HOME 国内

2025.03.03

安藤友香が2時間23分37秒で日本人トップ 終盤失速し「悔しい気持ちが大きい」/東京マラソン
安藤友香が2時間23分37秒で日本人トップ 終盤失速し「悔しい気持ちが大きい」/東京マラソン

日本人トップは2時間23分37秒をマークした安藤友香(しまむら)の11位だった。

◇東京マラソン2025(3月2日/東京都庁~東京駅前・行幸通り)

東京世界選手権代表選考会を兼ねたJMCシリーズG1の東京マラソンが行われ、女子はストゥメ・アセファ・ケベデ(エチオピア)が2時間16分31秒で連覇を達成した。日本人トップは2時間23分37秒をマークした安藤友香(しまむら)の11位だった。

女子は昨年のベルリンで2時間20分31秒をマークした細田あい(エディオン)と、昨年の名古屋ウィメンズを2時間21分18秒の自己新で制した安藤が1km3分20秒ペースの集団でレースを進めた。しかし、細田が13km付近で遅れる。その後、安藤は“ライバル不在”となったレースを懸命に駆け抜けた。

広告の下にコンテンツが続きます

「男女混合レースで、男子選手もいました。前にいる選手を一人でも抜くつもりで走りました」

中間点を1時間10分08秒、30kmを1時間39分57秒で通過。目標の自己ベスト更新に向けて順調だったが、30kmからペースダウンする。35kmまでの5kmが17分31秒、次の5kmが17分56秒かかった。日本人トップは守ったものの、タイムは2時間23分37秒で11位のフィニッシュになった。

「30kmまではペースメーカーにリズムよく引っ張っていただきましたが、30km以降にペースをガタッと落としてしまいました。目標記録に届かず、悔しい気持ちです。終盤は脚にきてしまい、天候の関係もあって、脱水もあったと思います」と反省を口にする。

それでも今回は“新たな環境”で大きな一歩を踏み出したと言える。昨年の名古屋ウィメンズの後に左大腿骨を疲労骨折。「ジョグを始めたのが7月で、本格的な練習が8月中旬から9月に入る頃です」と再出発に時間を要した。さらに今季からしまむらに加入。マラソン練習もこれまでとは異なるものになった。

「今までいろんな方に教わってきたことをベースにしながら、そこに新たな監督さんの知識を入れながら取り組んできました。今回は2時間20分切りを目指してやってきて、ケガなく練習を継続できましたし、準備としては本当に手応えあるものができていたんです」と強調する。

だが、結果には納得はしていない。「ただ、かたちとして結果を残すことができませんでした。全体的な練習量が少し足りなかったかもしれません。今回の反省を生かしながら、さらにレベルアップして帰ってこられるようにしたいです」。

名古屋ウィメンズマラソンの結果次第だが、安藤は東京世界陸上の代表に選ばれる可能性が十分にある。「4年後のロス五輪を目指しているので、そのステップとして東京世界選手権に出場したい。2017年のロンドン大会に出場したときは未熟でしたし、恥ずかしい結果に終わってしまいました」と振り返る。

「今年は東京で行われるので、代表のチャンスがあれば、東京マラソンとロンドン世界選手権のリベンジを含めて、今回得た課題を克服して、スタートラインに立てるように準備したいと思います」と力を込める。

