◇第104回関東インカレ(5月8~11日/神奈川・相模原ギオンスタジアム)3日目
学校対抗の第104回関東インカレの3日目が行われ、女子1部やり投は倉田紗優加(慶大)が日本歴代10位、学生歴代5位の60m57で2連覇を果たした。
「60m到達」をずっと口にしていた倉田の念願がかなったのは、全体2位で進んだ4回目の試技だった。「助走がしっかりハマって、やりの先端に力を加える感覚を得られました」。力強く放たれたやりは、60mラインを越えた。
4月の織田記念では全体的に55~56m台で安定していたこともあり、「自分の中では出るかなと思っていました。うれしさ半分、『やっと出たな』というのが半分みたいな感じでした」。トレードマークの笑顔を浮かべつつも、冷静に受け止める。
長野・伊那北高ではインターハイで優勝。専門の指導者ではなく、母親と二人三脚で歩んできたバックボーンもあり、「自分と向き合っていく過程が好き。正解がない場所に飛び込んでみたかったです」と、慶大に進んだ。
しかし、大学1年目は高校時代からこだわりを見せていたU20日本記録など記録にとらわれ過ぎて、結果が伴わなかった。大学2年を迎える前の冬季は足底筋を痛め、昨年3月にはウエートトレーニングで薬指を挟んで右手の薬指を粉砕骨折。進学後は思うようなシーズンを過ごせなかった。
この冬季はウエートトレーニングを中心に身体を作り、持ち味とする助走のスピードと融合。60m台スロワーへの仲間入りを果たした。
「優勝ということは考えずに、とにかく(自己)記録を更新することだけを考えていかないといけません」。これまでは前半で記録を出して、そのままの試合展開も多かったが、大学3年目でメンタルの部分でも地に足がついてきた印象だ。
遠くの目標は見ていない。まずは「セカンドベストをしっかりと上げていくことに重点を置きたいと思います」。やり投選手として、また一つ階段を上った。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.05.09
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.05.10
男子4×100mR 日本が37秒84の日本歴代8位! 堂々1着通過で11日の決勝へ!/世界リレー
5月10日、世界リレーの1日目が行われ、男子4×100mリレー予選に出場した日本は日本歴代8位の37秒84で1着となり、11日の決勝進出を決めた。 日本は1走からサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、愛宕頼(東海大) […]
2025.05.10
4×100mR予選のオーダー発表! サニブラウン1走、代表初リレーの鵜澤飛羽は3走/世界リレー
5月10日に開幕した世界リレー(中国・広州)で、男子4×100mリレー予選のオーダーが発表された。 予選で3組に出走する日本は、1走にエースのサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)を登録。サニブラウンは昨年のパリ五輪の […]
2025.05.10
やり投・倉田紗優加が60m57で2連覇! 日本歴代10位、学生歴代5位の好記録「やっと出たな」/関東IC
◇第104回関東インカレ(5月8~11日/神奈川・相模原ギオンスタジアム)3日目 学校対抗の第104回関東インカレの3日目が行われ、女子1部やり投は倉田紗優加(慶大)が日本歴代10位、学生歴代5位の60m57で2連覇を果 […]
2025.05.10
フロレス・アリエが200m予選全体トップ24秒11 今大会6レース目も「体力がついている」/関東IC
◇第104回関東インカレ(5月8~11日/神奈川・相模原ギオンスタジアム)3日目 学校対抗の第104回関東インカレの3日目が行われ、女子1部200m予選はフロレス・アリエ(日体大)が24秒11(+0.4)の全体トップで最 […]
2025.05.10
赤松諒一が2m26で2位 女子はマフチフが今季世界最高の2m02 ドーハでバルシム主催の走高跳競技会開催
5月9日にカタールのドーハで走高跳だけの競技会「What Gravity Challenge」が行われ、男子はパリ五輪5位タイの赤松諒一(SEIBU PRINCE)が2m26で2位に入った。 同大会は五輪・世界選手権金メ […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)