突然の引退表明、そして東京五輪マラソン6位入賞を果たした大迫傑が、またも「衝撃」の現役復帰を表明した。
ラストランから約7ヵ月。やはりこの男が日本長距離界には必要だ。2月7日、現役復帰を明かした大迫が自身の公式YouTubeで現在の思いを明かす。
「またプロのランナーとして走り出す決意を致しました」
東京五輪まで走り続けてきたことに対して、「全部出し切ってゴールしたのは偽りがない」と大迫。その後は「戻ることを考えず、心身共に休んだ」。その結果、「今まで陸上でしか頭を満たしていなかったところを“から”にしたことで、広い視点で見ることができようになった」とも。それも「(一度)ゴールしたからこそたどり着いた」という。
結果的に「長期休養」したかたちに。その間、現役選手やジュニア世代の指導やサポートに尽力してきたが、「背中を見せるところから、押すところに変わったと思ったが、背中を押しつつ、背中を見せていければいい」という考えに至った。現役として活動しながら「サポートできれば(日本陸上界が)どんどん上にいける」。世界を目指す選手には「一歩を踏み出せない人が多い」と大迫。「彼らにヒアリングして、スポーツ選手としてどういったことを実現していきたいか、一緒になって伴走していけたら」と思いを明かす。
そして、印象に残ったのがこの言葉。
「一番は走ることが好き」
走ることで自分の軸があり、生活も精神的にもブレることがないと語る。
自身が立ち上げた会社「I」からも情報を発信。今後は「トレーニングを重ね、秋以降の(試合)出場を目指す」という。また、プロランナーとして活動しながら、今後も後進の育成・指導にも関わり、「自分ファースト」「地元ファースト」などビジョンを達成し、「SugarEliteキッズ」でアスリートと触れ合えるようにしたり、「各地にいって、地域の良さを発信したい」とも。
大迫は「パリ五輪(を目指す)というのは期間が短いが、(28年)ロス五輪を狙えるような努力、準備をしていけば、新しい先が見える」と語る。
一度は成し遂げ、一度は離れたからこそ、再び走り出す決意をした大迫。その走りで、その背中で、日本陸上界をより高みへと導いていく。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.06.16
競歩・山西利和が愛知県スポーツ功労賞を受賞!20km競歩世界記録樹立が評価
-
2025.06.11
2025.05.28
女子10000mがレース途中で異例の中断!! 大雨と雷の影響も選手困惑/アジア選手権
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.06.16
競歩・山西利和が愛知県スポーツ功労賞を受賞!20km競歩世界記録樹立が評価
愛知県スポーツ顕彰授与式が6月16日に行われ、男子競歩の山西利和(愛知製鋼)がスポーツ功労賞を受賞した。 同賞は愛知県出身、もしくは県内を拠点としている選手に贈られるもので、2月の日本選手権20km競歩で1時間16分10 […]
2025.06.16
砲丸投・大垣尊良ビッグショットなるか 女子短距離は山崎心愛に注目 男子中長距離は吉田星が軸/IH北海道
広島インターハイ(7月25日~29日)を懸けた地区大会が6月に各地で開催される。 インターハイ北海道地区大会は6月17日から20日まで、旭川花咲スポーツ公園陸上競技場で行われる。 広告の下にコンテンツが続きます 昨年、男 […]
2025.06.16
100mH・石原南菜が13秒33!地元で高校歴代2位・U18日本新・高2歴代最高の激走/IH北関東
◇インターハイ北関東地区大会(6月13~16日/カンセキスタジアムとちぎ、栃木県総合運動公園多目的広場投てき場)最終日 広島インターハイ出場を懸けた北関東地区大会の最終日の4日目が行われ、女子100mハードルで石原南菜( […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会