20歳未満のアスリートが争う、第39回U20日本選手権が6月1日~4日、大阪・ヤンマースタジアム長居を会場に、第107回日本選手権との併催で行われる。トップ選手が日本一を懸けて戦う同じ舞台で、将来の日本陸上界を支える次世代スター候補同士が激戦を繰り広げる。ここではエントリーリスト(5月23日発表)を元に、男子18種目を展望していく。
100mは混戦模様。5月28日のインターハイ大阪府大会を高2歴代10位の10秒37(+1.0)で優勝した西岡尚輝(東海大仰星高2大阪)と、4月上旬に10秒41をマークした成川倭士(東海大翔洋高2静岡)の高2コンビがリスト上位を占める。ただ、10秒4台の自己記録を持つ大石凌功(東洋大)、小島拓真(日大)といった大学1年生も年下選手に負けじと奮起するはずだ。
200mでは4月に21秒08で走った松本悠斗(佐賀北高2)や、関東インカレ1部7位の清水壮(日大)に勢いがありそう。400mは46秒台の冨永湧平(順大)や長葭遥斗(近大)が軸。ただ冨永の後輩である庄籠大翔(東福岡高3)も47秒16を持っており、優勝に届く位置につける。
中距離種目は激戦となるだろう。800mでは出場メンバーでただ1人、1分50秒を切る(1分49秒92)坂元龍晟(鹿児島南高3)が軸だが、1分50秒台前半の学生勢にもチャンスがある。1500mは資格記録トップ(3分46秒03)のマッキャーン将人(立教大)を筆頭に3分40秒台選手がずらり。併催の日本選手権800mと合わせて2種目にエントリーした後田築(順大)も注目だ。
3000mは青木丈侑(東農大二高3群馬)が出場者内でただ1人8分ひとケタの記録を持つ。ただ、8分10秒台の選手たちにも展開次第でチャンスがある。5000mも混戦となりそう。関東インカレ1部10000m6位の工藤慎作(早大)や昨年のインターハイ800m・1500m2冠の大野聖登(順大)がエントリーしている。
110mハードル(U20規格/99.1cm)では4月に13秒60をマークした打田快生と13秒68の今西亮太の順大コンビによる優勝争いか。400mハードルは渕上翔太(東福岡高3)が5月27日のインターハイ福岡県大会で自己新の50秒82をマーク。50秒台の記録を持つ山田那央(筑波大)や110mハードルにも出場する今西との対決となるか。
3000m障害は8分48秒88の林龍正(順大)と8分49秒32の辻本桜寿(浜松開誠館高3静岡)を中心にハイレベルなレースを展開したいところ。
走高跳は髙田遼雅(日大)や前川鎮秀(東海大)ら2m10前後の選手で混戦模様。棒高跳は今季5m30の自己新をクリアしている篠塚浩斗(育英大)が記録的にやや抜け出している。走幅跳は植村哲平(東海大北海道)が7m70のベストを持ち、優位に立つ。昨年のインターハイ王者・吉田正道(立命大)は調子を取り戻せるか。三段跳は昨年のインターハイV・吉田康晟(筑波大)と今季15m44の自己新を出した金井晃希(順大)との争いになりそう。
砲丸投(6kg)は山田暉斗(法大)が昨年プットした18m74(U20日本歴代3位、高校歴代2位)に迫る記録を残せるか。円盤投(1.75kg)は50m台で益井晴輝(筑波大)、小宮路大隼(九州共立大)、横尾樹(順大)が並ぶ。
ハンマー投(6kg)は吉田匠(四国大)が68m20でリストトップ。昨年66m80を放ったインターハイ王者の秋山玲二郎(四国学大)がどんなパフォーマンスを見せるか。やり投は山田航大(東海大)が今季68m82をマーク。67m44の記録を持つ池田栄志(長崎日大高3)もビッグアーチに注目だ。
※選手名に誤りがあったため、記事を一部修正しました
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]
2025.04.30
【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦
FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]
2025.04.30
5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場
5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]
2025.04.30
26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得
世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)