HOME 国内

2023.06.12

十種競技は丸山優真が初V 七種競技は山﨑有紀が2年ぶり5度目制覇 レジェンド・中村明彦が最後の大舞台/日本選手権混成
十種競技は丸山優真が初V 七種競技は山﨑有紀が2年ぶり5度目制覇 レジェンド・中村明彦が最後の大舞台/日本選手権混成

23年日本選手権混成十種競技の表彰式

◇第107回日本選手権・混成競技(6月10、11日/秋田県立中央公園陸上競技場)

ブダペスト世界選手権、アジア選手権、アジア大会の代表選考会と兼ねた第107回日本選手権・混成競技が行われた。

男子十種競技は丸山優真(住友電工)が初優勝。7816点は日本歴代6位だった。丸山は1日目をトップで折り返すと、やや足首に違和感を抱えながらも棒高跳で4m70をクリアするなど躍動。苦手としていた1500mも「練習してきた」成果を発揮して自己ベストをマークし、そのまま初戴冠となった。

広告の下にコンテンツが続きます

これまで度重なるケガに泣かされてきただけに「ここまで長かったです」と語り、「8000点は今年確実に取れる。目標はアジア選手権とアジア大会で8000点を超えて優勝すること。そうすればブダペスト世界選手権、パリ五輪が見えてきます」と意気込みを語った。

2位には丸山と高校時代からしのぎを削ってきた森口諒也(ティーハンド)が7374点の自己ベストで入った。3位に前川斉幸(中京大院)。

今季限りで引退を表明しているリオ五輪代表の中村明彦(スズキ)は棒高跳までメダルを狙える位置にいたが、そこで左アキレス腱を痛めた。残すやり投、1500mも痛みをこらえながらの試技となったが「最後までってやってこそ十種競技と育てられた」と、2日間を戦い抜いた。最後の日本選手権は6478点で10位だった。

日本記録保持者の右代啓祐(国士舘クラブ)は9位。数日前にトレーニングで腰を痛めていたことを明かし、「ここに立てたことが良かった」。まだまだ現役続行で、「明彦は引退しますが、僕は僕らしく競技を続けていく。来年は(国士舘大の)教え子たちをたくさん連れてきたい」と笑顔を見せた。

女子七種競技は山﨑有紀(スズキ)が2年ぶり5度目の優勝。6種目めまででトップに立てていない状況ながら、最後の800mをセカンドベストとなる2分14秒41という好記録で大玉華鈴(日体大SMG横浜)を逆転した。

「やり投の後は手が震えましたが、勝たなきゃじゃなく勝ちたい、という気持ちを思い出して、最後は自己ベストを出すことだけに集中して走りました」と心境を明かし、「アジアの大会でメダルを」と意気込みを語った。

