2025.07.06
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 3日目
東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、女子100mハードルは田中佑美(富士通)が12秒86(-0.4)で大会初優勝を飾った。
2位の中島ひとみ(長谷川体育施設)とは同タイム着差あり。田中が4レーン、中島が7レーンで離れていたこともあったが、何よりも「本当に集中していて、何位かわからなかった」と田中は言う。
結果速報が何度か訂正が入り、自身の優勝が確定すると、中島や出場者からの祝福を受けた田中は、「本当に緊張していたけど、自分に集中し切ることができたのが金をもらえた要因だと思います」と胸を張った。
パリ五輪ではセミファイナルの舞台に立った。5月末のアジア選手権では銀メダルを獲得。ジュニア時代を振り返ればインターハイ連覇を誇る。
そんなキャリアをもってしても、「日本選手権は特別」と田中。日本記録保持者の福部真子(日本建設工業)、中島、寺田明日香(ジャパンクリエイト)、清山ちさと(いちご)ら、力が拮抗するライバルたちと日本一を懸けて争うレースへの緊張感は、他の大会とは比べ物にならない。
それでも、今季はスプリントの向上を実感し、コンデイションもいい。大学以降は順位も記録も「2番が多かった」こともあり、「勝てる時に勝つことの大切さを私は知っている。だから、勝てる時に勝つことが大事」と今大会に臨んだ。
不安が常につきまとい、「気がついたら心臓の音がドクドクと聞こえていた」と明かす。だからこそ、「自分に集中しました」。僅差ながら頂点に立てたことは、田中にとって「不安を乗り越えられた」証だ。
これで、東京世界選手権代表入りがグッと近づいた。「日本選手権は勝負に徹しないといけないけど、世界大会は常にチャレンジャーで臨める。気負うことなくぶちかましたい」と前を見つめる。
スプリントが上がったことで、「後半に刻み切れない」ことが目下の課題。「全力を出す怖さと、全力を出さないと勝てない」葛藤を乗り越えるためにも、「真子さんのように12秒7、6の領域を一度経験したい」と話す。追い風参考でも、10台を刻み切る経験を積み、世界へと臨む構えだ。
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