HOME 国内、日本代表

2023.07.12

田澤廉「世界陸上は厳しくなったが、最後まで挑戦できた」 日本勢42年ぶり金メダルも蒸し暑さに記録を阻まれる /アジア選手権
田澤廉「世界陸上は厳しくなったが、最後まで挑戦できた」 日本勢42年ぶり金メダルも蒸し暑さに記録を阻まれる /アジア選手権

表彰式後、金メダルを大八木弘明コーチに掛けて記念撮影に応じた田澤廉

◇第25回アジア選手権(7月12日~16日/タイ・バンコク)1日目

アジア選手権の1日目が行われ、男子10000mは田澤廉(トヨタ自動車)が29分18秒46で金メダルに輝いた。

広告の下にコンテンツが続きます

右手人差し指を掲げてフィニッシュした。だが、田澤に笑顔はない。世界の舞台が遠ざかったことを悟っていたからだ。

ワールドランキングの順位ポイントが高い今大会で、2大会連続の世界陸上を確実なものにするはずだった。序盤から今江勇人(GMOインターネットグループ)とともに先頭を引っ張り、中盤で独走態勢を築く。レースプランは完璧だった。

ただ、「5000mから差し込みがきた」ことと、東南アジア特有の蒸し暑さに記録を阻まれた。ペースを維持することができず、29分台でのフィニッシュ。

この種目のブダペスト世界選手権選考レースだった5月4日のゴールデンゲームズinのべおかでも終盤ペースを上げられずに2位に敗れたが、「あの時よりも何倍も厳しかった」。取材に応じた後は医務室に運ばれるほどのダメージの中でも、「あきらめたら終わりなので」と最後まで走り切り、アジアを制したのはまさに意地だった。

タイムが伸び悩んだことで、ワールドランキングが上がらない見込み。可能性がゼロになったわけではないが、「世界陸上は厳しくなった」と田澤はそれを受け止め、「最後まで挑戦できた」ことに胸を張る。そして、「今回は本当にみんなの応援の大きさを強く感じた」と感謝の言葉を続けた。

「出られなくても、ブダペストには行くつもり」だと言う。21年の東京五輪ではワールドランキングで出場の可能性があったが、標準記録突破者でターゲットナンバーが埋まって出場が叶わなかった。その悔しさを胸に、21年12月に日本歴代2位の27分23秒44を叩き出し、「標準突破者」として世界の舞台に立った。

もう1度、世界に挑戦するために「東京五輪に出られなかったのと同じで、悔しさを感じたい」。田澤のパリ五輪への道が、ここから始まった。

◇第25回アジア選手権(7月12日~16日/タイ・バンコク)1日目 アジア選手権の1日目が行われ、男子10000mは田澤廉(トヨタ自動車)が29分18秒46で金メダルに輝いた。 右手人差し指を掲げてフィニッシュした。だが、田澤に笑顔はない。世界の舞台が遠ざかったことを悟っていたからだ。 ワールドランキングの順位ポイントが高い今大会で、2大会連続の世界陸上を確実なものにするはずだった。序盤から今江勇人(GMOインターネットグループ)とともに先頭を引っ張り、中盤で独走態勢を築く。レースプランは完璧だった。 ただ、「5000mから差し込みがきた」ことと、東南アジア特有の蒸し暑さに記録を阻まれた。ペースを維持することができず、29分台でのフィニッシュ。 この種目のブダペスト世界選手権選考レースだった5月4日のゴールデンゲームズinのべおかでも終盤ペースを上げられずに2位に敗れたが、「あの時よりも何倍も厳しかった」。取材に応じた後は医務室に運ばれるほどのダメージの中でも、「あきらめたら終わりなので」と最後まで走り切り、アジアを制したのはまさに意地だった。 タイムが伸び悩んだことで、ワールドランキングが上がらない見込み。可能性がゼロになったわけではないが、「世界陸上は厳しくなった」と田澤はそれを受け止め、「最後まで挑戦できた」ことに胸を張る。そして、「今回は本当にみんなの応援の大きさを強く感じた」と感謝の言葉を続けた。 「出られなくても、ブダペストには行くつもり」だと言う。21年の東京五輪ではワールドランキングで出場の可能性があったが、標準記録突破者でターゲットナンバーが埋まって出場が叶わなかった。その悔しさを胸に、21年12月に日本歴代2位の27分23秒44を叩き出し、「標準突破者」として世界の舞台に立った。 もう1度、世界に挑戦するために「東京五輪に出られなかったのと同じで、悔しさを感じたい」。田澤のパリ五輪への道が、ここから始まった。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

