◇天皇賜盃第93回日本学生対校選手権(9月19日~22日/神奈川県・Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)4日目
日本インカレの4日目が行われ、女子800mは渡辺愛(園田学園女大)が学生歴代5位の2分02秒79で2連覇を果たした。1500mとの2冠は2010年の上田敏斗美(鹿屋体大)以来14年ぶりとなる。
優勝した1500mと合わせて今大会5レース目となったが、渡辺の強さは揺るがなかった。
「すごく緊張していました。メイン種目やし、自分の好きな種目でもあるので、ラストのインカレで負けたくなかった」と燃えていた。1年生の森千莉(至学館大)が200m付近から先頭を引っ張り、400mを58秒で通過。そのまま突き放しにかかったが、残り200mでギアを上げた渡辺が逆転してそのまま逃げ切った。
1500mとの2種目での出場は今年が初めて。1500mの優勝はもちろんうれしかったが、「一度、気持ちをスパッと切りました」。入念にマッサージも行い、「800mが(今大会)1種目めという気持ちで臨みました」と話す。
ここまで2分3秒99がシーズンベストで、突き抜ける走りができていなかった。「タイムが出ていなくて悩んでいました。このユニフォームでの800mはラストだったので、自己ベストで終われて本当に良かったです」。大会直前に夏場の疲労が抜け、学生最後の大舞台で好記録を叩き出した。
大阪・豊中一中時代には800mで全中に出場したが、400mをメインとした大阪高では個人での全国大会出場はなかった。大学進学後に再び800mに取り組み始め、飛躍を遂げている。
「4年間で一番レベルの高い決勝でした。800mで勝てたのは(1500mの)比にならないくらいうれしいです」と、笑顔で最後のインカレを締めくくった。
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