HOME 国内、世界陸上、日本代表
「もう一発かましたい」コンディション不十分で“生き様”見せた松田瑞生 意地の日本人トップ/世界陸上
「もう一発かましたい」コンディション不十分で“生き様”見せた松田瑞生 意地の日本人トップ/世界陸上

23年世界選手権女子マラソンで13位の松田瑞生(ダイハツ)

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)8日目

ブダペスト世界陸上8日目のモーニングセッションが行われ、女子マラソンに出場した松田瑞生(ダイハツ)は2時間29分15秒で日本勢トップの13位でフィニッシュした。

2日前の記者会見で話した、「最後まであきらめずに走りたい。私のマラソン人生の生き様を伝えたい」を体現する魂の走りだった。マラソン練習が佳境の段階で脚を痛めたことを明かし、「1ヵ月まるまる練習できなかった」と言う。

広告の下にコンテンツが続きます

中盤までは先頭集団でレースを進めたが、エチオピア、ケニア勢が勝負を動かし始めた24km以降で後退。入賞ラインを目指す14位あたりで粘り抜き、フィニッシュ後はその場に立つことができなくなるほど力を出し尽くした。だが、9位だった前回のように前を追い上げるには至らなかった。

それでも、2時間29分15秒で13位で、8位との差は1分52秒差という結果に、「ベストコンディションであれば入賞できる」という思いがこみ上げる。と同時に、支えてくれた人たちの顔がいくつも浮かんだ。

「スタートラインに立って完走することが当たり前じゃないと、改めて実感しました」

10月15日に控えるパリ五輪選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」は、当初は出場を明言していた。だが、トレーニングの過程や、大舞台を終えた直後ということもあって、今後について「山中美和子監督と相談したい」と話すにとどめる。

だが、これで自身のキャリアを終わらせるわけではない。「生き様が伝わればうれしいです」と振り返りつつ、松田はきっぱりと語った。「もう一発かましたいです」。次はその言葉を必ず実現させる。

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)8日目 ブダペスト世界陸上8日目のモーニングセッションが行われ、女子マラソンに出場した松田瑞生(ダイハツ)は2時間29分15秒で日本勢トップの13位でフィニッシュした。 2日前の記者会見で話した、「最後まであきらめずに走りたい。私のマラソン人生の生き様を伝えたい」を体現する魂の走りだった。マラソン練習が佳境の段階で脚を痛めたことを明かし、「1ヵ月まるまる練習できなかった」と言う。 中盤までは先頭集団でレースを進めたが、エチオピア、ケニア勢が勝負を動かし始めた24km以降で後退。入賞ラインを目指す14位あたりで粘り抜き、フィニッシュ後はその場に立つことができなくなるほど力を出し尽くした。だが、9位だった前回のように前を追い上げるには至らなかった。 それでも、2時間29分15秒で13位で、8位との差は1分52秒差という結果に、「ベストコンディションであれば入賞できる」という思いがこみ上げる。と同時に、支えてくれた人たちの顔がいくつも浮かんだ。 「スタートラインに立って完走することが当たり前じゃないと、改めて実感しました」 10月15日に控えるパリ五輪選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」は、当初は出場を明言していた。だが、トレーニングの過程や、大舞台を終えた直後ということもあって、今後について「山中美和子監督と相談したい」と話すにとどめる。 だが、これで自身のキャリアを終わらせるわけではない。「生き様が伝わればうれしいです」と振り返りつつ、松田はきっぱりと語った。「もう一発かましたいです」。次はその言葉を必ず実現させる。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.02

世界陸上銅メダルの藤井菜々子に那珂川市市民栄誉賞&北九州市民スポーツ大賞

9月の東京世界選手権女子20km競歩で銅メダルを獲得した藤井菜々子(エディオン)が、出身地である福岡県那珂川市の市民栄誉賞、そして高校時代を過ごした北九州市の北九州市民スポーツ大賞を受賞することが決まり、12月2日に両市 […]

NEWS サニブラウンがピックルボール初体験!子どもたちと真剣勝負「スポーツの力あらためて感じる」

2025.12.02

サニブラウンがピックルボール初体験!子どもたちと真剣勝負「スポーツの力あらためて感じる」

ピックルボール普及のためのイベントTORAY PICKLEBALL EXPERIENCEが12月2日に東京の有明アーバンスポーツ内のコートで行われ、男子短距離のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が参加した。 ピック […]

NEWS 東洋大男子長距離が4社と契約 “昇り龍”を描いた鉄紺の新ユニフォームも発表「頂点目指し力強く上昇」

2025.12.02

東洋大男子長距離が4社と契約 “昇り龍”を描いた鉄紺の新ユニフォームも発表「頂点目指し力強く上昇」

東洋大は12月2日、陸上競技部男子長距離部門において、セブン銀行(本社:東京都千代田区)、カカクコム(本社:東京都渋谷区)が運営する「求人ボックス」、ECC(本社:大阪市北区)、ビースタニング(本社:東京都渋谷区)が運営 […]

NEWS Hondaに法大・大島史也、東海大の主力2人が来季加入!「培ってきた走力と探究心を最大限に発揮」

2025.12.02

Hondaに法大・大島史也、東海大の主力2人が来季加入!「培ってきた走力と探究心を最大限に発揮」

Hondaは12月2日、来年4月1日に入部する選手として、法大の大島史也、東海大の花岡寿哉と兵藤ジュダの3選手を発表した。 大島は千葉・専大松戸高出身。今年は関東インカレ5000mで7位入賞などがある。5000mは13分 […]

NEWS 約137gの超軽量ながら3D形状のカーボンプレート搭載、ミズノのスピードレーシングシューズ「HYPERWARP」が発売!

2025.12.02

約137gの超軽量ながら3D形状のカーボンプレート搭載、ミズノのスピードレーシングシューズ「HYPERWARP」が発売!

ミズノは12月2日、3D形状のフルレングスカーボンプレートを搭載したスピードランナー向けの新レーシングシューズ「HYPERWARP」シリーズを12月19日に全国のミズノランニング品取扱店で発売することを発表した。 近年の […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top