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2025.03.02

28歳・市山翼「我慢、我慢を積み重ねた」実業団ハーフVを自信に/東京マラソン
28歳・市山翼「我慢、我慢を積み重ねた」実業団ハーフVを自信に/東京マラソン

東京マラソン2025で日本人トップの10位に入った市山翼(サンベルクス)

◇東京マラソン2025(3月2日/東京都庁~東京駅前・行幸通り)

東京世界選手権代表選考会を兼ねたJMCシリーズG1の東京マラソンが3月2日に行われ、男子はT.タケレ(エチオピア)が2時間3分23秒で優勝した。

日本人最上位の10位には市山翼(サンベルクス)が食い込み、日本歴代9位の2時間6分00秒をマークした。日本人トップだけが臨むことができる記者会見の場で、「こういった場には慣れていないのでちょっと緊張しますね」とはにかみながらも「評価していただけたことが一番実感としてあります」と胸を張った。

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今大会で目指したのは「どこまで勝負できるか、後半どれだけ動かせるか」。日本人第2集団からレースを進め、終盤に猛追。その間で徹底したことがある。それが「リズムを崩さないこと」だった。「リズムや脚の動きを変えずに走ることで後半粘ることができます」。

「下りが苦手」と最初の5kmは走りの感覚をつかめなかったが、下りが終わってからはリズムに乗る。そこからは集団の中でも、1つ。また1つと順位を上げる中でも自分の走りに集中した。

そこに、自身の持ち味である「我慢強さ」を乗せる。「我慢、我慢を積み重ねて走ることに徹しました」。その先に、日本人トップの座が待っていた。

埼玉・大宮東高では5000m15分台だったが、中央学大で力をつけ、埼玉医大グループ、小森コーポレーション、23年4月からサンベルクスへと所属先が変わりながらも、マラソンで安定した結果を残してきた。

3度目のマラソンだった21年びわ湖毎日で2時間7分41秒をマークし、23年2月の別府大分では2時間7分44秒で3位。パリ五輪選考レースのマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)にも出場している。ただ、「練習の内容を完全に消化できたことはなかった」中での結果で、「(予定していた練習を)全部消化して調子が良い状態で臨めた」今回、躍進を遂げた。

3週間前の全日本実業団ハーフマラソンでは日本歴代8位の1時間0分22秒で優勝しているが、「調子が悪い中でもあの走りができたことが自信になっていた」と言う。

着実に力をつけてきた28歳。この位置の常連となれるか、今後の走りに注目だ。

◇東京マラソン2025(3月2日/東京都庁~東京駅前・行幸通り) 東京世界選手権代表選考会を兼ねたJMCシリーズG1の東京マラソンが3月2日に行われ、男子はT.タケレ(エチオピア)が2時間3分23秒で優勝した。 日本人最上位の10位には市山翼(サンベルクス)が食い込み、日本歴代9位の2時間6分00秒をマークした。日本人トップだけが臨むことができる記者会見の場で、「こういった場には慣れていないのでちょっと緊張しますね」とはにかみながらも「評価していただけたことが一番実感としてあります」と胸を張った。 今大会で目指したのは「どこまで勝負できるか、後半どれだけ動かせるか」。日本人第2集団からレースを進め、終盤に猛追。その間で徹底したことがある。それが「リズムを崩さないこと」だった。「リズムや脚の動きを変えずに走ることで後半粘ることができます」。 「下りが苦手」と最初の5kmは走りの感覚をつかめなかったが、下りが終わってからはリズムに乗る。そこからは集団の中でも、1つ。また1つと順位を上げる中でも自分の走りに集中した。 そこに、自身の持ち味である「我慢強さ」を乗せる。「我慢、我慢を積み重ねて走ることに徹しました」。その先に、日本人トップの座が待っていた。 埼玉・大宮東高では5000m15分台だったが、中央学大で力をつけ、埼玉医大グループ、小森コーポレーション、23年4月からサンベルクスへと所属先が変わりながらも、マラソンで安定した結果を残してきた。 3度目のマラソンだった21年びわ湖毎日で2時間7分41秒をマークし、23年2月の別府大分では2時間7分44秒で3位。パリ五輪選考レースのマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)にも出場している。ただ、「練習の内容を完全に消化できたことはなかった」中での結果で、「(予定していた練習を)全部消化して調子が良い状態で臨めた」今回、躍進を遂げた。 3週間前の全日本実業団ハーフマラソンでは日本歴代8位の1時間0分22秒で優勝しているが、「調子が悪い中でもあの走りができたことが自信になっていた」と言う。 着実に力をつけてきた28歳。この位置の常連となれるか、今後の走りに注目だ。

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