2024.02.18
◇第107回日本選手権20km競歩(2月18日/兵庫県神戸市・六甲アイランド)
パリ五輪代表選考会となる第107回日本選手権20km競歩が行われ、女子は藤井菜々子(エディオン)が1時間27分59秒の大会新記録で2年連続3度目の優勝を果たし、派遣設定記録(1時間28分30秒)を突破しての優勝でパリ五輪代表に内定した。
2位に入ったのが岡田久美子(富士通)。パフォーマンス日本歴代10位、自己3番目となる1時間29分03秒をマークし、パリ五輪の参加標準記録(1時間29分20秒)を突破したことで、3大会連続となるオリンピックへ大きく前身した。
35kmで代表入りした昨年のブダペスト世界選手権は腰のケガで棄権していただけに、「2位になった悔しさはありますが、参加標準記録を突破できて良かったです」と久しぶりに笑顔。しかも、「久しぶりの良い記録」に自身も驚いていた。
「11月のことを考えると…」。ブダペスト以降は「座るのもやっと」なほど、腰や首の痛みが消えなかった。コーチであり、パートナーでもある森岡紘一朗コーチに「何度も辞めたい」「もう疲れた」と伝えた。そんな泣き言をいつも受け止めてくれたと感謝する。
戻らない身体に一筋の光りが射したのは、思いがけないアスリートの存在だった。「NTC(ナショナルトレーニングセンター)での合宿中に、北口(榛花)さんに会ったんです。元気ですか?と聞かれて、元気じゃない…」と状況を説明。そこで、北口も取り組んでいる解剖学的立位肢位を元として姿勢や身体の構造、呼吸など「一から見直した」。
「今まで使えていなかった筋肉を使えているのがわかりました」。両親を呼んでラストレースの可能性も含めて臨んだ元旦競歩10kmで思いがけない日本新。その後は「練習強度も6、7割くらい」だったが、「身体を作り直しているところだから焦らず」とじっくり作り直し、「20kmは不安でしたが、最後まで崩れずに歩けました」と手応えをつかんだ。
これまで長く第一人者として日本女子競歩を牽引してきた岡田。これまで跳ね返されてきた五輪の壁も「楽しみです。ここから半年で強度を上げていきたい」と、32歳になってなお広がった可能性に目を輝かせていた。
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