HOME 世界陸上、海外

2025.09.14

ジェプチルチルが再び東京でマラソン女王に!アセファとの「長距離王国」のプライド懸けた壮絶バトル制す/東京世界陸上
ジェプチルチルが再び東京でマラソン女王に!アセファとの「長距離王国」のプライド懸けた壮絶バトル制す/東京世界陸上

東京世界選手権女子マラソンで優勝したジェプチルチル

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目

東京世界陸上2日目のモーニングセッションが行われ、女子マラソンは東京五輪覇者のペレス・ジェプチルチル(ケニア)が、パリ五輪銀メダルのティグスト・アセファ(エチオピア)とのトラック勝負を制し、再び“東京”で世界の頂点に立った。

広告の下にコンテンツが続きます

ケニアとエチオピア、「長距離王国」のプライドを懸けたデッドヒートだった。

序盤は前世界歴代(2時間11分53秒)保持者、女子単独レース世界記録(2時間15分50秒)を持つアセファが先導するように、エチオピア勢がケニア勢を抑えるようにレースをリード。スタート時(7時30分)の気温28度、湿度82%の暑さのなか、最初の5kmを17分01秒で入る。

その後、エチオピア勢がペースを落とし、ケニア勢もそれに同調。その隙に米国勢が飛び出す展開になり、一時は1分以上の大差がついた。だが、まるでウォーミングアップかのようにそれを気にする素振りもない。

その後ペースを落としたエチオピア勢に歩調を合わせるようにケニア勢も落ち着き、代わって米国勢が飛び出して一時は1分以上のリードを奪う。しかし、両国のエースは動じることなく、ハーフを過ぎてから本格的にエンジンをかけた。4位につけていた小林香菜(大塚製薬)をかわすと、独走していたスザンナ・サリヴァン(米国)を27.8km付近で捕らえ、アセファとジェプチルチルのマッチレースが幕を開けた。

終盤の急坂や40km付近のアップダウンで前後する場面もあったが、常にアセファが主導し、ジェプチルチルが食らいつく構図は崩れない。そして国立競技場に入ると、最後のスパート合戦に突入した。

残り200mでアセファが先に仕掛けたが、ジェプチルチルは必死に対応。「トラックに入ったとき、本当に疲れていた」と振り返るが、残り100mで渾身のスパートを繰り出す。「残り100mで自然に身体が反応し、秘めていた力を出せた」と言うように、最後は一気に突き放し、ケニアにこの種目3大会ぶりの金メダルをもたらした。

「とても満足しています。暑くて大変でしたが、やり遂げることができました」と笑顔を見せたジェプチルチル。東京五輪制覇など輝かしいキャリアを持つ31歳でさえ「優勝できるとは思っていなかった」と語り、初めて世界の頂点に立った地で再び女王の座を手にしたことに「本当に感謝しています」と感慨深げに振り返った。

昨年のパリ五輪でもシファン・ハッサン(オランダ)との壮絶なスパート勝負に敗れたアセファは、同じ展開でまたも敗戦。だが、レース全体を支配する強さを示した。

「銀メダルを獲得できたことをうれしく思います」と振り返り、「金メダルを逃したとは思いたくありません。常に前向きに考え、銀メダルを獲得できたと思っています」ときっぱり。「オリンピックであれ、世界選手権であれ、どのメダルも私にとって特別で、大切なもの」と胸を張った。

