HOME 国内、大学

2022.09.11

女子三段跳・船田茜理が13m56!学生記録保持者の貫禄「14mを目指す」/日本IC
女子三段跳・船田茜理が13m56!学生記録保持者の貫禄「14mを目指す」/日本IC

◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)2日目

学生ナンバーワンを決める第91回日本インカレの2日目が行われ、女子三段跳は船田茜理(武庫川女大)が4年生で初優勝を飾った。

広告の下にコンテンツが続きます

8月7日に行われたトワイライト・ゲームスで日本歴代2位(当時、現3位)、学生記録となる13m81(-0.2)を跳んでいた船田が実力を発揮。3回目に大会記録に9cmと迫る13m56(+1.0)を跳んだ。

それでもインタビューでは開口一番、「調子も良くて14mを跳ぶつもりだったので、とても悔しい」と唇を噛む。

不安定な風に各選手が悩まされるなか、落ち着いた跳躍で1回目に13m17(+2.4)をマークしてトップ8を確実にする。2回目以降は攻めの跳躍。2回目に13m36(+0.1)に記録を伸ばし、3回目のV記録につなげた。

武庫川女大勢は、船田と同じ4年生の岸野美雨が自己ベストを38cm更新する13m06(-0.1)で3位、院生の齋藤遥が12m95(+0.5)で4位と、表彰台の独占はならなかったものの力を示した。

「チームメートも力がありますし、私だけが飛び抜けた感じではなく、緊張感を持って臨めました」と船田。普段から切磋琢磨するチームメートとともに、最終学年のインカレで結果を残した。

13m81を跳んだ際は、「ほとんど跳んだ感触が残っていなかった」という。しかし、この日の5回目は、僅かなファウルで14m手前に着地。「5回目はいった感覚があり、14m前後を跳ぶ感覚をつかむことができました」と手応えを得た。「今回つかんだ感覚を次に生かしたい」と抱負を話す。

好調の要因に、「これまではケガが多かったですが、冬季にしっかり練習を積むことができ、助走スピードが向上しました。昨年までは助走と跳躍がうまくつながっていませんでしたが、今シーズンに入り助走からホップ・ステップとしっかり流れるようになった」ことを挙げる。

確実にアベレージもアップ。次戦は10月の田島記念を予定しており、「森本さん(麻里子)や同じ兵庫県出身の髙島さん(真織子・九電工)の前で記録を出したい」とライバル心を燃やす。

「これまで遠く感じていた世界も目の前に見えてきた感覚があります。今年中にベストを14m台に乗せて世界大会に出場できるようにがんばります」

今季に入り、森本が13m82、船田が13m81と日本歴代2、3位、髙島が13m47の同7位を跳ぶなど活況を呈する女子三段跳。船田は地元関西の地でつかんだ全国初タイトルをステップに世界へと羽ばたくつもりだ。

