2024.02.21
世界陸連(WA)が走幅跳のルール変更について検討していることについて、さまざまな声が上がっている。
現行ルールは、踏み切り板20cmと10cmの粘土板が敷かれ、踏み切り板と粘土板の境目から計測される。粘土板に跡がついた場合は無効試技(ファウル)。検討されているのは、踏み切り板の手前に「テイクオフゾーン」を設け、そのゾーン内で踏み切りした足の前足部(つま先)から記録を計測する、つまり“実測”というもの。
これは国際大会で無効試技が多いことや、ミリ単位でのファウルの許容、長きに渡る記録低迷などを受けて議題に挙がったようだ。ちなみに、踏み切りのルールにおいては、2021年度に粘土板の角度が45度から90度に変更。これによるファウルが増加したとも言われている。
これについて、世界歴代3位の8m87を持ち、1984年ロス、88年ソウルで100mとともに五輪2連覇のレジェンド、カール・ルイス氏はSNSで「ファウルすることとは関係がないこと」とし、「それ(踏み切り板のルール)があるからこそ、さらに遠くへ跳んだ。私たちとは違うジャンプになる」と綴り、新ルールについて「これまでの助走路における規律の一貫性の欠如は長期的に見ると飛距離への悪影響を及ぼすだろう」とコメントしている。
2023年ブダペスト世界選手権のチャンピオンで、7m24の自己記録を持つイヴァナ・ヴェレタ(セルビア/旧姓・シュパノヴィッチ)は「このスポーツに触れたことがない人たちがルールを変更しているのが最大の問題。アスリートに相談もせず、意見を尊重せずに決定される。私たちも関わるべきだし、アスリートや関わる人たちの意見を尊重してほしい」とWAの姿勢を批判。「テレビ放送やスポンサーのためにスポーツの基本・誠実さを犠牲にすべきでない」強く訴え、「どのように判断するのか。この変更が視聴者に何のオプションを与えるのか。審判(判定)なしの100mと同じ。競争はさらに無意味になる」としている。
一部海外メディアの報道によれば、早ければ今年中に大会で実際に試行し、「結果が表示されるまで時間がかからないような方法も試していく。テストの結果によって新たなルールは導入しない」としている。
走幅跳の世界記録は男子が8m95(マイク・パウエル、米国=1991年)、女子は7m52(ガリナ・チスチャコワ、ソ連:ロシア=1988年)で、世界歴代10傑に2000年以降の記録が男子は3つ、女子は2つと停滞している。
【動画】カール・ルイスが国立競技場で躍動!91年東京世界陸上100m決勝の美しい走り
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2026.09.01
日立に小池彩加が新加入 静岡国際3000m障害7位 日本選手権にも出場
2026.09.01
Daiichi Lifeグループの柳井桜子が8月末で退部「心から感謝」
2026.09.01
トヨタ自動車陸上長距離部のチーム愛称が「LEGACIA」に決定! 新たなロゴも発表
-
2026.09.01
-
2026.08.31
-
2026.08.05
-
2026.08.09
Latest articles 最新の記事
2026.09.01
日立に小池彩加が新加入 静岡国際3000m障害7位 日本選手権にも出場
日立は9月1日、同日付で小池彩加がチームに加入したことを発表した。 小池は宮城県出身の33歳。高校時代は中距離を中心に取り組んでいたが、東北福祉大進学後に3000m障害を始め、2015年の日本インカレでは3位に入賞するな […]
2026.09.01
Daiichi Lifeグループの柳井桜子が8月末で退部「心から感謝」
Daiichi Lifeグループは9月1日、所属していた柳井桜子が8月31日付で退部、退社したことを発表した。 柳井は大阪・薫英女学院時代にインターハイに出場して1500mで8位。日体大では日本インカレ10000m5位の […]
2026.09.01
トヨタ自動車陸上長距離部のチーム愛称が「LEGACIA」に決定! 新たなロゴも発表
トヨタ自動車は9月1日、陸上長距離部のチーム愛称を「LEGACIA(レガシア)」とすることを発表した。 トヨタ自動車の長距離部は、1985年に陸上部から独立する形で発足した。全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)には独 […]
2026.09.01
世界アルティメット選手権に北口榛花、中島佑気ジョセフら 110mHは3人がエントリーへ
今年、初めて開催される世界アルティメット選手権(ハンガリー・ブダペスト)の出場ラインを表す「Road to Ultimate」を世界陸連(WA)が更新した。 この大会は、世界選手権のない2年に一度、「世界最高峰の大会を開 […]
2026.09.01
リオ五輪マラソン代表・⽯川末廣氏が大東大コーチに就任! 「⼀⼈ひとりの成⻑を⽀えられる存在に」
大東大は9月1日、同日付でリオデジャネイロ五輪男子マラソン代表の石川末廣氏が長距離ブロックのコーチに就任したと発表した。 石川氏は1979年生まれの46歳。三重・稲生高から本格的に陸上を始めた。高校時代は目立った実績こそ […]
Latest Issue
最新号
2026年9月号 (8月17日発売)
滋賀IH総特集
山口全中展望
アジア大会代表Close up