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2025.12.21

箱根駅伝Stories/積極レースが持ち味の創価大・小池莉希 「前で走ったほうがワクワクする」 今後もスタイル継続

充実のシーズンを経て、箱根に向けて挑む創価大・小池莉希

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。

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「死に物狂い」で距離を踏む

創価大・小池莉希(3年)の2025年は悔恨から始まった。

前回の第101回箱根駅伝では最終10区を任された。5位でタスキを受けたものの、城西大と中大にかわされて7位でフィニッシュ。シード権は守ったが、区間13位という自身の走りにはまったく納得がいかなかった。

「すごい不甲斐ないスタートでした。これはまずいぞ、と。しっかり挽回していかないと、チームの足を引っ張ったままだと思いました」

箱根が終わって新チームの始動にあたり、それまで大黒柱だった吉田響(現・サンベルクス)が抜ける埋めるかが大きな課題だった。本来なら「自分がエースとしてチームを牽引します」と宣言したかったところだが、箱根を終えた時点で小池には、そこまでの自信がなかった。

「エースとは言い切れない自分がいました。だからトラックシーズンが始まるまで、自信がつくまでは、まずはがむしゃらに練習を継続することを意識しました」と振り返る。

危機感に突き動かされた小池は、1月から3月にかけて「死に物狂い」で距離を踏んだ。エースになるためではなく、まずは誰よりも練習する。その積み重ねが2月の日本学生ハーフでの自己ベスト(1時間2分21秒)につながり、さらにトラックシーズンでの好結果を呼び込んだ。

4月の日本学生個人選手権で4位に入り、5月の関東インカレ2部では5000mと10000mの2種目で入賞し、6月の日本インカレでも5000mで5位に食い込んだ。なかでも「自分の中で一番、手応えと大きな自信を感じたレース」と振り返るのが、7月の日本選手権5000mだ。

異例の86人が出場した予選には18人の大学生が名を連ね、決勝進出を果たしたのは3人。その中に小池もいた。

「格上の選手しかいなかったので、自分の良さを見せられれば、くらいの気持ちでした。(予選の)終盤に仕掛けて集団がばらけたあたりで、『ラスト1周で行けるんじゃね』という感覚になりました」。自らレースを動かしたことが奏功し、最後は東海大・花岡寿哉と競り合い、わずかな差で先着して決勝へ進出した。

「関東インカレなどでの最後に絞り出して勝ち切るという経験を生かせましたし、予選でも決勝でも必ず先頭に出て、前でレースを進めるという自分のやりたいこともやれました。あの舞台でしっかり走れたことは今後に結びつくと思います」と手応えを口にする。

小池の代名詞とも言えるのが、集団の前に出てレースを引っ張る積極的な走りだ。「中学時代から無謀な入りをして撃沈することがありました」と話す。しかし、大学生になった今、そのスタイルは洗練され、チームに勢いをもたらす武器となっている。

「よく『前に出なくていいタイミングもあるんじゃないか』と言われます。確かに勝ち切れていない面は反省点ですが、やっぱり前で走った方が自分もワクワクするし、見ている人も『おお、やってくれたな』となるはずです」と笑う。

駅伝では、前でタスキを渡すことが次の走者への何よりのアドバンテージになる。「“大人の”小池莉希を見せたい」と冗談めかしながらも、「前に出ることをやめるつもりはありません」と言い切った。

[caption id="attachment_193841" align="alignnone" width="800"] 充実のシーズンを経て、箱根に向けて挑む創価大・小池莉希[/caption] 新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。

