HOME 国内

2023.12.11

好記録続出の日本選手権 高岡寿成SD「ライバルやコンディションが要因」初導入の電子ペーサーも後押し来年大会は検討/日本選手権10000m
好記録続出の日本選手権 高岡寿成SD「ライバルやコンディションが要因」初導入の電子ペーサーも後押し来年大会は検討/日本選手権10000m

日本選手権で初めて導入された電子ペーサー

◇第107回日本選手権10000m(12月10日/東京・国立競技場)

パリ五輪代表選考会の日本選手権10000mが行われ、男子は塩尻和也(富士通)が27分09秒80の日本新をはじめ、上位3人が日本記録を上回った。女子でも好記録が連発。男女通じて8人が日本歴代トップ10入りという盛況ぶりだった。

日本陸連強化委員会の高岡寿成・長距離マラソン担当シニアディレクターは「期待以上の結果を残してくれた。男女とも核となる選手がいて、最後の競り合いは見応えがありました」とコメント。心配された気温も落ち着き、「コンディションも良かったですし、ライバルの存在、観客のみなさんのお陰で記録が出ました」と振り返る。

広告の下にコンテンツが続きます

今大会は日本選手権として初めて電子ペーサー(ウエーブライト)が導入。トラック内側に光を走らせてペースを走らせるもので、ダイヤモンドリーグなどでも採用。国内でもホクレンディスタンスチャレンジで初めて使用され、「記録に執着してほしい」と日本選手権でも導入された。

女子優勝の廣中璃梨佳(日本郵政グループ)は「ライトも見やすくて、5000m以降はそこをめがけて走りました」と言う。塩尻は「それほど見ているわけではないですが、一つの目安となる」とし、「少しきつくなった時に(ライトから)離れるので、うまく走れているのはいいのですが…」と苦笑いした。

来年5月の日本選手権10000mや5000mについては「今日の状況を見て(判断)。選手の追い風になるとは限らないですし、設定する難しさもなる」と検討していくという。

広告の下にコンテンツが続きます

男女ともパリ五輪の参加標準記録(男子27分00秒00/女子30分40秒00)は突破できなかったが、高岡シニアディレクターは「突破は簡単ではない。男子は今季の世界9位の記録。自信を持っていいと思いますし、勝負できる記録」だと高く評価していた。

◇第107回日本選手権10000m(12月10日/東京・国立競技場) パリ五輪代表選考会の日本選手権10000mが行われ、男子は塩尻和也(富士通)が27分09秒80の日本新をはじめ、上位3人が日本記録を上回った。女子でも好記録が連発。男女通じて8人が日本歴代トップ10入りという盛況ぶりだった。 日本陸連強化委員会の高岡寿成・長距離マラソン担当シニアディレクターは「期待以上の結果を残してくれた。男女とも核となる選手がいて、最後の競り合いは見応えがありました」とコメント。心配された気温も落ち着き、「コンディションも良かったですし、ライバルの存在、観客のみなさんのお陰で記録が出ました」と振り返る。 今大会は日本選手権として初めて電子ペーサー(ウエーブライト)が導入。トラック内側に光を走らせてペースを走らせるもので、ダイヤモンドリーグなどでも採用。国内でもホクレンディスタンスチャレンジで初めて使用され、「記録に執着してほしい」と日本選手権でも導入された。 女子優勝の廣中璃梨佳(日本郵政グループ)は「ライトも見やすくて、5000m以降はそこをめがけて走りました」と言う。塩尻は「それほど見ているわけではないですが、一つの目安となる」とし、「少しきつくなった時に(ライトから)離れるので、うまく走れているのはいいのですが…」と苦笑いした。 来年5月の日本選手権10000mや5000mについては「今日の状況を見て(判断)。選手の追い風になるとは限らないですし、設定する難しさもなる」と検討していくという。 男女ともパリ五輪の参加標準記録(男子27分00秒00/女子30分40秒00)は突破できなかったが、高岡シニアディレクターは「突破は簡単ではない。男子は今季の世界9位の記録。自信を持っていいと思いますし、勝負できる記録」だと高く評価していた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.14

10000m22位の葛西潤 パリ五輪より2つ順位下げるも「舞台楽しめたことは成長」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のイブニングセッションが行われ、男子10000m決勝で葛西潤(旭化成)は29分41秒84で22位だった。 昨年出場したパリ五輪では、入賞ラインが2 […]

NEWS 10000m初代表の鈴木芽吹は20位「歓声浴びて幸せでした」/東京世界陸上

2025.09.14

10000m初代表の鈴木芽吹は20位「歓声浴びて幸せでした」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のイブニングセッションに男子10000mが行われ、日本勢は鈴木芽吹(トヨタ自動車)が29分33秒60の20位だった。 3000m付近では葛西潤(旭 […]

NEWS 走高跳・瀬古優斗が初出場初決勝!緊張、アクシデントも「“母国パワー”もらいました」/東京世界陸上

2025.09.14

走高跳・瀬古優斗が初出場初決勝!緊張、アクシデントも「“母国パワー”もらいました」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のイブニングセッションが行われ、男子走高跳予選で瀬古優斗(FAAS)が2m15を一発で越え、B組3位、全体でも4位で初出場・初決勝を決めた。 8月 […]

NEWS 男子1万mは伏兵グレシエがV 強烈スパートでアフリカ勢退ける大金星!!/東京世界陸上

2025.09.14

男子1万mは伏兵グレシエがV 強烈スパートでアフリカ勢退ける大金星!!/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のイブニングセッションが行われ、男子10000mはジミー・グレシエ(フランス)が28分55秒77で優勝を果たした。 レースはスタート直後から勝負を […]

NEWS 10000m・葛西潤は29分41秒84で22位 一時は先頭に立つ場面作るも終盤失速/東京世界陸上

2025.09.14

10000m・葛西潤は29分41秒84で22位 一時は先頭に立つ場面作るも終盤失速/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のイブニングセッションが行われ、男子10000m決勝で葛西潤(旭化成)は29分41秒84で22位だった。 1000mを3分15秒で通過するほどの超 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top