HOME 駅伝

2023.10.29

立命大3位で2年連続トップスリー!「自分たちは絶対に行ける」区間賞3つに伝統の駅伝力/全日本大学女子駅伝
立命大3位で2年連続トップスリー!「自分たちは絶対に行ける」区間賞3つに伝統の駅伝力/全日本大学女子駅伝

3位の立命大は、4区の中地(手前)ら3区間で区間賞を獲得。奥は3区の荒田

◇第41回全日本大学女子駅伝(10月29日/宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台発着、6区間38.0km)

第41回全日本大学女子駅伝が行われ、立命大が2時間5分21秒で2年連続のトップスリー入りとなる3位を占めた。

2011年から16年まで5連覇を成し遂げるなど過去最多10度の優勝、19年まで17年連続トップスリーなど、学生長距離界をリードする関西の臙脂。その伝統の駅伝力を、序盤から存分に示した。1区の3年生主将・村松灯は「世間の評判は立命は優勝争いに入ってなかった中で、絶対に自分たちは行けるんだと挑みました」。

広告の下にコンテンツが続きます

スタート直後から先頭に出て、集団を引っ張り続ける。4km過ぎからは6連覇中の現女王・名城大の米澤奈々香(2年)と一騎打ちとなったが、「1区で区間賞を取ることがキャプテンとしての役割」と譲らない。残り400mの折り返し直後にスパートし、3秒差をつけてトップで2区の1年生・太田咲雪にタスキを渡した。

立命大としては、3年前の飛田凜香以来の1区区間賞。その翌年に入学した村松は、2年連続キャプテンとしてチームを引っ張る飛田の背中を追いかけてきた。「飛田さんの走りに、これがキャプテンなんだと感動していた。そういう姿を少しでも見せることができていたらうれしいです」と振り返った。

そんな主将の思いを、2区以降の5人がしっかりと引き継ぐ。2区の太田も区間賞の力走でトップをキープ。いったんは名城大・力丸楓(1年)に逆転されたが、「1回離れても、最後にまた前を捕らえる練習ができていました」。1500m関西インカレ女王のスピードを最後に発揮し、リードを3秒から6秒に広げた。

3区の荒田悠良は名城大に31秒のリードを許したが、4区の中地こころ(3年)がチーム3つ目の区間賞で再び13秒差まで追い上げる。5区・福永楓花(3年)が大東大のサラ・ワンジル(1年)にかわされて3位に順位を下げたものの、アンカーの4年生・小林朝が大東大・野田真理耶とフィニッシュ間際まで2位争いを繰り広げた。

大東大と同タイムながら3位という結果を、杉村憲一監督は「みんなが積極的なレースをしてくれて、持ち味を出し切ってくれました。想定していた通り、1区の村松がトップで来てくれたことで、みんなが力を出しやすい流れになりました」と称える。村松は「優勝ができなかったことはすごく悔しいけど、全員が今の力を出した結果の3位です」と胸を張った。

悔しさの中に、2017年の富士山女子駅伝を最後に、手にできていない日本一への手応えもつかんだ。村松は「富士山に向けて、『次は絶対に勝つ』という気持ちで、またみんなで一丸となっていきたい」と言葉に力を込めた。

