2023.01.01
◇ニューイヤー駅伝(1月1日/群馬県庁発着、7区間100km)
ニューイヤー駅伝が行われ、東京五輪マラソン6位の大迫傑(Nike)がGMOインターネットグループの3区として、8年ぶりの上州路を駆け抜けた。
昨年9月からGMOインターネットグループに選手兼プレイング・ダイレクターとして参画している大迫。その決断の1つが「僕が走ることでニューイヤー駅伝そのものがより注目していただけるのではないか。そうすることで、そこを走る選手たちがより自信を持って、プライドを持って、駅伝だけじゃない、世界に飛び出すように力をつけられるのではないか」ということだった。
自身としては、11月にニューヨークシティで東京五輪以来のマラソンを走り、2時間11分51秒で5位という結果を残したばかり。その中でのニューイヤー駅伝出走は、「個人的にはチャレンジングなこと」だった。
その中で、13.6kmの3区を37分57秒の区間2位でまとめ、18位でもらったタスキを7位まで押し上げる。大迫は「チームにはいい流れを作れたと思うし、例年よりも間違いなく注目してもらえたのではないか」と振り返った。
ニューヨークシティ後は2週間休養を取り、駅伝に向けた準備に移ったという。
「ニューヨークシティまでのトレーニングができていたので、ベースがありました。休んで少し下がったとしても、そこから上げていけばいいと考えていました」
12月に行ったチームの宮﨑合宿で合流してからは、スピード豊かな選手たちとの練習の中で、駅伝使用の身体へと仕上げていく。その成果は、しっかりと発揮した。
「あの位置(18位)で来ると、速く入らないといけない。みんな入りが速いので、覚悟はしていた。その中でも省エネを心掛け、僕の中ではいい走りができたと思います」
序盤からしっかりと前を追い、後方から上がってきたトヨタ自動車・太田智樹とともに集団を形成。一時は3位争いを展開した。区間成績では早大の後輩にあたる太田に17秒及ばず、「素晴らしい走りでした」と称えつつ、その太田のリズムに合わせながら自身の走りも「うまくまとめられた」と振り返る。
また、マラソンから「ここまで短いスパンでレースに出ることは普段はない」中では、「こうやって身体を作っていけば、これだけ走れるんだということがわかった。いい経験になりました」。
強化も担う立場としては、上位争いを展開しながら、初出場の2020年以来の5位入賞に手応えを得ただろう。
普段から大迫とともに練習をこなし、大迫からタスキを受けて4区を走った吉田祐也は、「(応援に駆けつけた)熊谷正寿社長や、大迫さんからは『楽観する必要もないし、悲観する必要もない。3年後に優勝できるようになるために、そこにつながるレースだった』と言われました」。
大迫がチームに参画してから短期間で、チームは見違えるように変わったという。来年に向けて「1年あれば、もっと強くなれる」と前を向く。
プロランナーとして、実業団駅伝を走る。ニューイヤーに新風を吹かせた大迫は、再び「世界大会でしっかりと結果を残すこと」を目指していく。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.07.12
男子十種競技は佐田征義が初日トップ 2位に森口諒也がつける/日本選手権混成
2025.07.12
七種競技・梶木菜々香が自己新連発で初日トップ「メダル争いに食い込みたい」/日本選手権混成
-
2025.07.12
-
2025.07.12
-
2025.07.06
2025.06.17
2025中学最新ランキング【男子】
-
2025.06.17
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.12
男子十種競技は佐田征義が初日トップ 2位に森口諒也がつける/日本選手権混成
◇第109回日本選手権・混成競技(7月12、13日/岐阜・岐阜メモリアルセンター長良川競技場)1日目 日本選手権混成競技の1日目が行われ、男子十種競技は佐田征義(渡辺パイプ)が3895点でトップに立った。100mを11秒 […]
2025.07.12
七種競技・梶木菜々香が自己新連発で初日トップ「メダル争いに食い込みたい」/日本選手権混成
◇第109回日本選手権・混成競技(7月12、13日/岐阜・岐阜メモリアルセンター長良川競技場)1日目 日本選手権混成競技の1日目が行われ、女子七種競技は梶木菜々香(ノジマ)が3307点でトップに立った。梶木は得意の100 […]
2025.07.12
5000m・山口智規が13分16秒56!! 日本人学生歴代3位!早大新に「記録を更新できてよかった」/ホクレンDC千歳
7月12日、北海道千歳市の千歳市青葉陸上競技場でホクレンディスタンスチャレンジ第3戦・千歳大会が行われ、男子5000mA組では山口智規(早大)が13分16秒56の学生歴代7位のタイムで優勝を飾った。 山口は1週間前の日本 […]
2025.07.12
【男子100m】安田夢雄生(明桜館高) 10秒33=高2歴代9位タイ
7月12日、鹿児島市の白波スタジアムで鹿児島県選手権が行われ、男子ジュニアA100mで安田夢雄生(明桜館高2鹿児島)が10秒33(+1.3)で優勝。高2歴代9位タイの好記録をマークした。 安田は2年前の全中で5位、高校入 […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会