2位に自己ベストとなる5720点で大玉、3位に熱田心(岡山陸協)がこちらも自己新の5639点で食い込んだ。いずれも日本歴代5、7位にランクインする好記録だった。

前回優勝の奥田啓祐(第一学院高教)とヘンプヒル恵(アトレ)はいずれも大会に出場しなかった。

◇第107回日本選手権・混成競技(6月10、11日/秋田県立中央公園陸上競技場) ブダペスト世界選手権、アジア選手権、アジア大会の代表選考会と兼ねた第107回日本選手権・混成競技が行われた。 男子十種競技は丸山優真(住友電工)が初優勝。7816点は日本歴代6位だった。丸山は1日目をトップで折り返すと、やや足首に違和感を抱えながらも棒高跳で4m70をクリアするなど躍動。苦手としていた1500mも「練習してきた」成果を発揮して自己ベストをマークし、そのまま初戴冠となった。 これまで度重なるケガに泣かされてきただけに「ここまで長かったです」と語り、「8000点は今年確実に取れる。目標はアジア選手権とアジア大会で8000点を超えて優勝すること。そうすればブダペスト世界選手権、パリ五輪が見えてきます」と意気込みを語った。 2位には丸山と高校時代からしのぎを削ってきた森口諒也(ティーハンド)が7374点の自己ベストで入った。3位に前川斉幸(中京大院)。 今季限りで引退を表明しているリオ五輪代表の中村明彦(スズキ)は棒高跳までメダルを狙える位置にいたが、そこで左アキレス腱を痛めた。残すやり投、1500mも痛みをこらえながらの試技となったが「最後までってやってこそ十種競技と育てられた」と、2日間を戦い抜いた。最後の日本選手権は6478点で10位だった。 日本記録保持者の右代啓祐(国士舘クラブ)は9位。数日前にトレーニングで腰を痛めていたことを明かし、「ここに立てたことが良かった」。まだまだ現役続行で、「明彦は引退しますが、僕は僕らしく競技を続けていく。来年は(国士舘大の)教え子たちをたくさん連れてきたい」と笑顔を見せた。 女子七種競技は山﨑有紀(スズキ)が2年ぶり5度目の優勝。6種目めまででトップに立てていない状況ながら、最後の800mをセカンドベストとなる2分14秒41という好記録で大玉華鈴(日体大SMG横浜)を逆転した。 「やり投の後は手が震えましたが、勝たなきゃじゃなく勝ちたい、という気持ちを思い出して、最後は自己ベストを出すことだけに集中して走りました」と心境を明かし、「アジアの大会でメダルを」と意気込みを語った。 2位に自己ベストとなる5720点で大玉、3位に熱田心(岡山陸協)がこちらも自己新の5639点で食い込んだ。いずれも日本歴代5、7位にランクインする好記録だった。 前回優勝の奥田啓祐(第一学院高教)とヘンプヒル恵(アトレ)はいずれも大会に出場しなかった。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.27

プロ野球選手・筒香嘉智と陸上界がコラボ スポーツの垣根を超えるクリニックを12月に開催

11月27日、日本陸連は2024年度から取り組むプロジェクト「RIKUJO JAPAN」の一環として、「~スポーツの垣根を超える~ 2025 TSUTSUGO SPORTS ACADEMY FESTIVAL × RIKU […]

NEWS 古賀ジェレミー、ドルーリー、濱がダイヤモンドアスリート昇格!Nextageに高1の2人が新規認定

2025.11.27

古賀ジェレミー、ドルーリー、濱がダイヤモンドアスリート昇格!Nextageに高1の2人が新規認定

日本陸連は11月27日、「次世代において国際大会での活躍が期待できる競技者」を育成する「ダイヤモンドアスリート」の第12期認定者を発表した。 第11期でダイヤモンドアスリートNextageとして一部のプログラムに参加して […]

NEWS 岡田久美子が引退発表「誰よりも『速く、強く、美しく歩く選手』を目指して」女子競歩牽引し続けた第一人者

2025.11.27

岡田久美子が引退発表「誰よりも『速く、強く、美しく歩く選手』を目指して」女子競歩牽引し続けた第一人者

富士通は11月27日、女子競歩の岡田久美子の現役引退を発表した。かねてより「今季が本当の集大成」と話していたが、正式に発表となった。 岡田は埼玉県出身。1991年生まれの34歳で、大迫傑(リーニン)、飯塚翔太(ミズノ)、 […]

NEWS 【学生長距離Close-upインタビュー】全日本大学駅伝1区区間賞の志學館大・中村晃斗 「結果にこだわっていきたい」

2025.11.26

【学生長距離Close-upインタビュー】全日本大学駅伝1区区間賞の志學館大・中村晃斗 「結果にこだわっていきたい」

学生長距離Close-upインタビュー 中村 晃斗 Nakamura Akito 志學館大3年 「月陸Online」限定で大学長距離選手のインタビューをお届けする「学生長距離Close-upインタビュー」。54回目は、志 […]

NEWS 熊本信愛女学院高の元監督・山口和也さん死去 五輪1万m7位・川上優子さん、世界陸上マラソン4位・飛瀬貴子さんらを指導

2025.11.26

熊本信愛女学院高の元監督・山口和也さん死去 五輪1万m7位・川上優子さん、世界陸上マラソン4位・飛瀬貴子さんらを指導

熊本信愛女学院高(熊本)の元陸上競技部監督で、長年多くのランナーを育てた山口和也さんが11月23日、病気のため亡くなった。71歳。 1980年に同校に赴任した山口さん。当時の日本女子長距離は黎明期であったが、山口さんは高 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top