東京五輪代表選考会を兼ねた第105回日本選手権50km競歩が4月11日に石川県輪島市で行われる。男子50km競歩の五輪代表は3枠で、そのうち鈴木雄介(富士通)、川野将虎(旭化成)の2人が決まっているため、残すは1つのみ。
今大会で派遣設定記録3時間45分00秒を突破している(もしくは今大会で突破した)選手で、五輪内定選手を除いた最上位者が五輪代表に内定する。大会には鈴木、川野がエントリーしていないため、派遣設定記録+優勝で五輪代表を勝ち取る。
50km競歩は昨年、コロナ禍により1度もレースが開催されなかった。19年の記録から、すでに派遣設定記録を突破しているのは丸尾知司(愛知製鋼)、荒井広宙(富士通)、小林快(新潟アルビレックスRC)の3人で、優勝すれば代表権を勝ち取る。
16年リオ五輪銅、17年ロンドン世界選手権銀の荒井が、未だ代表権を獲得できていないことに、今日(こんにち)の日本競歩の興隆が見て取れる。19年は日本選手権で4位となりドーハ世界選手権に出場ならず。20年、21年と20km競歩に出場している。50km競歩の自己記録は15年の3時間40分20秒から更新できていないが、32歳のベテランらしい歩きで2度目の五輪出場を狙う。
丸尾は17年のロンドン世界選手権代表。自己記録3分37秒39は日本歴代2位だが、この記録出した東京五輪選考会だった19年の高畠では、日本新を出した川野に敗れて代表を逃している悔しさを秘める。同じく17年の世界選手権代表、小林も虎視眈々と初の五輪を狙う。19年ドーハ世界選手権代表で、元日本記録(3時間39分47秒)保持者の野田明宏(自衛隊体育学校)は、派遣設定記録を切っていないため、突破しての優勝が必須となる。20km競歩で12、16年五輪、世界選手権3度代表の藤澤勇(ALSOK)も50km競歩での代表入りを目論む。
今大会で内定者が出ない場合は、ワールドランキングで出場権を持つ選手の仲から後日、日本陸連が代表選手を選考する。なお、今大会では世界陸連(WA)が世界大会の参加資格となる記録を認める条件の一つである「国際競歩審判員(IRWJ)3名以上」を満たすため、国内2名に加えて海外から1名招聘も何とか準備が整いそうだという。
また、残り1枠を残す女子20km競歩についても、国際審判員3名を満たした特別レースを実施する予定で、今年の日本選手権で五輪代表を除く最上位者・渕瀬真寿美(建設装工業)が派遣設定記録(1時間30分00秒)を満たした場合は代表に内定する。
レースは男子50km競歩が7時30分、女子特別レース20km競歩が9時にスタート。ライブ配信が行われる。


RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.09.12
前夜祭イベントでギネス“世界新” 寺田明日香が高速道路KK線でリレー参加/東京世界陸上
2025.09.13
明日午前開催の女子マラソン 鈴木優花の補欠登録を解除/東京世界陸上
-
2025.09.14
-
2025.09.13
-
2025.09.15
2025.08.27
アディダス アディゼロから2025年秋冬新色コレクションが登場!9月1日より順次販売
-
2025.08.19
-
2025.08.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.09.19
女子400mマクローリン・レヴロンが世界歴代2位47秒78「ひたすら努力」パウリノと史上初47秒台決戦/世界陸上Day6
◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)6日目 東京世界陸上6日目が行われ、女子400m決勝ではシドニー・マクローリン・レヴロン(米国)が世界歴代2位となる47秒78の大会新記録で優勝を飾った。 大粒の雨が降りし […]
Latest Issue
最新号

2025年10月号 (9月9日発売)
【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/