HOME 国内

2024.05.04

五島莉乃 標準届かずも自己新初V「悔しいのが一番」パリ五輪見据え「勝負できるように」/日本選手権10000m
五島莉乃 標準届かずも自己新初V「悔しいのが一番」パリ五輪見据え「勝負できるように」/日本選手権10000m

24年日本選手権10000mで初優勝を果たした五島莉乃

◇第108回日本選手権10000m(5月3日/静岡・小笠山総合運動公園静岡スタジアム)

パリ五輪代表選考会となる日本選手権10000mが行われ、女子は五島莉乃(資生堂)が日本歴代6位の30分53秒31をマークして初優勝を果たした。

パリ五輪参加標準記録30分40秒00を目指したレース。設定通り、1000mを3分05秒ずつ刻んでいくが、5000mを過ぎた時に動きがあった。ペースメーカーを務めてくれていたチームメイトのジュディ・ジェプンゲティチが「少しきつそうだった」と感じた五島は意を決する。

広告の下にコンテンツが続きます

「ここは自分でペースを刻むしかない」

5300mでグッと前に出ると、電子ペーサーを目印にして独走態勢となる。さすがに「6000m、7000mできつくなった」とややペースは落ちたものの、「後半1人で押していけたのは成長したのかな」と五島。それでも、「目指していたのは30分40秒。率直に悔しいというのが一番です」と唇を噛んだ。

昨年12月の前回大会では自己記録となる30分58秒83を出したものの4位に敗れて涙した。その後は「脚作り」をしたあと、3月から「実戦的な練習をしてきた」。4月には中国・昆明で高地トレーニングを積んだ。そこでは「最後に大事な練習がこなせなかった」といい、「自信があったわけではない」。だからこそ、「30分40秒を切る!」と言い聞かせて気持ちを高めた。

広告の下にコンテンツが続きます

22年オレゴン、23年ブダペストと世界選手権に2大会連続で出場。今回の結果で、パリ五輪のワールドランキングも上昇する見込みで、他国の状況次第で初の五輪をつかむ可能性もある。

「世界選手権ではただ走っただけで終わってしまった。次こそは私も勝負したい」

社会人になってから「一番の目標にしてきた」というパリ五輪まで、五島らしく突っ走る。

◇第108回日本選手権10000m(5月3日/静岡・小笠山総合運動公園静岡スタジアム) パリ五輪代表選考会となる日本選手権10000mが行われ、女子は五島莉乃(資生堂)が日本歴代6位の30分53秒31をマークして初優勝を果たした。 パリ五輪参加標準記録30分40秒00を目指したレース。設定通り、1000mを3分05秒ずつ刻んでいくが、5000mを過ぎた時に動きがあった。ペースメーカーを務めてくれていたチームメイトのジュディ・ジェプンゲティチが「少しきつそうだった」と感じた五島は意を決する。 「ここは自分でペースを刻むしかない」 5300mでグッと前に出ると、電子ペーサーを目印にして独走態勢となる。さすがに「6000m、7000mできつくなった」とややペースは落ちたものの、「後半1人で押していけたのは成長したのかな」と五島。それでも、「目指していたのは30分40秒。率直に悔しいというのが一番です」と唇を噛んだ。 昨年12月の前回大会では自己記録となる30分58秒83を出したものの4位に敗れて涙した。その後は「脚作り」をしたあと、3月から「実戦的な練習をしてきた」。4月には中国・昆明で高地トレーニングを積んだ。そこでは「最後に大事な練習がこなせなかった」といい、「自信があったわけではない」。だからこそ、「30分40秒を切る!」と言い聞かせて気持ちを高めた。 22年オレゴン、23年ブダペストと世界選手権に2大会連続で出場。今回の結果で、パリ五輪のワールドランキングも上昇する見込みで、他国の状況次第で初の五輪をつかむ可能性もある。 「世界選手権ではただ走っただけで終わってしまった。次こそは私も勝負したい」 社会人になってから「一番の目標にしてきた」というパリ五輪まで、五島らしく突っ走る。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.14

女子マラソン7位 小林香菜「絶え間ない応援がありがたかった」 視線は28年ロス五輪へ/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のモーニングセッションが行われ、女子マラソンでは小林香菜(大塚製薬)は2時間28分50秒の7位でフィニッシュし、日本勢として3大会ぶりに入賞を果た […]

NEWS 100mH福部真子は準決勝進出に「やったー」病気と戦いながらの大舞台「奇跡みたいなもの」/東京世界陸上

2025.09.14

100mH福部真子は準決勝進出に「やったー」病気と戦いながらの大舞台「奇跡みたいなもの」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のモーニングセッションが行われ、女子100mハードル予選5組の福部真子(日本建設工業)は12秒92(+0.1)で4着。予選通過の3着には届かなかっ […]

NEWS 初出場の100mH中島ひとみ 12秒88で堂々予選突破! 15日の準決勝へ進出/東京世界陸上

2025.09.14

初出場の100mH中島ひとみ 12秒88で堂々予選突破! 15日の準決勝へ進出/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のモーニングセッションが行われ、女子100mハードル予選6組で中島ひとみ(長谷川体育施設)は12秒88(±0)の5着。4着以下の記録で3番目となり […]

NEWS 100mH田中佑美は予選落ち「厳しかった」も、地元開催の大舞台に「ありがたい経験」/東京世界陸上

2025.09.14

100mH田中佑美は予選落ち「厳しかった」も、地元開催の大舞台に「ありがたい経験」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のモーニングセッションが行われ、女子100mハードル予選2組に出場した田中佑美(富士通)は13秒05(±0)で6着。準決勝進出はならなかった。 今 […]

NEWS 100mH・福部真子 2大会ぶりの準決勝進出! 12秒92でタイム上位4番目に食い込む/東京世界陸上

2025.09.14

100mH・福部真子 2大会ぶりの準決勝進出! 12秒92でタイム上位4番目に食い込む/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のモーニングセッションが行われ、女子100mハードル予選5組に出場した福部真子(日本建設工業)は12秒92(+0.1)で4着となり、着順での予選通 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top