◇日本インカレ(9月17~19日/埼玉・熊谷スポーツ公園)3日目
第90回日本インカレ3日目。男子3000m障害に、この種目の日本記録保持者であり、大会記録保持者でもある三浦龍司(順大2)が登場。序盤でトップに立つと、高校・大学の後輩にあたる服部壮馬(順大1)を引っ張るかたちでレースを進めた。
3周目に入ると服部が苦しくなり、徐々に差が広がる。独走態勢に入った三浦は1000mを2分53秒、2000mを5分46秒で通過。終盤は力強い走りでペースを上げた。大会記録(8分28秒51)の更新はならなかったが、後続を20秒以上も引き離す8分32秒47で悠々と連覇を果たした。
「インカレは対抗戦なので記録よりも得点を取ることを考えていました。服部が2分50秒で引っ張ってほしいということだったんですけど、途中で離れてしまい、ちょっと思い通りにはいきませんでした(服部は8位)。ただロードに移行している最中なので、キレはトラックシーズンのピーク時と違いますし、自分としては今できることはできたかな、と。満足というよりは、しっかりこなしたという意味合いが強いです」
東京五輪には日本の男子学生長距離ランナーとして唯一出場した。「東京五輪に行くことにプレッシャーを感じている部分があったので、逆に東京五輪は楽しみながらというか新鮮な気持ちで迎えることができました」と三浦。男子3000m障害の予選で日本記録を8分09秒92まで短縮すると、決勝では日本人初入賞(7位)の快挙を達成した。その後は、駅伝シーズンを見据えて、夏合宿で走り込んでいる。
「夏合宿は少し調整しながらですけど、長い距離を踏んで、質の高い練習もこなすことができました。昨夏よりコンスタントに走れていますし、走力が上がっているのを実感しています。出雲、全日本、箱根と距離が延びていくので、段階的に距離を延ばしていき、最終的には箱根で走れる身体を作っていきたいと思っています」
快進撃を続けたルーキーイヤーの学生駅伝は、全日本1区で区間賞を獲得したものの、箱根1区は区間10位に終わり、悔しさを味わった。
「チームは箱根駅伝の優勝を目標にしていますし、出雲と全日本でも優勝争いに絡んでいかないといけない。チーム全体で向かっていきたいです」と三浦。日の丸をつけて今夏の東京五輪を沸かした日本の若きホープが、今冬は順大のエースとして学生駅伝に切り込んでいく。

RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.06.15
編集部コラム「私のインターハイ地区大会」
2025.06.15
小原響が3000m障害で8分22秒64の日本歴代8位!セイコーGGPに続く自己新マーク
-
2025.06.11
2025.05.28
女子10000mがレース途中で異例の中断!! 大雨と雷の影響も選手困惑/アジア選手権
2025.05.16
2025高校最新ランキング【女子】
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.06.15
編集部コラム「私のインターハイ地区大会」
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 広告の下にコンテンツが続きます 攻め(?)のアンダーハンドリレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃 […]
2025.06.15
NCG5000mはアジア選手権5位・荒井七海が13分47秒58で日本人トップ!東海大・永本脩が学生トップ/日体大長距離競技会
第322回日本体育大学長距離競技会兼第16回NITTAIDAI Challenge Games(NCG)の2日目が6月15日に行われ、最終種目のNCG男子5000mはB.キプトゥー(麗澤大)が13分46秒77で1着を占め […]
2025.06.15
小原響が3000m障害で8分22秒64の日本歴代8位!セイコーGGPに続く自己新マーク
6月14日に米国・ポートランドで行われたポートランド・トラックフェスティバルの男子3000m障害で、小原響(GMOインターネットグループ)が日本歴代8位の8分22秒64をマークした。 大会は世界陸連コンチネンタルツアー・ […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会