写真/時事
◇東京五輪(7月30日~8月8日/国立競技場)陸上競技4日目
男子走幅跳・橋岡優輝(富士通)の東京五輪が終わった。
1984年ロサンゼルス五輪の臼井淳一(7位)以来37年ぶりの入賞も、悔しさがにじむ。5回目までは7m97(+0.4)で8位。最終6回目にようやく8mを超える8m10(±0.0)を跳んで6位にアップしたが、狙っていたメダルには届かなかった。それでも東京五輪陸上競技で入賞第一号。
「悔しいです」。終わったあと、国旗を掲げるメダリストたちをじっと見つめた橋岡。「何も考えられなかったというのが素直なところ」。優勝記録は8m41、メダルラインは8m21。8m50を見える状態で臨んでいた橋岡にとって十分にチャンスがあっただけに、「身体の調子は悪くなかったですが、噛み合わせの部分でうまくいかなかった。少し後悔はある」。最後に8mをマークし、「そこだけはよかった」。
37年ぶりの入賞でもメダルを目指していただけに「そこは……」。ただ、長い間止まっていた針を動かしたのは事実。19年世界選手権では8位で、そこから2つ順位上がった。両世界大会で入賞は日本史上初の快挙だ。
優勝したM.テントグルー(ギリシャ)、銀メダルのJ.M.エチェバリア(キューバ)とは同じ1998年度生まれ(橋岡は99年1月生まれ)で、銅メダルのM.マッソ―(キューバ)も1999年生まれ。同世代であり、2016年に出場したU20世界選手権でも戦った相手だった。その時はマッソ―が金メダル、テントグルーが銀メダル。エチェバリアは5位。橋岡は10位だった。その場で初めて「世界との差」を痛感し、その差を埋めるためにやってきた。メダルを独占する3人に、去来するものはあっただろう。
「来年は海外を拠点にして、もう一段階上げていきたい。パリ五輪に向かって」
橋岡は、悔しさのたびに強さを増してきた。目に焼き付けた光景を胸に、世界一のジャンパーになるために再び助走を開始する。

RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.08.21
22年世界陸上10000m女王ギデイが今春に出産「息子の誕生に感謝」昨年5月に結婚
-
2025.08.21
-
2025.08.21
-
2025.08.20
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
-
2025.08.19
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
-
2025.07.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.08.21
30歳ブレイクが100m9秒95、33歳ブラウン20秒27、カナダのベテランが好走!ジェームス400mV/北中米カリブ選手権
8月15~17日、バハマで北中米カリブ(NACAC)選手権が開催され、男子ショートスプリントではカナダ勢がタイトルを独占。100mではJ.ブレイク(カナダ)が自己新の9秒95(+0.4)で、200mはA.ブラウン(カナダ […]
2025.08.21
女子800mはホジキンソン大会新 110mHティンチ今季DL4勝目 男子100mはセヴィル9秒87/DLローザンヌ
ダイヤモンドリーグ(DL)第13戦のアスレティッシマが8月20日、スイス・ローザンヌで開催され、女子800mではパリ五輪金メダリストのK.ホジキンソン(英国)が1分55秒69の大会新で優勝した。 ホジキンソンは現在23歳 […]
2025.08.21
22年世界陸上10000m女王ギデイが今春に出産「息子の誕生に感謝」昨年5月に結婚
女子10000mのオレゴン世界選手権金メダリストL.ギデイ(エチオピア)が出産していたことがわかった。4月に自身のSNSに「息子の誕生に感謝」と書き込み、夫も交えたスリーショットを公開していた。報道によると昨年5月にエチ […]
2025.08.21
ロマンチュク禁止薬物で4年間の停止処分確定 走幅跳・三段跳で世界選手権2度のメダル、SNSに不服投稿
世界陸連(WA)の独立不正監査機関「アスレティックス・インテグリティ・ユニット(AIU)」は8月20日、女子走幅跳・三段跳のM.ベフ・ロマンチュク(ウクライナ)に対して4年間の資格停止処分を科すことを発表した。5月に科さ […]
2025.08.21
100mH今村好花「全国でどうしても出したかった」圧巻の中学新記録で連覇達成!/沖縄全中
◇沖縄全中(8月17日~20日/沖縄・沖縄県総合運動公園陸上競技場)4日目 第52回全日本中学校選手権(全中)の女子100mハードルは、7月に13秒28の中学記録を樹立している今村好花(太宰府東3福岡)が自身の記録を0. […]
Latest Issue
最新号

2025年9月号 (8月12日発売)
衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99