午前には今大会で初めて導入された男女混合競歩リレーが行われた。男女ペアがタッチで中継しながら男子→女子→男子→女子の順で、交互にそれぞれ2度歩く。距離は合計42.195kmで、各距離は第1レグの男子が11.395km、第2レグの女子は10km、第3レグの男子は10km、第4レグの女子10.8km。
レースは第3レグと第4レグの中継手前で前に出たスペイン(男子/アルヴァロ・マルティン、女子/マリア・ペレス)がそのまま逃げ切って、2時間50分31秒で初代チャンピオンとなった。2位はスペインと競り合ったエクアドル、3位は豪州だった。
日本からは2チームが出場し、川野将虎(旭化成)と岡田久美子(富士通)組が2時間55分40秒で8位入賞。髙橋和生(ADワークスグループ)と柳井綾音(立命大)のペアが2時間58分08秒で13位だった。
女子棒高跳決勝は昨年のブダペスト世界選手権で優勝を分けったケーティ・ムーン(米国)とニナ・ケネディ(豪州)が再び激突した。世界大会3連勝中のムーンは4m80までを1回でクリア。一方のケネディは4m70を1度失敗したが、4m80と4m85を1回で成功した。4m85には5人が挑戦。ムーンとアリシャ・ニューマン(カナダ)が2回目に跳び越えて、優勝争いに食らいつく。続く4m90をケネディが1回でクリアして金メダルを決めた。2位はムーンで、3位は4m85のカナダ記録を打ち立てたニューマンが入った。
男子円盤投決勝はオレゴン世界選手権Vのクリスティアン・チェー(スロベニア)、ブダペスト世界選手権を71m46の大会新で制したダニエル・ストール(スウェーデン)、今季74m35の世界記録を樹立したミコラス・アレクナ(リトアニア)の〝三つ巴〟が予想されたが、伏兵が登場する。砲丸投もこなすロジェ・ストーナ(ジャマイカ)だ。世界大会入賞経験のない26歳が4回目に五輪新となる70m00をマーク。トップに立つと、そのまま金メダルに輝いた。2位はアレクナで69m97、3位はマシュー・デニー(豪州)で69m31だった。
準決勝からハイレベルの戦いになった男子400mの決勝は凄まじかった。ブダペスト世界選手権3位のクインシー・ホール(米国)が五輪新となる43秒40(世界歴代4位)で突っ走ると、5位までが43秒台でフィニッシュ。2位のマシュー・ハドソン・スミス(英国)が欧州新の43秒44(世界歴代5位)、3位のムザラ・サムコンガ(ザンビア)が43秒74のナショナル記録を打ち立てた。
最終種目の男子3000m障害は世界大会を3連勝中のスフィアヌ・エル・バッカリ(モロッコ)と世界記録保持者のラメチャ・ギルマ(エチオピア)が激突した。ふたりの頂上決戦は残り1周でギルマが膝を障害に引っかけて転倒。まさかの途中棄権となった。ライバル不在となったエル・バッカリがラスト勝負を制して、8分06秒05で連覇した。2位はケネス・ルックス(米国)で8分06秒41、3位はエブラハム・キビウォト(ケニア)で8分06秒47。ブダペスト世界選手権6位の三浦龍司(SUBARU)は8分11秒72で8位に食い込み、東京五輪(7位)に続いての入賞を果たした。
このほか、男子110mハードルの準決勝が行われ、グラント・ホロウェイ(米国)が12秒98(+0.1)で駆け抜けた1組で村竹ラシッド(JAL)が13秒26の4着。上位2着には入れなかったが、プラス通過でこの種目日本勢初の決勝進出を決めた。一方、3組の泉谷駿介(住友電工)は13秒32(+0.6)の3着で落選した。
男子200m準決勝は2組に100mで金メダルを獲得したノア。ライルズ(米国)が登場。1着は19秒96(-0.2)のレツィレ・テボゴ(ボツワナ)に譲ったが、20秒08の2着で通過した。ファイナル進出を目指した鵜澤飛羽(筑波大)は20秒54の6位に終わった。
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