HOME 国内、世界陸上

2025.02.16

33歳・丸尾知司が大幅自己新で世界陸上切符ほぼ手中に「強い思いでやってきた」カナダ遠征で新境地開拓/日本選手権20km競歩
33歳・丸尾知司が大幅自己新で世界陸上切符ほぼ手中に「強い思いでやってきた」カナダ遠征で新境地開拓/日本選手権20km競歩

2位の丸尾知司(25年日本選手権20km競歩)

◇第108回日本選手権20km競歩(2月16日/兵庫県神戸市・六甲アイランド付設コース)

東京世界選手権代表選考会を兼ねた第108回日本選手権20km競歩が2月16日行われ、男子は山西利和(愛知製鋼)が1時間16分10秒の世界新記録で4大会ぶり3度目の優勝を果たした。

日本歴代3位タイ、世界歴代10位タイの1時間17分24秒をマークして2位に入ったのは丸尾知司(愛知製鋼)。これまでの自己記録(1時間19分06秒)を大幅に更新した。「山西とワンツーしようという目標を達成できたのでうれしいです」と笑顔を見せる。同じ愛知製鋼、さらに京都出身のコンビで上位を占めた。

広告の下にコンテンツが続きます

日本陸連が定める派遣設定記録(1時間18分30秒)を突破したことで、東京世界選手権代表をほぼ手中に収めた。これまで、50km競歩で東京五輪と17年ロンドン世界選手権、35kmで23年ブダペスト世界選手権と代表入りしてきた33歳だが、20kmでは初の出場権獲得となる。

「自分のコンディションが良かったのでチャンスだと思って狙っていました」。話はせずとも「分かり合える」という山西とともに、序盤からハイペースで展開。さすがに12km過ぎの山西のペースアップには付けなかったが、最後までペースを守り切るベテランらしい歩きを見せた。

この1年間は「ケガや体調不良がなかった。年齢的にもコンディションを崩さないのがカギだと思っていました」。パリ五輪を逃した昨年の夏にはスイスへ。世界大会でメダルを手にしてきたペルセウス・カールストレーム(スウェーデン)やエヴァン・ダンフィー(カナダ)とトレーニング。「1週間で150km以内に歩く距離を抑える。日本人はハードワークをしすぎだ」とアドバイスを受け、調整方法を見直した。

広告の下にコンテンツが続きます

それにより質の高い練習を継続でき、「ショートインターバルを増やせたことで、短い距離を正しい動きでできた」。これがスピードアップにもつながった。

これまで世界大会で本領を発揮できずに悔しい思いをしてきた丸尾。「世界選手権に出たいという強い思いでやってきたので、代表権をつかめてうれしいです」。“本職”と言う35kmでも代表入りを狙い、「難しい調整になりますが狙いたい」。世界大会で「メダルを取れるチャンスだと思っているので達成したいです」と力強く語った。

◇第108回日本選手権20km競歩(2月16日/兵庫県神戸市・六甲アイランド付設コース) 東京世界選手権代表選考会を兼ねた第108回日本選手権20km競歩が2月16日行われ、男子は山西利和(愛知製鋼)が1時間16分10秒の世界新記録で4大会ぶり3度目の優勝を果たした。 日本歴代3位タイ、世界歴代10位タイの1時間17分24秒をマークして2位に入ったのは丸尾知司(愛知製鋼)。これまでの自己記録(1時間19分06秒)を大幅に更新した。「山西とワンツーしようという目標を達成できたのでうれしいです」と笑顔を見せる。同じ愛知製鋼、さらに京都出身のコンビで上位を占めた。 日本陸連が定める派遣設定記録(1時間18分30秒)を突破したことで、東京世界選手権代表をほぼ手中に収めた。これまで、50km競歩で東京五輪と17年ロンドン世界選手権、35kmで23年ブダペスト世界選手権と代表入りしてきた33歳だが、20kmでは初の出場権獲得となる。 「自分のコンディションが良かったのでチャンスだと思って狙っていました」。話はせずとも「分かり合える」という山西とともに、序盤からハイペースで展開。さすがに12km過ぎの山西のペースアップには付けなかったが、最後までペースを守り切るベテランらしい歩きを見せた。 この1年間は「ケガや体調不良がなかった。年齢的にもコンディションを崩さないのがカギだと思っていました」。パリ五輪を逃した昨年の夏にはスイスへ。世界大会でメダルを手にしてきたペルセウス・カールストレーム(スウェーデン)やエヴァン・ダンフィー(カナダ)とトレーニング。「1週間で150km以内に歩く距離を抑える。日本人はハードワークをしすぎだ」とアドバイスを受け、調整方法を見直した。 それにより質の高い練習を継続でき、「ショートインターバルを増やせたことで、短い距離を正しい動きでできた」。これがスピードアップにもつながった。 これまで世界大会で本領を発揮できずに悔しい思いをしてきた丸尾。「世界選手権に出たいという強い思いでやってきたので、代表権をつかめてうれしいです」。“本職”と言う35kmでも代表入りを狙い、「難しい調整になりますが狙いたい」。世界大会で「メダルを取れるチャンスだと思っているので達成したいです」と力強く語った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.18

400m・中島佑気ジョセフが日本勢34年ぶり決勝! 200m・鵜澤飛羽、井戸アビゲイル風果が準決勝に登場/東京世界陸上DAY6イブニングみどころ

◇東京世界陸上(9月13日〜21日/国立競技場)6日目 大会も後半戦を迎える東京世界陸上。日本男子短距離界に新たな歴史が生まれようとしている。 男子400m決勝に中島佑気ジョセフ(富士通)が挑む。予選で44秒44の日本記 […]

NEWS 最速王者も“10秒チャージ” 森永製菓が16万個以上の商品提供で東京世界陸上の参加選手を“応援チュウ!”

2025.09.18

最速王者も“10秒チャージ” 森永製菓が16万個以上の商品提供で東京世界陸上の参加選手を“応援チュウ!”

東京世界陸上オフィシャルサポーターの森永製菓は、9月13日から開催されている同大会の参加アスリートに「inゼリー」、「inバー」、「ハイチュウ」など日本生まれの栄養補助食品やお菓子を無償で提供しているが、その数量が16万 […]

NEWS 35km競歩金のダンフィー 20km競歩棄権表明「出場できないのは残念だが、レースには応援に行くつもり」/東京世界陸上

2025.09.18

35km競歩金のダンフィー 20km競歩棄権表明「出場できないのは残念だが、レースには応援に行くつもり」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場) 9月18日、東京世界陸上初日の男子35km競歩で金メダルを獲得したエヴァン・ダンフィー(カナダ)が、自身のSNSを更新し、8日目(20日)の20km競歩を棄権することを発 […]

NEWS DAY6イブニングセッションのチケット完売 残りのイブニングセッションも完売間近/東京世界陸上

2025.09.18

DAY6イブニングセッションのチケット完売 残りのイブニングセッションも完売間近/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)6日目 東京2025世界陸上財団は9月18日、大会6日目のイブニングセッションのチケットが完売したと発表した。13日のDAY1、14日のDAY2のイブニングセッションに続く […]

NEWS 川上勇士が富士山GXに入社 東海大などで活躍「チーム・会社に貢献できるように頑張る」

2025.09.18

川上勇士が富士山GXに入社 東海大などで活躍「チーム・会社に貢献できるように頑張る」

富士山GXは9月18日、川上勇士が9月16日付で入社・入部したと発表した。 千葉県出身の川上は鎌ケ谷中時代に、全中やジュニア五輪に出場。市船橋高では全国高校駅伝で1年時に5区、2年時には4区3位となっている。 進学した東 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top