2026.06.25
女子やり投日本記録保持者で、パリ五輪・ブダペスト世界選手権の金メダリスト・北口榛花(JAL)は今季、新体制でリスタートを切った。男子やり投世界記録保持者で、五輪3連覇を誇るレジェンド中のレジェンド、ヤン・ゼレズニー氏(チェコ)にコーチを依頼した。
昨年は6月に右肘を痛めた影響からシーズン終盤まで苦しんだ北口。順調に復帰し、今年2月にゼレズニー氏の南アフリカでのトレーニングキャンプに参加し、その後に正式に契約を結んだ。
今季はセイコーゴールデングランプリ(60m36の5位)、ダイヤモンドリーグ厦門(60m08の7位)と続き、6月の日本選手権では復帰後最長スローとなる62m86を投げて2年ぶりに優勝。アジア大会代表に内定した。
今季3戦を終え、ゼレズニー・コーチに単独インタビュー。投てきフォームにも変化を加えている北口の現状などについて聞いた。
――北口選手のキャラクターの印象、そして南アフリカでの状態を教えてください。
南アフリカでは非常に良い準備ができていました。そもそも、そうでなければオリンピック・チャンピオンにはなれません。彼女の状態にはとても満足しています。
ハルカとは以前から面識がありましたが、それほど交流はありませんでした。とても良い人物であり、その人格が彼女の“根幹”であると感じます。常に目標を持ち、そこに向かって追求していくための強い意志があります。加えて、非常に謙虚。これらはなかなか現代の若者に見られない資質だと思っています。
――今季は新たなフォームにも着手しています。
まずは、すべて段階的に、そして継続して進めていく必要があります。昨年は右肘を痛めた影響もありパフォーマンスが低下していました。そうした経緯も含め、私たちはさまざまな可能性を検討し、変更が必要だと判断したのです。
右肘を下げる動作は変わりましたが、腕の動き自体は以前と似ているのです。まずは腕をしっかり伸ばす必要があります。特に重要なのは肩の位置。それにより背中でやりを支えることがで、より効果的に力を伝達できます。まずは安定性がカギなのです。
彼女がまだジュニアの頃、彼女の投てき映像を見て感銘を受けました。非常にスピードのある腕の振りです。それはまさに、今取り戻す必要があるもの。うまくいっていたところに戻すのは難しいことではありません。

セイコーGGP、DL厦門と帯同。動画を確認しながら修正を加えていた
――彼女のポテンシャルや課題、今後の取り組みについて聞かせてください。直近の目標として70mが一つのターゲットにされています。
多くの人が聞いてきますが、その質問に答えることはできません。だって、もし彼女の潜在能力を正確に把握できるのであれば、結果を予測して大金を手にすることができるでしょう? それにオリンピック・チャンピオンの弱点を指摘するというのも難しいものです。彼女は精神的にも肉体的にも整っています。まずは、レベルの高い大会に出て、自信を取り戻していくこと、そして技術を高めていくことが大切です。
ハルカは70mオーバーという目標を掲げています。私の役割はそれを達成できるようにサポートすること。夢を持ち、努力し続けることが重要なのです。そうすれば夢が現実になることもある。そして、たとえ実現できなかったとしても、後になって振り返った時に「できる限りのことをやった」と言える。それが最も大切です。
どこまで到達できるのかは誰もわかりません。ただ、70mは現実的な目標だと言えます。何かがきっかけで大きく飛躍することがある。中国の18歳の選手が世界記録に迫ったように(※18歳・嚴子怡がやり投世界歴代2位の71m74)。可能性は間違いなくあります。そのために彼女は正しい方向へ進み続けるのです。
構成/向永拓史
セイコーGGP、DL厦門と帯同。動画を確認しながら修正を加えていた[/caption]――彼女のポテンシャルや課題、今後の取り組みについて聞かせてください。直近の目標として70mが一つのターゲットにされています。多くの人が聞いてきますが、その質問に答えることはできません。だって、もし彼女の潜在能力を正確に把握できるのであれば、結果を予測して大金を手にすることができるでしょう? それにオリンピック・チャンピオンの弱点を指摘するというのも難しいものです。彼女は精神的にも肉体的にも整っています。まずは、レベルの高い大会に出て、自信を取り戻していくこと、そして技術を高めていくことが大切です。ハルカは70mオーバーという目標を掲げています。私の役割はそれを達成できるようにサポートすること。夢を持ち、努力し続けることが重要なのです。そうすれば夢が現実になることもある。そして、たとえ実現できなかったとしても、後になって振り返った時に「できる限りのことをやった」と言える。それが最も大切です。どこまで到達できるのかは誰もわかりません。ただ、70mは現実的な目標だと言えます。何かがきっかけで大きく飛躍することがある。中国の18歳の選手が世界記録に迫ったように(※18歳・嚴子怡がやり投世界歴代2位の71m74)。可能性は間違いなくあります。そのために彼女は正しい方向へ進み続けるのです。構成/向永拓史RECOMMENDED おすすめの記事
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