2024.09.15
◇ダイヤモンドリーグ最終戦/ブリュッセル(ベルギー)
世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)最終戦の女子5000mに田中希実(New Balance)が出場し、14分31秒88のシーズンベスト、自身の日本記録(14分29秒18)に迫る好記録で6位に入った。
田中は1000mを2分53秒で入ると、その後もハイペースを刻み、「前半からきつくて、今までにない入り」のなか、2つに分かれた集団の後方グループから離れずにレースを進める。「その中で粘り切ることができた」。徐々に集団の前にいた選手たちが苦しくなり、「こぼれてくる選手を拾いながら走っていたらラストまで脚が残っていて、いつの間にか3人に絞られていました」。
気温は低かったが「すごく良いコンディションで迎えることができた」と話し、「最低でも14分30秒というのが世界のレベルだと思う」というところに、一歩近づいた。それでも「ラスト1周を64秒を切るくらいで走れたら日本記録だけじゃなくアジア記録(14分28秒09)だったと思うので、ラスト置いて行かれたのは弱さ。ここまで来たらアジア記録を目指したいと振り絞ったのですが」と悔しさも見せた。
パリ五輪では1500mと5000mと2種目で出場したがともに決勝進出はならなかった。「すごく幸せだったのですが、結果が出なかった悔しさがふつふつと湧いてきました」。幸せとは「抽象的」だとし、「やっぱり結果を出し切れなかった」。
この日も不安や怖さがあり「心細くなった」というが、「誰かのためにと考えた時に、今まで父のためにと明確に走ったことがなかったと、失礼ながら気づいて、今日のよりどころは父のために初めて走ったことで踏ん張れたと思います」と、二人三脚で歩んできた父への感謝の思いを込めた力走だった。
これでシーズンは一区切り。「少し休んでイベントなどに参加していきます」とホッと一息する。長かったシーズン。「始まる前は早く終われと思っていましたが、終わると寂しさもあります」と笑顔も見せた。1500mと5000mの2種目ですでに東京世界選手権の参加標準記録を突破済み。「来年はちゃんと決勝に残れるように、ダイヤモンドリーグにも今年以上に出て実戦の中で身につけていきたい」と目を輝かせた。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.18
横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く
-
2025.12.18
-
2025.12.18
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2025.12.14
中学駅伝日本一決定戦がいよいよ開催 女子11時10分、男子12時15分スタート/全中駅伝
-
2025.12.14
-
2025.12.14
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.18
箱根駅伝Stories/青学大3連覇へ、過去最高レベルの戦力 「チームを勝たせる走り」を結集
前回優勝メンバーから6人が卒業 前回、10時間41分19秒の大会新記録で連覇を飾ったメンバーから6人が卒業。それも4区で歴代2位の好タイムをマークした太田蒼生(現・GMOインターネットグループ)に5、6区連続区間新で、「 […]
2025.12.18
横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く
鳥取・由良育英高(現・鳥取中央育英高)の陸上部顧問として、インターハイで2度の総合優勝に導き、高校駅伝でも全国大会で2度の準優勝を果たした横山隆義氏が、12月15日、肺炎のため亡くなった。81歳だった。 横山氏は1944 […]
2025.12.18
26年7月に第1回U23アジア選手権開催が決定! アジア跳躍選手権も実施予定
アジア陸連は11月に理事会を開催し、2026年7月9日から12日の日程で、第1回U23アジア選手権を中国・オルドスで開催することを発表した。 陸上競技では、U18やU20など年齢別の競技会が実施されており、U20カテゴリ […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