2023.04.02
4月2日に東京・国立競技場で行われている六大学対校陸上のオープン200mにエントリーしていた山縣亮太(セイコー)が棄権したこと受け、高野大樹コーチが取材に応じて状況を説明した。
ケイレンした箇所は左脚の内転筋で、「3日前に200mの通し練習をしようとして、カーブを走ったとき」に違和感が出たという。ドクターら関係者も含めて相談し、「最後は本人の感触もあって」大事をとって棄権という判断にいたった。
前日まで悩んだそうで、山縣の様子について「最後の最後まで出たそうな雰囲気がありました」と高野コーチ。久しぶりのレースという気持ちの昂ぶりはもちろん、「ファンのみなさんに見せたいという思いがあった」ようだ。
それでも、大事なのは以前の取材で話していた「シーズンを通して走ること」。ケガからの復帰途上でパリ五輪を見越して無理はできない。ただ、「ウエイトトレーニングなどはしっかりできている」といい、「ふくらはぎのケイレンは力を出して走るからこそ出るので、良い傾向だと捉えています」と高野コーチは説明する。
100mの復帰レースとなる4月29日の織田記念(広島)は現時点で出場予定。5月の木南記念(大阪)もエントリーする予定で、「今季は100m、200mにこだわらずチャレンジしていく」。まずは地元・広島で元気な姿が届けそうだ。
山縣は東京五輪後にパリ五輪を見据えて痛めていた右膝の手術を決断した。21年9月の全日本実業団対抗以降、実戦から遠ざかっている。
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