2023.10.13
10月15日にパリ五輪マラソン選考会MGCは東京・国立競技場発着のコースで行われる。レース2日前の13日、都内で記者会見が行われ、出場者全員が出席して大会への抱負を語った。
東京五輪8位入賞の一山麻緒(資生堂)は、パリへの強い思いを改めて示す。
「このMGCに向けては勝つことだけ考えて、どんなレースになっても最後はパリの切符を手にする、ということだけ考えてやってきました。やれることは全部やってきた。あとは走るだけ」
22歳で臨んだ前回のMGCは、調整不十分の中で序盤から攻めのレースを展開したものの、6位どまり。そこからファイナルチャレンジ最終戦の名古屋ウィメンズで女子単独レースアジア新の2時間20分29秒をマークして、五輪代表3枠目をつかみ、本番の入賞につなげた。
しかし、昨年7月のオレゴン世界選手権を体調不良で欠場して以降は、なかなか思うような走りができない時期が続く。
それでも、6月4日の仙台国際、25日の函館とハーフマラソンで2連勝を飾って弾みをつけると、7月と8月11日~10月3日と米国・ボルダーで2度の合宿を敢行。その中で、本番コースを想定して「最後の5kmの上りを意識して、アップダウンの練習をやってきました」。
試走でも、「最後の坂は4年前よりも全然平気です」と一山。その言葉の端々に、自信がみなぎる。
昨年12月に男子マラソン日本記録保持者の鈴木健吾(富士通)と結婚。苦しい時期を乗り越え、再び上昇への流れをつかんだ26歳は、「この大会では勝ちたいだけ。1番を取りたい。どんな展開になっても最後は私が勝つ」。名実ともに日本「最強」の座を手にして、パリへと乗り込む。
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