HOME 国内、世界陸上、日本代表
10000m・廣中璃梨佳が前向きな心で連続入賞「25周が楽しかったと心から思えた」/東京世界陸上
10000m・廣中璃梨佳が前向きな心で連続入賞「25周が楽しかったと心から思えた」/東京世界陸上

女子10000mで連続入賞した廣中璃梨佳(25年世界陸上)

【動画】女子10000m 廣中璃梨佳が2大会連続入賞!

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)1日目 東京世界陸上1日目のイブニングセッションが行われ、女子10000mの廣中璃梨佳(日本郵政グループ)が31分09秒62で自身最高となる6位に入賞。7位だった前回のブダペスト大会に続き、2大会連続入賞を果たした。 4年前の東京五輪でも7位に入賞している廣中。しかし、昨季は故障に泣き、パリ五輪の舞台には立てなかった。 「この1年間悔しい思いをしたぶん、2年ぶりの世界陸上でどういうレースができるか。逆にワクワク感もありましたが、世界大会が2年空くことによって、今の自分はどういう位置なんだろうと不安を感じる時もありました」と胸の内を明かした。 「怖くはなかった」という。「こちらに入ってからは『やってやろう』という気持ちでした」と、前向きなメンタリティーでこの日を迎えていた。 レースが始まると、ややスローペースの様相を呈した。集団の前方外側に位置取りしていた廣中は、「遅いなと、なんか詰まるなと感じたら自分のペースで行く」と考えていた通り、800m付近でトップへ。強豪ぞろいのアフリカ勢を従えて、3000mを9分19秒88で通過した。 しかし、4000mあたりでパリ五輪女王で世界記録保持者のB.チェベト(ケニア)らが飛び出し、レースが動く。バックストレートで給水を取りに向かった廣中は集団からやや遅れ、10位まで順位を下げてしまった。 ただ、廣中は「この湿度もある中だったので、どういう展開になるか分からない。あきらめなければ入賞のチャンスは全然あると思っていました」と、少しずつ前との差を詰め、6400mで入賞圏内の8位に浮上。「ラスト1000mからどういう切り替えをするか。鐘が鳴る前ぐらいからが勝負」と、切れ味鋭いラストスパートで最後の1周を前に2人をかわし、笑顔でフィニッシュを果たした。 「世界陸上が東京で開催されるのも、私が競技やっている中で、今後あるかどうか分からないので楽しみたかった。たくさんの声援の力を借りながら、最後の1歩まで粘ることができました。みなさんの前で入賞できて、とてもうれしいです。この25周が楽しかったと本当に心から思える試合でした」 充実感にあふれた表情で話した廣中だが、今大会でもう1種目エントリーしている5000mは、前々回、前回の世界選手権でいずれも予選敗退。18日の予選を突破し、決勝の舞台ですべてを出し切った時、本当の意味で満足感を得られるのかもしれない。 文/小野哲史

【動画】女子10000m 廣中璃梨佳が2大会連続入賞!

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.14

明日朝スタートの男子マラソン 細谷恭平の補欠登録を解除/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 日本陸連は9月14日、世界陸上男子マラソンの補欠だった細谷恭平(黒崎播磨)の登録を解除したと発表した。 男子マラソンは明日15日7時30分にスタート。日本からは小山 […]

NEWS 100mH中島ひとみ「日本を背負うというのは重い」初の大舞台で堂々準決勝へ!「まずは楽しみたい」/東京世界陸上

2025.09.14

100mH中島ひとみ「日本を背負うというのは重い」初の大舞台で堂々準決勝へ!「まずは楽しみたい」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日から21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上の2日目のモーニングセッションに女子100mハードル予選が行われ、初代表の中島ひとみ(長谷川体育施設)が12秒88(±0)の組5着となり、タイムで拾わ […]

NEWS 100mH福部真子が準決勝へ!!「ホッとしました」準決勝で「日本記録更新を目指していく」/東京世界陸上

2025.09.14

100mH福部真子が準決勝へ!!「ホッとしました」準決勝で「日本記録更新を目指していく」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日から21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上の2日目のモーニングセッションに女子100mハードル予選が行われ、福部真子(日本建設工業)が12秒92(+0.1)の組4着で、タイムで拾われて、22年 […]

NEWS ジェプチルチルが再び東京でマラソン女王に!アセファとの「長距離王国」のプライド懸けた壮絶バトル制す/東京世界陸上

2025.09.14

ジェプチルチルが再び東京でマラソン女王に!アセファとの「長距離王国」のプライド懸けた壮絶バトル制す/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のモーニングセッションが行われ、女子マラソンは東京五輪覇者のペレス・ジェプチルチル(ケニア)が、パリ五輪銀メダルのティグスト・アセファ(エチオピア […]

NEWS 100mH中島ひとみも予選通過「同級生の真子と準決勝を全力の笑顔で楽しみたい」/東京世界陸上

2025.09.14

100mH中島ひとみも予選通過「同級生の真子と準決勝を全力の笑顔で楽しみたい」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上2日目のモーニングセッションが行われ、女子100mハードル予選最終6組に出場した中島ひとみ(長谷川体育施設)が12秒88(±0)で5着。予選通過の3着に […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top