2025.12.24
「箱根へ向けての財産」
2年連続で1区を走った平島は、今回は2区を走るつもりで準備している。意識する選手を問うと、「山崎と田島には負けたくないです」とチームメイトの名前を挙げた。「自分が今、ここまで走れるのは、2人がいてくれるお陰です。同じ区間を走ることはできないけれど、山崎、田島よりも上の順位で走りたいです」と2人へのライバル意識を燃やす。田島も「平島、山崎を目標に頑張ってきました。自分にとって2人は大きい存在」と認め、「どこを走っても安定した順位でしっかり持ってこれるというのが自分の強みです。往路の前半区間で留学生や他大学の主力の人たちと戦いたい」と意気込む。
山崎は3年生だった前回の箱根駅伝では、2区を任されたが区間19位と苦戦。順位を3位から18位に下げてしまった。最終学年での雪辱に燃える。
玉城監督は「1、2区が終わった段階で、留学生を擁するチームと肩を並べていたいです。そこからはシード権の前後で粘りに粘ってほしいです」と期待する。
5区は前回、区間11位で上った駅伝主将・浦上和樹(4年)の経験値に期待。6区は複数の候補者が名乗りを挙げている中から適正を見極める。
現チームのスタート時は3本柱と他の選手との差が大きかったことから、この1年間は選手層の底上げに力を注いできた。その中で佐藤大和(2年)、荻野桂輔(2年)、夏見虹郎(1年)、水津勇人(1年)ら下級生も力をつけてきた。
全日本大学駅伝では7区までシード圏内で走るも、最終8区で11位に下がり、目標にしていたシード権は逃した。それでも指揮官は「シード権が見える位置で駅伝を進められたことは、箱根へ向けての財産」と手応えをつかんでいる。
箱根駅伝総合優勝10度、1969年から1973年までは5連覇を達成している名門だが、最後に総合優勝したのは2013年の第89回大会だ。2018年には総合4位に入ったものの、翌年から7年連続でシード権を逃している。
1925年創部の日体大にとって2025年は創部100周年の年。3本柱を軸に、粘りの駅伝で節目となる年に8年ぶりとなるシードをつかみにいく。
文/小川誠志
全日本大学駅伝で日体大の2区を担った平島龍斗(左)と3区の田島駿介[/caption]
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。競い合い力を伸ばす
今季の日体大は平島龍斗、田島駿介、山崎丞の4年生が3本柱となってチームを引っ張る。3人は下級生時から競い合い、刺激し合うことで力を伸ばしてきた。3人の中で一番先に箱根駅伝を走ったのは山崎だった。1年生の第99回大会で1区に抜擢されると、スローペースの中でも冷静に集団前方の好位置をキープ。ラスト勝負で持ち前のスピードを生かし、9位でタスキをつないだ。平島は2、3年時と2年連続で箱根1区を任された。2年時の第100回大会ではハイペースの展開についていけず、区間23位と大苦戦。悔しさをバネに臨んだ前回の第101回大会では区間3位と好走している。この1年間で5000m、10000m、ハーフマラソンといずれも自己ベストを更新。11月29日の日体大記録会10000mでは27分56秒84のタイムをたたき出し、大学記録を塗り替えた。田島は入学当初、故障が続いて同期の中で後れを取っていたが、1年の夏合宿から頭角を現し、2年時には箱根7区を走り区間9位と力走。3年時には4区を走り区間5位のタイムで順位を14位から10位に押し上げた。4年生になった今季は5000mで3度自己ベスト更新と好調だ。10月の箱根駅伝予選会では、3本柱がそれぞれの役割を果たし、9位通過で78度目の本戦出場権を勝ち取る。平島、田島の2人はフリーで走り、タイムを稼いだ。平島は全体9位、日本人2位のタイムでフィニッシュする。田島も全体16位、チーム内2位のタイムで走り切った。山崎は集団走を引っ張る役割を担った。玉城良二駅伝監督は、この戦略についてこう説明する。「今回は、予選会の経験者が山崎、平島、田島の3人だけだったんです。本当ならば山崎もフリーで行かせてあげたかった。でも、山崎のペースメイクのうまさ、走りのリズム感を考えると、今年の予選会を通過するには、集団走の中に欠かせない存在でした。山崎にお願いして、チームのために集団走を引っ張る役割を担ってもらったんです」山崎は、初めて予選会を走る選手たちを引っ張った上で、終盤、ペースを上げてチーム内3位、全体57位の1時間3分16秒でフィニッシュ。箱根本戦でも3本柱が往路の主要区間を走ることになりそうだ。「箱根へ向けての財産」
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山崎丞は全日本で長距離区間の7区を担うなど、1年時から主力として活躍してきた[/caption]
2年連続で1区を走った平島は、今回は2区を走るつもりで準備している。意識する選手を問うと、「山崎と田島には負けたくないです」とチームメイトの名前を挙げた。「自分が今、ここまで走れるのは、2人がいてくれるお陰です。同じ区間を走ることはできないけれど、山崎、田島よりも上の順位で走りたいです」と2人へのライバル意識を燃やす。田島も「平島、山崎を目標に頑張ってきました。自分にとって2人は大きい存在」と認め、「どこを走っても安定した順位でしっかり持ってこれるというのが自分の強みです。往路の前半区間で留学生や他大学の主力の人たちと戦いたい」と意気込む。山崎は3年生だった前回の箱根駅伝では、2区を任されたが区間19位と苦戦。順位を3位から18位に下げてしまった。最終学年での雪辱に燃える。玉城監督は「1、2区が終わった段階で、留学生を擁するチームと肩を並べていたいです。そこからはシード権の前後で粘りに粘ってほしいです」と期待する。5区は前回、区間11位で上った駅伝主将・浦上和樹(4年)の経験値に期待。6区は複数の候補者が名乗りを挙げている中から適正を見極める。現チームのスタート時は3本柱と他の選手との差が大きかったことから、この1年間は選手層の底上げに力を注いできた。その中で佐藤大和(2年)、荻野桂輔(2年)、夏見虹郎(1年)、水津勇人(1年)ら下級生も力をつけてきた。全日本大学駅伝では7区までシード圏内で走るも、最終8区で11位に下がり、目標にしていたシード権は逃した。それでも指揮官は「シード権が見える位置で駅伝を進められたことは、箱根へ向けての財産」と手応えをつかんでいる。箱根駅伝総合優勝10度、1969年から1973年までは5連覇を達成している名門だが、最後に総合優勝したのは2013年の第89回大会だ。2018年には総合4位に入ったものの、翌年から7年連続でシード権を逃している。1925年創部の日体大にとって2025年は創部100周年の年。3本柱を軸に、粘りの駅伝で節目となる年に8年ぶりとなるシードをつかみにいく。文/小川誠志RECOMMENDED おすすめの記事
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