2024.01.28
◇第43回大阪国際女子マラソン(1月28日/大阪・ヤンマースタジアム長居発着42.195km)
MGCファイナルチャレンジを兼ねた大阪国際女子マラソンが行われ、前田穂南(天満屋)が19年ぶり日本新記録となる2時間18分59秒で2位に入った。
堂々たる日本新だった。前田穂南(天満屋)が2時間18分59秒で2位。2005年9月に野口みずき(グローバリー)がマークした日本記録(2時間19分12秒)を19年ぶりに塗り替えた。
「日本新記録を狙っていたのですごくうれしいです」
大会はパリ五輪代表の3枠目を懸けたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジ第1戦。レースは1km平均3分20秒より少し速く、設定記録(2時間21分41秒)を上回るペースで序盤は展開していく。しかし、前田はその遥か先を見据えていた。
先頭集団が中間点を1時間9分46秒で通過するのとほぼ同じタイミングで、前田が飛び出す。五輪代表を争う、薫英女学院高(大阪)時代の先輩・松田瑞生(ダイハツ)や、佐藤早也伽(積水化学)といったライバルだけでなく、新谷仁美(積水化学)らペースメーカーをも振り切った。
25km通過(1時間22分26秒)では野口の日本記録通過時より13秒遅かったが、30kmでは1時間38分36秒と12秒上回り、優勝したウォルケネシュ・エデサ(エチオピア)にかわされた後も、35kmは1時間54分57秒と22秒速かった。後半は雨が降り出し、向かい風もある中でも激走。「たくさんの応援が力になりました」。終盤勢いがやや衰えたが、押し切って野口の日本記録を13秒更新した。
これまでの会見などで大会の目標を「アレ」と答え、詳しい内容を明かさなかった前田。レース後に「日本新記録」と明かし、胸の内に秘めていた大きな目標を達成した。
これで、21年東京五輪(33位)に続く、2大会連続オリンピアンへ大きく前進。ただ、MGCファイナルチャレンジ第2戦となる3月の名古屋ウィメンズを控えているだけにパリ五輪代表へは「わからないです」と語った。しかし「力を出し切れてうれしい」と、その表情は充実感に満ちていた。
前田穂南と野口みずきの新旧日本記録の通過タイム
●前田穂南 2時間18分59秒 5km 16.32 10km 32.59(16.27) 15km 49.33(16.34) 20km 1.06.08(16.35) 中間点 1.09.46 25km 1.22.26(16.18) 30km 1.38.36(16.10) 35km 1.54.57(16.21) 40km 2.11.42(16.45) F 2.18.59(7.17) [adinserter block=”4”]●野口みずき 2時間19分12秒 5km 16.24 10km 32.53(16.29) 15km 49.22(16.29) 20km 1.05.43(16.21) 中間点 1.09.19 25km 1.22.13(16.30) 30km 1.38.48(16.31) 35km 1.55.19(16.31) 40km 2.11.53(16.34) F 2.19.12(7.19)RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.08
富士山女子駅伝の全日本大学選抜に立教大・小川陽香、明治国際医療大・古西亜海ら12人選出
-
2025.12.08
-
2025.12.08
-
2025.12.08
-
2025.12.07
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.08
サニブラウンがU20合宿にサプライズ登場!「みなさんが日本陸上界の未来」期待のジュニア選手たちにエール
有力ジュニア選手が全国から集まるU20オリンピック育成競技者研修合宿が12月4日から7日までの4日間、ナショナルトレーニングセンターで行われた。 選手たちが集合し、開講式が開かれて最初の研修に登場したのが男子短距離のサニ […]
2025.12.08
U20世代トップ選手約60人が4日間合宿! 100mインターハイ2位の菅野翔唯、100mH高校記録保持者・石原南菜ら参加
ジュニア世代の有力選手が対象の「U20オリンピック育成競技者研修合宿」が12月4~7日の4日間、東京都北区のナショナルトレーニングセンターで行われた。 インターハイやU20日本選手権、U18大会などで上位に入った高校生や […]
2025.12.08
富士山女子駅伝の全日本大学選抜に立教大・小川陽香、明治国際医療大・古西亜海ら12人選出
日本学生陸上競技連合は12月8日、2025全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)に出場する全日本大学選抜チームの選手を発表した。 全日本大学選抜チームは全国8地区学連(北海道、東北、関東、北信越、東海、関西、中国四国、 […]
2025.12.08
2026年関東インカレは5月21日~24日に宇都宮で初開催! 参加標準記録も発表
12月8日、関東学連は2026年の関東インカレを、栃木県宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで5月21日から24日に開催すると発表した。 関東の学生ナンバーワンを決める関東インカレは、来年で第105回を迎える伝統の対校戦。 […]
2025.12.08
女子400mのナセルがアディダスと契約 パリ五輪銀、東京世界陸上銅メダリスト
女子400mのアジア記録保持者、S.E.ナセル(バーレーン)がアディダスとのプロ契約を結んだことを発表した。自身のSNSで契約締結に関して「新たな挑戦と歴史的偉業に向け、アディダスの献身的な取り組みとパートナーシップは極 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025