◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)1日目
ブダペスト世界陸上1日目のモーニングセッションが行われ、男子3000m障害予選3組に出場した三浦龍司(順大)が8分18秒73で4着に入り、初の決勝進出を決めた。
「予選が一番の難所。そこに向けての緊張感があった」と言う三浦だが、走りは冷静だった。スタートから7分52秒11の世界記録保持者であるラメチャ・ギルマ(エチオピア)をマークするように中段でレースを進め、1000mを2分50秒で通過する。
昨年のオレゴン世界選手権では細かなペース変化に対応し過ぎて、勝負所で対応し切れず予選敗退となったが、「位置取りで無駄な体力を使わずに走るということは意識していて、そこはできました」。ギルマがポジションを前方に上げると、三浦もそれに反応。2000mを5分37秒で通過したギルマを追う3番手につけた。
そして、ラスト1周では4人に絞られた先頭争いに中にしっかりと入る。最後は上位3人に離されたものの、5着に入れば決勝に進める中で「必要以上に疲労を残す必要はない」と判断し、ペースを緩めてフィニッシュした。東京五輪では7位入賞を果たしたが、世界選手権では初のファイナルに、三浦は「すごくうれしい」と笑顔がのぞく。
ギルマが世界新を出した6月9日のダイヤモンドリーグ・パリ大会で、自身の日本記録を0.01秒短縮する8分09秒91をマークして2位に食い込むなど、着実に力がついた手応えを持って再び臨んだ舞台。難所を突破してその手応えを確認し、いよいよ「自分がやりたいステージのスタートライン」に立つ。
ギルマをはじめ上位3人とは「最後の上がっていく段階でついていけなかったので、そこは少し力の差を感じる部分」と言いつつ、「決勝で変わってくると思うので、そこを詰めて勝負したい」と力強い。
何より待ち望んだ舞台で「自分ができる最高のパフォーマンスをしたい」という気持ちが大きい。予選の重圧から解き放たれた三浦。「自分の持ち味を最大限出して、最後までしっかり抵抗して、粘りのある走りをしたい」と3日後のファイナルに向けて、気持ちを引き締めていた。
決勝は8月22日午後9時42分(日本時間23日午前4時42分)に行われる。
【動画】予選を突破した三浦龍司の走りをチェック!
男子3000m障害決勝に日本人2人が進むのは史上初!pic.twitter.com/giF4xEWGu1
— 月陸Online/月刊陸上競技 (@Getsuriku) August 19, 2023
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
-
2024.12.12
-
2024.12.12
-
2024.12.11
2024.12.07
不破聖衣来が10000mに出場し12位でフィニッシュ 完全復活へ実戦積む/エディオンDC
-
2024.11.24
-
2024.11.20
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.12.12
日本GPシリーズチャンピオンは福部真子と筒江海斗!種目別800mは落合晃&久保凛の高校日本記録保持者コンビがV、女子1500m田中希実が4連覇
日本グランプリ(GP)シリーズ2024のシリーズチャンピオンが発表され、男子は400mハードルの筒江海斗(ST-WAKO)、女子は100mハードルの福部真子(日本建設工業)と、ともにパリ五輪のハードル種目代表が初の栄冠に […]
2024.12.12
世界陸連が6つの世界記録を承認 川野将虎が男子35km初代世界記録保持者に
12月11日、世界陸連は5月から10月にかけて誕生した世界記録を正式に承認したことを発表した。 10月27日の日本選手権35km競歩(山形・高畠)で、川野将虎(旭化成)が樹立した2時間21分47秒も世界記録として認定。同 […]
2024.12.12
月刊陸上競技2025年1月号
Contents W別冊付録 箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望 大会報道 福岡国際マラソン 吉田祐也 日本歴代3位の激走 涙の復活劇 全日本実業団対抗女子駅伝 JP日本郵政グループ 4年ぶりV 地域実業団駅伝 中学 […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会