昨年の名古屋ウィメンズで7年ぶりの自己ベストを更新した安藤。まだまだ強くなる可能性を秘めている。

◇東京マラソン2025(3月2日/東京都庁~東京駅前・行幸通り) 東京世界選手権代表選考会を兼ねたJMCシリーズG1の東京マラソンが行われ、女子はストゥメ・アセファ・ケベデ(エチオピア)が2時間16分31秒で連覇を達成した。日本人トップは2時間23分37秒をマークした安藤友香(しまむら)の11位だった。 女子は昨年のベルリンで2時間20分31秒をマークした細田あい(エディオン)と、昨年の名古屋ウィメンズを2時間21分18秒の自己新で制した安藤が1km3分20秒ペースの集団でレースを進めた。しかし、細田が13km付近で遅れる。その後、安藤は“ライバル不在”となったレースを懸命に駆け抜けた。 「男女混合レースで、男子選手もいました。前にいる選手を一人でも抜くつもりで走りました」 中間点を1時間10分08秒、30kmを1時間39分57秒で通過。目標の自己ベスト更新に向けて順調だったが、30kmからペースダウンする。35kmまでの5kmが17分31秒、次の5kmが17分56秒かかった。日本人トップは守ったものの、タイムは2時間23分37秒で11位のフィニッシュになった。 「30kmまではペースメーカーにリズムよく引っ張っていただきましたが、30km以降にペースをガタッと落としてしまいました。目標記録に届かず、悔しい気持ちです。終盤は脚にきてしまい、天候の関係もあって、脱水もあったと思います」と反省を口にする。 それでも今回は“新たな環境”で大きな一歩を踏み出したと言える。昨年の名古屋ウィメンズの後に左大腿骨を疲労骨折。「ジョグを始めたのが7月で、本格的な練習が8月中旬から9月に入る頃です」と再出発に時間を要した。さらに今季からしまむらに加入。マラソン練習もこれまでとは異なるものになった。 「今までいろんな方に教わってきたことをベースにしながら、そこに新たな監督さんの知識を入れながら取り組んできました。今回は2時間20分切りを目指してやってきて、ケガなく練習を継続できましたし、準備としては本当に手応えあるものができていたんです」と強調する。 だが、結果には納得はしていない。「ただ、かたちとして結果を残すことができませんでした。全体的な練習量が少し足りなかったかもしれません。今回の反省を生かしながら、さらにレベルアップして帰ってこられるようにしたいです」。 名古屋ウィメンズマラソンの結果次第だが、安藤は東京世界陸上の代表に選ばれる可能性が十分にある。「4年後のロス五輪を目指しているので、そのステップとして東京世界選手権に出場したい。2017年のロンドン大会に出場したときは未熟でしたし、恥ずかしい結果に終わってしまいました」と振り返る。 「今年は東京で行われるので、代表のチャンスがあれば、東京マラソンとロンドン世界選手権のリベンジを含めて、今回得た課題を克服して、スタートラインに立てるように準備したいと思います」と力を込める。 昨年の名古屋ウィメンズで7年ぶりの自己ベストを更新した安藤。まだまだ強くなる可能性を秘めている。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.04

パリ五輪競歩代表・濱西諒がサンベルクス退社 「再び日の丸を背負って戦うために」

24年パリ五輪男子20km競歩代表の濱西諒が12月1日に自身のSNSを更新し、所属していたサンベルクスを11月末で退社したことを発表した。 濱西は大阪府出身で、履正社高から競歩に取り組み、国体優勝など早くから頭角を現した […]

NEWS 飯塚翔太がラオスで陸上競技指導 「飯塚翔太リレーカーニバル」も開催

2025.12.04

飯塚翔太がラオスで陸上競技指導 「飯塚翔太リレーカーニバル」も開催

東京世界選手権男子200m代表の飯塚翔大(ミズノ)が11月30日から12月3日まで、ラオスを訪問。4日にリモートで現地で行った活動について報告会見を行った。 飯塚はJICA(国際協力機構)が進める「スポーツを通じて世界平 […]

NEWS 世界クロカンU20日本代表が決定!新妻遼己、本田桜二郎、宇都宮桃奈ら男女各6名で世界に挑戦

2025.12.04

世界クロカンU20日本代表が決定!新妻遼己、本田桜二郎、宇都宮桃奈ら男女各6名で世界に挑戦

日本陸連は12月4日、米国・タラハシーで開催される世界クロスカントリー選手権(2026年1月10日)のU20日本代表を発表した。 11月30日の京都陸協記録会内で行われた選考会の上位選手を中心に選考され、男子は今季のイン […]

NEWS 世界陸連が走幅跳のルール変更を断念 「テイクオフゾーン」提案も選手からの反発強く

2025.12.04

世界陸連が走幅跳のルール変更を断念 「テイクオフゾーン」提案も選手からの反発強く

世界陸連(WA)が検討していた走幅跳のルール変更案について、選手からの反発などを受けて撤回されたことを英ガーディアン紙が報じた。 走幅跳では、20cmの踏み切り板とその先に10cmの粘土板が敷かれ、踏み切り板と粘土板の境 […]

NEWS 北口榛花、村竹ラシッド、鵜澤飛羽のJALトリオ参戦!1/2放送「木梨憲武のスポーツKING」自転車、プロ野球、バド世界王者と対決

2025.12.04

北口榛花、村竹ラシッド、鵜澤飛羽のJALトリオ参戦!1/2放送「木梨憲武のスポーツKING」自転車、プロ野球、バド世界王者と対決

2026年1月2日放送の「木梨憲武のスポーツKING!」に、JALの北口榛花、村竹ラシッド、鵜澤飛羽が参戦することがわかった。 現役トップアスリートやレジェンドが、木梨憲武らと異種競技バトルを繰り広げる正月恒例の特別番組 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top