持つ森脇叶美(園田学園大)らハイレベルな予感。400mハードルは瀧野未来(立命大)が56秒81の自己記録を縮めてくるか。
棒高跳は昨年の日本インカレでそれぞれ1、2位で、4m15の小林美月(日体大)と4m10の村田蒼空(筑波大)が激突。三段跳はU20日本記録保持者の山﨑りりや(順大)が13m03のランキングトップで登場する。ハンマー投は日本学生記録(66m82)を持つ村上来花(九州共立大)が最終学年で迎えるシーズンで、さらなる記録更新に期待したい。
男女の10000mと混成競技は個人選手権ではなく、ワールドユニバーシティゲームズ代表選考会として実施される。
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