2022.12.31
2022年は3種目で5個の日本記録が誕生した。そのうち3つが女子100mハードルだった。
元スプリンターがついに単独の日本記録保持者に
今年最初の日本記録誕生は4月。北陸実業団の女子100mハードルで、青木益未(七十七銀行)が12秒86(-0.2)をマークした。昨年、寺田明日香(ジャパンクリエイト)が12秒87という日本記録を先に樹立し、青木も続いて2人が日本記録保持者だったが、0.01秒上回って「単独」の日本記録保持者に。
岡山出身の28歳。元々はスプリンターで、中学時代から世代を代表する選手だった。創志学園高(岡山)1年目でインターハイ100mを制している。だが、その後は1学年下の土井杏南(JAL)などの勢いに押されることがおおくなった。
本格的にハードルに取り組み始めたのは高3から。環太平洋大に進学し、3年時には13秒28をマークするまでに成長を遂げた。社会人になってからは13秒1台をコンスタントにマーク。21年に12秒台に突入し、東京五輪にも出場した。
今季は持ち味のスピードとパワーにさらに磨きがかかり、6月の日本選手権では100mでも4位。11秒48まで記録を短縮し、オレゴン世界選手権では4×100mリレーの1走を務めて日本記録樹立にも貢献した。
福部真子(日本建設工業)に日本記録を塗り替えられ、「このままだとただ脚の速いハードル選手になってしまう」と、スピードをどうハードルにつなげていくかを次の課題に挙げている青木。来季はさらにパワーアップした姿が見られそうだ。
次ページ 100mH日本歴代10傑
女子100mHの青木益未[/caption]
2022年は3種目で5個の日本記録が誕生した。そのうち3つが女子100mハードルだった。
元スプリンターがついに単独の日本記録保持者に
今年最初の日本記録誕生は4月。北陸実業団の女子100mハードルで、青木益未(七十七銀行)が12秒86(-0.2)をマークした。昨年、寺田明日香(ジャパンクリエイト)が12秒87という日本記録を先に樹立し、青木も続いて2人が日本記録保持者だったが、0.01秒上回って「単独」の日本記録保持者に。 岡山出身の28歳。元々はスプリンターで、中学時代から世代を代表する選手だった。創志学園高(岡山)1年目でインターハイ100mを制している。だが、その後は1学年下の土井杏南(JAL)などの勢いに押されることがおおくなった。 本格的にハードルに取り組み始めたのは高3から。環太平洋大に進学し、3年時には13秒28をマークするまでに成長を遂げた。社会人になってからは13秒1台をコンスタントにマーク。21年に12秒台に突入し、東京五輪にも出場した。 今季は持ち味のスピードとパワーにさらに磨きがかかり、6月の日本選手権では100mでも4位。11秒48まで記録を短縮し、オレゴン世界選手権では4×100mリレーの1走を務めて日本記録樹立にも貢献した。 福部真子(日本建設工業)に日本記録を塗り替えられ、「このままだとただ脚の速いハードル選手になってしまう」と、スピードをどうハードルにつなげていくかを次の課題に挙げている青木。来季はさらにパワーアップした姿が見られそうだ。 次ページ 100mH日本歴代10傑 ◇女子100mH日本歴代10傑 12.73 1.1 福部真子(日本建設工業) 2022.9.25 12.86 -0.2 青木 益未(七十七銀行) 2022.4.10 12.87 0.6 寺田明日香(ジャパンクリエイト) 2021.6.1 13.00 0.7 金沢イボンヌ(佐田建設) 2000.7.16 13.00 1.5 鈴木 美帆(長谷川体育施設) 2021.6.6 13.02 1.4 池田久美子(スズキ) 2007.4.29 13.02 -0.6 紫村 仁美(佐賀陸協) 2013.6.8 13.02 1.1 清山ちさと(いちご) 2022.7.9 13.03 -0.6 木村 文子(エディオン) 2013.6.8 13.08 0.2 石野 真美(長谷川体育施設) 2006.10.22RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.12.07
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.11
タイの19歳ブーンソンが100m9秒94!!!日本記録上回るアジア歴代3位、U20世界選手権2大会ファイナル
東南アジア大会がタイ・バンコクのスパチャラサイ競技場で行われ、男子100mでタイのプリポル・ブーンソンが9秒94(+0.7)をマークした。 予選で出されたこの記録はアジア歴代で日本記録(9秒95:山縣亮太)を上回る3位。 […]
2025.12.11
青学大・原晋監督が最大のライバルに駒大 「勝つ知識、ノウハウを兼ね備える」 箱根V3へ不安材料は「経験者が少ない」
第102回箱根駅伝で3連覇を狙う青学大が、都内の青山キャンパスで壮行会を開き、原晋監督やエントリー選手たちが登壇した。 壮行会後に記者会見が行われ、一番のライバル校を問われた原監督は「一番はやはり駒澤大学です。ここ11年 […]
2025.12.11
箱根駅伝V3へ青学大が壮行会 主将・黒田朝日「新たな歴史を作る舞台」 2年連続区間賞・塩出翔太「良い報告ができるように」
第102回箱根駅伝で3連覇を狙う青学大が、都内の青山キャンパスで壮行会を開き、原晋監督やエントリー選手たちが登壇した。 お昼休みで多くの学生や教職員が集まるなか、原監督は「シーズン当初は新体制となり、学生たちには『勝つ確 […]
2025.12.10
【箱根駅伝エントリー】登録選手336人が決定 最多出身高は13年ぶりの駅伝名門校! 都道府県別では埼玉が2年連続トップ
第102回箱根駅伝のチームエントリーが12月10日に行われ、今回も1チーム16人、21チーム計336人が選手登録された。 登録選手を出身高校別に見ると、佐久長聖高(長野)が13人で最多となった。続いて、洛南高(京都)が1 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025