「死に物狂い」で距離を踏む

創価大・小池莉希(3年)の2025年は悔恨から始まった。 前回の第101回箱根駅伝では最終10区を任された。5位でタスキを受けたものの、城西大と中大にかわされて7位でフィニッシュ。シード権は守ったが、区間13位という自身の走りにはまったく納得がいかなかった。 「すごい不甲斐ないスタートでした。これはまずいぞ、と。しっかり挽回していかないと、チームの足を引っ張ったままだと思いました」 箱根が終わって新チームの始動にあたり、それまで大黒柱だった吉田響(現・サンベルクス)が抜ける埋めるかが大きな課題だった。本来なら「自分がエースとしてチームを牽引します」と宣言したかったところだが、箱根を終えた時点で小池には、そこまでの自信がなかった。 「エースとは言い切れない自分がいました。だからトラックシーズンが始まるまで、自信がつくまでは、まずはがむしゃらに練習を継続することを意識しました」と振り返る。 危機感に突き動かされた小池は、1月から3月にかけて「死に物狂い」で距離を踏んだ。エースになるためではなく、まずは誰よりも練習する。その積み重ねが2月の日本学生ハーフでの自己ベスト(1時間2分21秒)につながり、さらにトラックシーズンでの好結果を呼び込んだ。 4月の日本学生個人選手権で4位に入り、5月の関東インカレ2部では5000mと10000mの2種目で入賞し、6月の日本インカレでも5000mで5位に食い込んだ。なかでも「自分の中で一番、手応えと大きな自信を感じたレース」と振り返るのが、7月の日本選手権5000mだ。 異例の86人が出場した予選には18人の大学生が名を連ね、決勝進出を果たしたのは3人。その中に小池もいた。 「格上の選手しかいなかったので、自分の良さを見せられれば、くらいの気持ちでした。(予選の)終盤に仕掛けて集団がばらけたあたりで、『ラスト1周で行けるんじゃね』という感覚になりました」。自らレースを動かしたことが奏功し、最後は東海大・花岡寿哉と競り合い、わずかな差で先着して決勝へ進出した。 「関東インカレなどでの最後に絞り出して勝ち切るという経験を生かせましたし、予選でも決勝でも必ず先頭に出て、前でレースを進めるという自分のやりたいこともやれました。あの舞台でしっかり走れたことは今後に結びつくと思います」と手応えを口にする。 小池の代名詞とも言えるのが、集団の前に出てレースを引っ張る積極的な走りだ。「中学時代から無謀な入りをして撃沈することがありました」と話す。しかし、大学生になった今、そのスタイルは洗練され、チームに勢いをもたらす武器となっている。 「よく『前に出なくていいタイミングもあるんじゃないか』と言われます。確かに勝ち切れていない面は反省点ですが、やっぱり前で走った方が自分もワクワクするし、見ている人も『おお、やってくれたな』となるはずです」と笑う。 駅伝では、前でタスキを渡すことが次の走者への何よりのアドバンテージになる。「“大人の”小池莉希を見せたい」と冗談めかしながらも、「前に出ることをやめるつもりはありません」と言い切った。

3度のケニア合宿で成長

今夏、小池は自身3度目となる約3週間のケニア合宿に挑んだ。標高2000mを超える高地・ニャフルルを拠点に、「400m、1000mのインターバル、最後に距離走という3つのポイント練習を、それぞれ3回ずつ行いました」。 トウモロコシの粉を練った主食のウガリ、豆や野菜中心の食事に苦戦しながらも、初めてケニアに行く黒木陽向(4年)、山口翔輝、石丸修那(ともに2年)の3人をリードする役目も担った。 「社会経験にもなりましたし、人間性も含めて成長できたと思います。他のみんなも、最初に来た時より顔つきが変わっていました。行く価値のある場所だと改めて感じました」とうなずく。 実は24年の夏、小池は2度目のケニア合宿中に足を骨折している。その影響で出雲駅伝と全日本大学駅伝を欠場。ぶっつけ本番に近い状態で臨んだのが、10区で悔しい結果に終わった箱根駅伝だった。 しかし、今年は違う。「3回の中で一番順調」と語るほど充実した夏を過ごし、万全の状態で駅伝シーズンを迎えた。 今季、創価大はチーム目標を「三大駅伝3位以上」に設定。出雲駅伝では過去最高順位となる3位に入り、目標を達成したものの、続く全日本大学駅伝は7位に終わった。両大会で2区を任され、いずれも区間上位で走ったが、「最後に15秒離されて中継してしまった。前半区間は1秒の差が大きいので、反省しないといけません」と、自己評価は厳しい。 主力6人は計算できる走りを見せた一方、他大学のエースに競り勝つための「もうワンランク上の強さ」が課題として浮かび上がった。中間層の底上げも必要だが、全日本以降のレースで台頭してきた選手もおり、チームの雰囲気は悪くないという。 まもなく始まる箱根駅伝に向けて、「任された区間ならどこでもいいですが、強いて言うなら3区を走りたいです」と力を込める。 「1、2区までは計算が立ちます。創価大が少し苦手としている3区で、自分がなるべく前で中継することで、今回は4区や5区も準備できています。前回(往路5位)よりも順位を上げて復路につなげられると思います」 小池自身、過去2回の箱根は復路で耐える走りを強いられた。だが、今や長い距離に対する苦手意識は払拭され、創価大のエース格と言える存在になった。 「最後は10人が100%の状態で臨めれば、目標の3位以上に近づく走りができると思っています」。前へ出ることを恐れない小池のアグレッシブな走りが、創価大を勢いづける。 [caption id="attachment_193840" align="alignnone" width="800"] トラックでは日本選手権5000mで決勝に進むなど、スピード面での進化を見せた[/caption] 文/小野哲史

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