文/花木 雫

◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)2日目 学生ナンバーワンを決める第91回日本インカレの2日目が行われ、女子三段跳は船田茜理(武庫川女大)が4年生で初優勝を飾った。 8月7日に行われたトワイライト・ゲームスで日本歴代2位(当時、現3位)、学生記録となる13m81(-0.2)を跳んでいた船田が実力を発揮。3回目に大会記録に9cmと迫る13m56(+1.0)を跳んだ。 それでもインタビューでは開口一番、「調子も良くて14mを跳ぶつもりだったので、とても悔しい」と唇を噛む。 不安定な風に各選手が悩まされるなか、落ち着いた跳躍で1回目に13m17(+2.4)をマークしてトップ8を確実にする。2回目以降は攻めの跳躍。2回目に13m36(+0.1)に記録を伸ばし、3回目のV記録につなげた。 武庫川女大勢は、船田と同じ4年生の岸野美雨が自己ベストを38cm更新する13m06(-0.1)で3位、院生の齋藤遥が12m95(+0.5)で4位と、表彰台の独占はならなかったものの力を示した。 「チームメートも力がありますし、私だけが飛び抜けた感じではなく、緊張感を持って臨めました」と船田。普段から切磋琢磨するチームメートとともに、最終学年のインカレで結果を残した。 13m81を跳んだ際は、「ほとんど跳んだ感触が残っていなかった」という。しかし、この日の5回目は、僅かなファウルで14m手前に着地。「5回目はいった感覚があり、14m前後を跳ぶ感覚をつかむことができました」と手応えを得た。「今回つかんだ感覚を次に生かしたい」と抱負を話す。 好調の要因に、「これまではケガが多かったですが、冬季にしっかり練習を積むことができ、助走スピードが向上しました。昨年までは助走と跳躍がうまくつながっていませんでしたが、今シーズンに入り助走からホップ・ステップとしっかり流れるようになった」ことを挙げる。 確実にアベレージもアップ。次戦は10月の田島記念を予定しており、「森本さん(麻里子)や同じ兵庫県出身の髙島さん(真織子・九電工)の前で記録を出したい」とライバル心を燃やす。 「これまで遠く感じていた世界も目の前に見えてきた感覚があります。今年中にベストを14m台に乗せて世界大会に出場できるようにがんばります」 今季に入り、森本が13m82、船田が13m81と日本歴代2、3位、髙島が13m47の同7位を跳ぶなど活況を呈する女子三段跳。船田は地元関西の地でつかんだ全国初タイトルをステップに世界へと羽ばたくつもりだ。 文/花木 雫

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.07

Japan Athlete Games in Osakiが2月に開催 トラック種目は国内唯一の室内競技会

大崎町陸上競技の聖地創り実行委員会は、2026 Japan Athlete Games in Osakiを来年2月14日、15日の2日間の日程で開催すると発表した。 「Japan Athlete Games in Osa […]

NEWS 西山雄介が日本勢最上位でロス五輪MGC切符「非常に悔しい」終盤まで優勝争い展開、2年連続2位/福岡国際マラソン

2025.12.07

西山雄介が日本勢最上位でロス五輪MGC切符「非常に悔しい」終盤まで優勝争い展開、2年連続2位/福岡国際マラソン

◇福岡国際マラソン2025(12月7日/福岡市・平和台陸上競技場発着) MGCシリーズ2025-26男子G1の福岡国際マラソン2025が行われ、バイエリン・イエグゾー(エチオピア)が2時間7分51秒(速報値)で優勝した。 […]

NEWS 立命大が大会新で優勝 前回の雪辱果たす4年ぶりV/京都学生駅伝

2025.12.07

立命大が大会新で優勝 前回の雪辱果たす4年ぶりV/京都学生駅伝

第92回京都学生駅伝が12月7日、京都市の北大路橋西側河川敷をスタート、京産大総合グラウンドにフィニッシュする6区間43.8kmのコースで行われ、立命大Aが2時間11分45秒の大会新記録で4年ぶりの優勝を飾った。 立命大 […]

NEWS 大学対校男女混合駅伝の出場が決定! 前回より1チーム増の22チームに出場権 新潟医療福祉大が初出場

2025.12.07

大学対校男女混合駅伝の出場が決定! 前回より1チーム増の22チームに出場権 新潟医療福祉大が初出場

12月3日、関西学連は、2025年2月15日に開催される第6回全国大学対校男女混合駅伝の出場22チームを発表した。 同大会は第4回大会までは招待制で行われていたが、前回大会からシード制と世界陸連スコアリングテーブルを用い […]

NEWS 西山和弥が日本人トップの2位でMGC切符!23年ブダペスト世界陸上代表が復調気配/防府読売マラソン

2025.12.07

西山和弥が日本人トップの2位でMGC切符!23年ブダペスト世界陸上代表が復調気配/防府読売マラソン

◇第56回防府読売マラソン(12月7日/山口県防府市) MGCシリーズ2025-26の第56回防府読売マラソンが行われ、男子(G1)はワークナー・デレセ(ひらまつ病院)が23年ぶりの大会新記録となる2時間6分58秒(速報 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top