2025.03.13
◇第109回日本選手権35km競歩・第49回全日本競歩能美大会(3月16日/石川県輪島市)
東京世界選手権代表選考会を兼ねた第109回日本選手権35km競歩が3月16日に行われる。例年は石川・輪島で開催されていたが昨年1月1日の能登半島地震の影響でしばらく開催は困難に。そこで「復興次第、いつでも返上する」と「全日本競歩能美大会」が手を挙げ、併催するかたちとなった。
東京世界選手権の出場枠は男女各3人。昨年10月の全日本競歩高畠で開催された第108回日本選手権35km競歩で、川野将虎(旭化成)が2時間21分47秒の世界新記録で優勝し、代表に内定。男子は残る2人、女子は内定条件を満たしている選手はいない。今大会で日本陸連が定める派遣設定記録(男子2時間26分00秒/女子2時間45分00秒)をクリアして優勝すれば代表に内定する。
男子の注目は丸尾知司(愛知製鋼)。50kmで17年ロンドン世界選手権4位の実績があり、東京五輪にも出場している。35kmではブダペスト世界選手権にも出場。パリ五輪を逃した昨年は海外遠征を敢行し、33歳でコンディション維持とスピード強化の面で成長した。2月の日本選手権20km競歩では自己新となる1時間17分24秒(日本歴代3位タイ)で2位に食い込んだ。20kmでの代表選出はほぼ確実だが、「本職の35kmでも代表を」と意気込む。
ブダペスト世界選手権6位入賞の野田明宏(自衛隊体育学校)、昨年のパリ五輪代表(男女混合競歩リレー)の髙橋和生(ADワークスグループ)、東京五輪50km代表の勝木隼人(自衛隊体育学校)らが上位候補に挙がる。
女子はブダペスト世界選手権7位入賞の園田世玲奈(NTN)に力があるが、昨年はケガの影響などもありトップコンディションで歩けていなかった。どこまで調子を戻しているか。高畠で行われた前回大会を制しているのが、38歳になった渕瀬真寿美(建装工業)。20kmの元日本記録保持者で、ロンドン五輪8位。世界選手権は2007年大阪から6大会に出場している。日本選手権連覇となればワールドランキングで出場資格獲得にも近づき、もし出場がかなえば男女合わせて競歩の今村文男に並ぶ歴代2位タイ(※1位は8回の室伏広治)となる。注目は日本選手権20km競歩で3位に入った梅野倖子(順大)。磨いてきたスピードで初の35kmに挑戦する。
また、アジア選手権と日本学生選手権を併催するかたちで20km競歩も実施。学生はワールドユニバーシティゲームズの選考にもなる。20kmには男子がパリ五輪代表の濱西諒(サンベルクス)、古賀友太(大塚製薬)らが出場。女子はパリ五輪代表の柳井綾音(立命大)が参戦する。
日本選手権35km競歩は3月16日、石川・能美市営コース(往復1.0km)で行われ、午前8時にスタート。レースの模様はYouTube「TBS陸上ちゃんねる」でライブ配信される。
【動画】東京世界陸上選考!日本選手権35km競歩ライブ配信
https://www.youtube.com/live/WYti-s3f77g?si=J3Ncq0bRtzRA8ahH
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.03.24
-
2025.03.24
-
2025.03.23
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.19
-
2025.03.18
-
2025.03.18
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.24
男子やり投・﨑山雄太が79m21 パリ五輪三段跳代表の森本麻里子は13m63w 諸田実咲4m20/日大競技会
3月22日、23日の両日、東京都の日大競技場で第6回日大競技会が行われ、23年ブダペスト世界選手権男子やり投代表の﨑山雄太(愛媛陸協)が79m21をマークした。 﨑山は2月から南半球の大会に出場。コンチネンタルツアー・ブ […]
2025.03.24
金栗記念のエントリー発表!田中希実が1500m 久保凛は800mにエントリー 落合晃は1500mで大学デビュー戦 佐藤圭汰、篠原倖太朗らも登録
3月24日、熊本陸協は日本グランプリシリーズの第33回金栗記念中長距離選抜2025(4月12日)のエントリー選手を発表した。 昨年のパリ五輪代表からは田中希実(New Balance)が1500mにエントリー。同じく後藤 […]
2025.03.24
館澤亨次が4月からSGホールディングスに入部!「駅伝だけでなくトラックでも結果を残せるように」
3月24日、SGホールディングスは中長距離で活躍する館澤亨次が4月1日付で入部することを発表した。 館澤は1997年生まれの27歳。埼玉栄高から東海大に進み、大学時代には1500mで日本選手権を2度制した。また、箱根駅伝 […]
2025.03.24
【女子砲丸投】植原渚(志方中) 13m48=中1歴代4位タイ
3月23日、第1回兵庫県中学記録会が兵庫県神戸市のユニバー記念競技場で行われ、女子砲丸投で中学1年生の植原渚(志方中)が13m48と中1歴代4位タイの好記録を出した。 中学入学後から砲丸投に取り組む植原。9月の県中学新人 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報