         

Latest articles 最新の記事

2026.02.01

女子は小林香菜(大塚製薬)が日本人トップの5位 自己記録に届かず「脚を使ってしまった」/丸亀ハーフ

◇香川丸亀国際ハーフマラソン(2月1日/香川・丸亀) 第78回香川丸亀国際ハーフマラソンが行われ、女子はオマレ・ドルフィン・ニャボケ(ユニクロ)が1時間6分15秒で3連覇を果たした。東京世界選手権マラソン代表の小林香菜( […]

NEWS 岩谷産業の渡辺光美が引退 学生時代に関東インカレ1万m2位 「後悔のない形で引退を決断することができた」

2026.02.01

岩谷産業の渡辺光美が引退 学生時代に関東インカレ1万m2位 「後悔のない形で引退を決断することができた」

2月1日、岩谷産業は所属する渡辺光美が1月31日付で引退することを発表した。 渡辺は千葉県出身の25歳。市船橋高では1年目から高校駅伝のメンバーに入り、3年時には3000mでインターハイ南関東大会にも出場している。城西大 […]

NEWS 男子は加古川市が2連覇!新妻3兄弟が牽引、2区で東農大・前田和摩が区間賞 女子は尼崎市が初V/兵庫県郡市区対抗駅伝

2026.02.01

男子は加古川市が2連覇!新妻3兄弟が牽引、2区で東農大・前田和摩が区間賞 女子は尼崎市が初V/兵庫県郡市区対抗駅伝

兵庫県郡市区対抗駅伝が2月1日、三木市の三木総合防災運動公園競技場周回コースで行われ、80回の節目を迎えた男子(7区間38.8km)は加古川市が1時間55分37秒で2連覇を飾った。 加古川市は新妻玲旺(神奈川大3)、昂己 […]

NEWS 最後まで白熱したU17女子は原梨珠がV「全中で負けて、クロカンでは絶対勝ちたかった」/BIWAKOクロカン

2026.02.01

最後まで白熱したU17女子は原梨珠がV「全中で負けて、クロカンでは絶対勝ちたかった」/BIWAKOクロカン

◇BIWAKOクロカン2026(第11回全国U17/U16/U15クロスカントリー大会、第37回全日本びわ湖クロスカントリー大会/2月1日/滋賀・希望が丘文化公園) 第11回全国U17/U16/U15クロスカントリーと第 […]

NEWS U17男子は尾田祥太が競り勝って“リベンジ”果たす「ラストでうまく前に出た」/BIWAKOクロカン

2026.02.01

U17男子は尾田祥太が競り勝って“リベンジ”果たす「ラストでうまく前に出た」/BIWAKOクロカン

◇BIWAKOクロカン2026(第11回全国U17/U16/U15クロスカントリー大会、第37回全日本びわ湖クロスカントリー大会/2月1日/滋賀・希望が丘文化公園) 第11回全国U17/U16/U15クロスカントリーと第 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年2月号 (1月14日発売)

2026年2月号 (1月14日発売)

EKIDEN Review
第102回箱根駅伝
ニューイヤー駅伝
全国高校駅伝
全国中学校駅伝
富士山女子駅伝

page top