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のモーニングセッションが行われ、女子マラソンは東京五輪覇者のペレス・ジェプチルチル(ケニア)が、パリ五輪銀メダルのティグスト・アセファ(エチオピア)とのトラック勝負を制し、再び“東京”で世界の頂点に立った。 ケニアとエチオピア、「長距離王国」のプライドを懸けたデッドヒートだった。 序盤は前世界歴代(2時間11分53秒)保持者、女子単独レース世界記録(2時間15分50秒)を持つアセファが先導するように、エチオピア勢がケニア勢を抑えるようにレースをリード。スタート時(7時30分)の気温28度、湿度82%の暑さのなか、最初の5kmを17分01秒で入る。 その後、エチオピア勢がペースを落とし、ケニア勢もそれに同調。その隙に米国勢が飛び出す展開になり、一時は1分以上の大差がついた。だが、まるでウォーミングアップかのようにそれを気にする素振りもない。 その後ペースを落としたエチオピア勢に歩調を合わせるようにケニア勢も落ち着き、代わって米国勢が飛び出して一時は1分以上のリードを奪う。しかし、両国のエースは動じることなく、ハーフを過ぎてから本格的にエンジンをかけた。4位につけていた小林香菜(大塚製薬)をかわすと、独走していたスザンナ・サリヴァン(米国)を27.8km付近で捕らえ、アセファとジェプチルチルのマッチレースが幕を開けた。 終盤の急坂や40km付近のアップダウンで前後する場面もあったが、常にアセファが主導し、ジェプチルチルが食らいつく構図は崩れない。そして国立競技場に入ると、最後のスパート合戦に突入した。 残り200mでアセファが先に仕掛けたが、ジェプチルチルは必死に対応。「トラックに入ったとき、本当に疲れていた」と振り返るが、残り100mで渾身のスパートを繰り出す。「残り100mで自然に身体が反応し、秘めていた力を出せた」と言うように、最後は一気に突き放し、ケニアにこの種目3大会ぶりの金メダルをもたらした。 「とても満足しています。暑くて大変でしたが、やり遂げることができました」と笑顔を見せたジェプチルチル。東京五輪制覇など輝かしいキャリアを持つ31歳でさえ「優勝できるとは思っていなかった」と語り、初めて世界の頂点に立った地で再び女王の座を手にしたことに「本当に感謝しています」と感慨深げに振り返った。 昨年のパリ五輪でもシファン・ハッサン(オランダ)との壮絶なスパート勝負に敗れたアセファは、同じ展開でまたも敗戦。だが、レース全体を支配する強さを示した。 「銀メダルを獲得できたことをうれしく思います」と振り返り、「金メダルを逃したとは思いたくありません。常に前向きに考え、銀メダルを獲得できたと思っています」ときっぱり。「オリンピックであれ、世界選手権であれ、どのメダルも私にとって特別で、大切なもの」と胸を張った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

         

Latest articles 最新の記事

2026.09.20

第5回NAGASEカップが台風25号の影響で初日9月21日中止 最終日は実施の方向

日本パラ陸連と東京陸協は9月19日、東京・国立競技場(MUFGスタジアム)で開催を予定していた第5回NAGASEカップについて、台風25号の影響で9月21日の大会初日を中止にすると発表した。 大会は「誰もが参加できるイン […]

NEWS 5kmの早大勢・鈴木琉胤は28位、増子陽太は40位 女子は水本佳菜の24位が最高/世界ロードランニング選手権

2026.09.19

5kmの早大勢・鈴木琉胤は28位、増子陽太は40位 女子は水本佳菜の24位が最高/世界ロードランニング選手権

◇世界ロードランニング選手権(9月19~20日/デンマーク・コペンハーゲン)1日目 世界ロードランニング選手権の1日目に5kmが行われ、男子は早大勢の鈴木琉胤が13分38秒で28位、増子陽太が13分50秒で40位だった。 […]

NEWS 田中友梨と赤松諒一が開会式で選手宣誓の大役! 「栄光と名誉のために参加することを約束」/名古屋アジア大会

2026.09.19

田中友梨と赤松諒一が開会式で選手宣誓の大役! 「栄光と名誉のために参加することを約束」/名古屋アジア大会

◇第20回アジア大会・陸上競技(9月23~29日/愛知県名古屋市・パロマ瑞穂スタジアム) 名古屋アジア大会の開会式が9月19日、名古屋市のパロマ瑞穂スタジアムで行われ、開幕を迎えた。 広告の下にコンテンツが続きます 日本 […]

NEWS 初出場の北口榛花「元気に全力で」最年少・後藤大樹は「最高な状態」各選手意気込み/名古屋アジア大会

2026.09.19

初出場の北口榛花「元気に全力で」最年少・後藤大樹は「最高な状態」各選手意気込み/名古屋アジア大会

日本オリンピック委員会(JOC)のTEAM JAPAN広報は9月19日、名古屋アジア大会に向けての日本代表選手たちのコメントを発表した。 陸上競技は男子45名、女子41名が内定(※辞退を含む)。これは過去最大の派遣数とな […]

NEWS 男子1マイル・本田桜二郎が3分57秒50で16位 中野倫希も自己新/世界ロードランニング選手権

2026.09.19

男子1マイル・本田桜二郎が3分57秒50で16位 中野倫希も自己新/世界ロードランニング選手権

◇世界ロードランニング選手権(9月19~20日/デンマーク・コペンハーゲン)1日目 世界ロードランニング選手権の1日目に1マイルが行われ、男子は本田桜二郎(早大)が3分57秒50で16位、中野倫希(トーエネック)は4分0 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年10月号 (9月14日発売)

2026年10月号 (9月14日発売)

アジア大会総展望
山口全中&日本インカレ
サウェ特集

page top