6月11日、アスリート・インテグリティ・ユニット(AIU、世界陸連の独立不正監査機関)は、昨年のパリ五輪男子10000mで5位に入賞したベナード・コエチ(ケニア)に対し、ドーピング違反により暫定的な資格停止処分を科したと発表した。
コエチは1999年生まれの25歳。2018年に来日し、実業団の九電工に加入した。日本国内のロードレースや駅伝で実力をつけ、次第にケニアのトップ選手へと成長。22年甲佐10マイルでは44分04秒の世界記録も樹立している。23年ブダペスト世界選手権には10000mのケニア代表に選出されて5位入賞を果たし、昨年のパリ五輪は10000mで26分43秒98のタイムを記録し、再び入賞を果たした。
日本国内の競技会ではペースメーカーを務めることも多かったほか、ニューイヤー駅伝では20年、21年、23年と3度の区間賞を獲得。今年1月の大会は4区で区間17位だった。その後、3月の東京マラソンで初のマラソンに挑む予定だったが、調整不良を理由に出場を取りやめていた。
AIUはコエチの処分理由として、ABP(生体パスポート)に関連する違反があったためとしている。
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