◇天皇賜盃第93回日本学生対校選手権(9月19日~22日/神奈川県・Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)4日目
日本インカレの4日目が行われ、男子走高跳は2m27の自己新をジャンプした2年生の原口颯太(順大)が初優勝を飾った。
3連覇が懸かる山中駿(京大)と2m21、自己記録を1㎝上回る2m24をともに1回でクリアするハイレベルの争いを展開。2m27で、試技順が先の原口が一発で越え、山中にプレッシャーをかけた。山中は1回目をクリアできず、パスを選択。勝負は2m30へと移る。
山中が2回ともクリアできずに原口の優勝が決定。最後の跳躍で原口が惜しいジャンプを見せるなど、最後まで大会最終日のスタンドを沸かせた。「山中さんと同じランキング1位でプレッシャーがあったのですが、自己ベストを4cm上回ることができてホッとしました」と原口ははにかむ。
強い風がくるくると向きを変えて吹く難しい条件の中で、「落ち着いた流れから、しっかり乗り込んで踏み切りに入る」助走を模索。2m24で「全部がはまって、いい感覚がつかめました」。そのイメージをベースに、2m27も自信を持って征服。初挑戦だった2m30も可能性を十分に感じさせるジャンプだった。
宮崎農高ではインターハイ3位、U20日本選手権2位、国体優勝など世代トップクラスの実績を引っさげて順大へ。大学でも1年時にU20アジア選手権銅メダルなど活躍すると、今年はさらなる飛躍を遂げた。
4月末に自身初の2m20越えとなる2m23に成功すると、5月の関東インカレを制覇。6月の日本学生個人選手権も自己タイで優勝を飾った。スピードや体力面の強化など、「ベースが上がっている」ことをその要因に挙げる原口。「高校では走高跳に対しての考え方が上辺ばかりでしたが、大学になってより深く考えられている」ことも付け加える。
基礎固めが着実に進み、さらなる大ジャンプの可能性も漂う。パリ五輪で赤松諒一(SEIBU PRINCE)が5位入賞を果たしたが、「大舞台で自己ベストを跳んで入賞するところはすごく尊敬します」と原口。だが、「2m30に挑戦してみて、感覚では少し近づけたかなという部分があります」。
来週末のYogibo Athletics Challenge Cupに出場予定。日本選手権では5位だったが、シニアのトップジャンパーたちと「しっかり戦っていきたい」と気持ちを引き締めていた。
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北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
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