◇第103回関東インカレ(5月9~12日/東京・国立競技場)4日目
関東インカレの最終日が行われ、男子2部5000mは鶴川正也(青学大4)が13分36秒41で初優勝を飾った。
2年連続3位だった関東インカレの舞台。最終学年で迎えた鶴川が圧巻のラストスパートを披露した。
序盤から先頭集団レースを進め、3000mを8分20秒で通過。その後、留学生がペースを上げて4000m付近で7人にまで絞られた。「自分の武器はラスト1周のキレと、ラスト100mの負けない走り」と自覚する鶴川。ラスト1周まで留学生に食らいついた。
残り150mで力尽きたかに思われたが、「絶対に勝ってやると思っていました。ラスト100mで動かし始めたら、脚が動いてくれました」。強烈なギアチェンジで2人の留学生を追い抜くと、観客のボルテージが高まる中で、両腕を広げてゴールした。「自分の走りに集中していたので、終わった後に『わー』となっていたことに気がつきました」。
昨年は悔しいシーズンとなった。アンカーを務めた出雲駅伝で区間7位にとどまった悔しさから練習量を増やし過ぎ、3週間後に大腿骨の疲労骨折が発覚。全日本大学駅伝や箱根駅伝への出場はならなかった。夜中に寝られない日もあったほどで、仲間たちが躍動する姿に「素直に応援できなくて。うれしかったですけど、9.9割ぐらい悔しかったです」と吐露した。
箱根後はケガから復調し、「余裕を持ってこなせるようになりました」と順調に練習を消化。最終学年となって「チームを引っ張っていかないといけない」と自覚も芽生え、まずは春のトラックレースで結果を残した。
秋の駅伝シーズンに向けて、一つ弾みが付く結果となった。「箱根駅伝で区間賞を取って、チームに貢献するのが目標です。今日だけは喜んで、明日からはケガをしないように練習していきたいです」。最初で最後となる箱根路への挑戦はまだまだ始まったばかりだ。
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