◇第41回全日本大学女子駅伝(10月29日/宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台発着、6区間38.0km) 第41回全日本大学女子駅伝が行われ、立命大が2時間5分21秒で2年連続のトップスリー入りとなる3位を占めた。 2011年から16年まで5連覇を成し遂げるなど過去最多10度の優勝、19年まで17年連続トップスリーなど、学生長距離界をリードする関西の臙脂。その伝統の駅伝力を、序盤から存分に示した。1区の3年生主将・村松灯は「世間の評判は立命は優勝争いに入ってなかった中で、絶対に自分たちは行けるんだと挑みました」。 スタート直後から先頭に出て、集団を引っ張り続ける。4km過ぎからは6連覇中の現女王・名城大の米澤奈々香(2年)と一騎打ちとなったが、「1区で区間賞を取ることがキャプテンとしての役割」と譲らない。残り400mの折り返し直後にスパートし、3秒差をつけてトップで2区の1年生・太田咲雪にタスキを渡した。 立命大としては、3年前の飛田凜香以来の1区区間賞。その翌年に入学した村松は、2年連続キャプテンとしてチームを引っ張る飛田の背中を追いかけてきた。「飛田さんの走りに、これがキャプテンなんだと感動していた。そういう姿を少しでも見せることができていたらうれしいです」と振り返った。 そんな主将の思いを、2区以降の5人がしっかりと引き継ぐ。2区の太田も区間賞の力走でトップをキープ。いったんは名城大・力丸楓(1年)に逆転されたが、「1回離れても、最後にまた前を捕らえる練習ができていました」。1500m関西インカレ女王のスピードを最後に発揮し、リードを3秒から6秒に広げた。 3区の荒田悠良は名城大に31秒のリードを許したが、4区の中地こころ(3年)がチーム3つ目の区間賞で再び13秒差まで追い上げる。5区・福永楓花(3年)が大東大のサラ・ワンジル(1年)にかわされて3位に順位を下げたものの、アンカーの4年生・小林朝が大東大・野田真理耶とフィニッシュ間際まで2位争いを繰り広げた。 大東大と同タイムながら3位という結果を、杉村憲一監督は「みんなが積極的なレースをしてくれて、持ち味を出し切ってくれました。想定していた通り、1区の村松がトップで来てくれたことで、みんなが力を出しやすい流れになりました」と称える。村松は「優勝ができなかったことはすごく悔しいけど、全員が今の力を出した結果の3位です」と胸を張った。 悔しさの中に、2017年の富士山女子駅伝を最後に、手にできていない日本一への手応えもつかんだ。村松は「富士山に向けて、『次は絶対に勝つ』という気持ちで、またみんなで一丸となっていきたい」と言葉に力を込めた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.04

アシックスが駅伝にリスペクトを込め、選手たちを鼓舞するランニングシューズコレクション「EKIDEN Pack」を発売

アシックスジャパンは、日本で100年以上の歴史をもつ駅伝にリスペクトを込め、選手たちを鼓舞するランニングシューズコレクション「EKIDEN Pack(エキデンパック)」9品番を、11月6日からアシックスオンライン、アシッ […]

NEWS ロジスティード初制覇!前回優勝GMOが2位、初陣M&Aが初ニューイヤー、コニカミノルタら全日本復活3チーム/東日本実業団駅伝

2025.11.04

ロジスティード初制覇!前回優勝GMOが2位、初陣M&Aが初ニューイヤー、コニカミノルタら全日本復活3チーム/東日本実業団駅伝

◇第66回東日本実業団対抗駅伝(11月3日/埼玉・熊谷スポーツ文化公園競技場及び公園内特設周回コース:7区間74.6km) 第66回東日本実業団対抗駅伝が行われ、東日本枠「12」と第70回記念枠「1」(13位以下で最上位 […]

NEWS “走る伝説”キプチョゲが第一線退く マラソン2時間切り、五輪2連覇 マラソン界の常識を変えた鉄人

2025.11.04

“走る伝説”キプチョゲが第一線退く マラソン2時間切り、五輪2連覇 マラソン界の常識を変えた鉄人

11月2日、米国でニューヨークシティマラソンに出場したエリウド・キプチョゲ(ケニア)が、フィニッシュ後、今後はエリートレースには参加せず、新たなプロジェクト「エリウド・キプチョゲ・ワールドツアー」を始めることを発表した。 […]

NEWS 白熱アンカー決戦!三菱重工が制覇!クラフティア2位、黒崎播磨が3位、全日本覇者・旭化成Aは8位/九州実業団駅伝

2025.11.04

白熱アンカー決戦!三菱重工が制覇!クラフティア2位、黒崎播磨が3位、全日本覇者・旭化成Aは8位/九州実業団駅伝

◇第62回九州実業団毎日駅伝(11月3日/大分・佐伯中央病院陸上競技場~佐伯市屋内運動広場特設コース:7区間89.3km) 第62回九州実業団毎日駅伝が行われ、九州枠「9」と第70回記念枠「1」(9位から10分差以内が条 […]

NEWS 豊川が男女優勝 男子は2時間6分23秒で2年ぶりV 女子は序盤で主導権を握って逃げ切り4連覇/愛知県高校駅伝

2025.11.04

豊川が男女優勝 男子は2時間6分23秒で2年ぶりV 女子は序盤で主導権を握って逃げ切り4連覇/愛知県高校駅伝

全国高校駅伝の出場権を懸けた愛知県高校駅伝は11月3日、一宮市大野極楽寺公園発着木曽川沿川サイクリングコースで行われ、男女ともに豊川が制した。男子(7区間42.195km)は2時間6分23秒で2年ぶり10回目のV。女子( […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top