HOME インフォ

2020.10.27

【イベント】横田真人氏が仕掛け“もう一つのインカレ” コロナ禍の影響受けた大学4年生のための競技会
【イベント】横田真人氏が仕掛け“もう一つのインカレ” コロナ禍の影響受けた大学4年生のための競技会

 10月27日、東京・駒沢陸上競技場に、平日ながら多くの大学生が集まった。「ミドルディスタンス・チャレンジ」は大学生に向けた最後の中距離競技会と銘打って、東京陸協会主催、TWOLAPS TC共催で開催。仕掛け人は、男子800mの前日本記録保持者で、現在は指導者として活躍する横田真人氏だ。

「コロナ禍に苦しんでいる大学生を見てきて、彼らは苦しいけど声を上げられない立場でした」

広告の下にコンテンツが続きます

 夏のインターハイ中止を受けて、横田氏は「バーチャル・ディスタンス・チャレンジ(通称バーチャレ)」と題して、リモートで全国大会を開催。多くの中高生が参加して話題となった。

「その流れの中で、何か大学生のためにできないか、という思いがありました」と横田氏。それに加えて、「自分のやってきた種目への恩返し」と「コンパクトに種目を限定した大会を開きたい」という思いもあり、今回の開催に至った。

 800mと1500mをメインに、最後は4×800mリレーで締めくくる。中距離種目に横田氏が指導する館澤亨次(DeNA)や楠康成(阿見AC)、卜部蘭(積水化学)ら豪華メンバーがペーメーカーを務め、各組数名ずつ大学4年生が割り当てられ、最後は花束が贈られた。

 男子800mに出場した渕脇慶伍は慶大の中距離ブロック部長を務めていた。だが、今季は春から3ヵ月仲間に会えず「つらかった」。例年なら秋に早大との対校戦で代替わりするが、今年はそれも中止。「こうして走れるだけで幸せ。気持ちよく終われました」と語る。これがラストレース。卒業後は航空機のパイロットを目指す。

 日本選手権の決勝にも残った志村美希(日体大)も女子800mに出場。「最後の年にあこがれていた卜部さんと大舞台で走れてよかった」。いくつかレースは残すものの、大学で競技は一区切り。「今までにない雰囲気の大会でみんなの一体感がある中で楽しく走れました」と笑顔で締めくくった。

 田中希実(豊田自動織機TC)や川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)といったトップ選手も練習の一環で出場したが、この日の主役は、間違いなく思いっ切り走り、フィニッシュ後に笑顔で仲間たちと写真撮影していた4年生たちだった。

 10月27日、東京・駒沢陸上競技場に、平日ながら多くの大学生が集まった。「ミドルディスタンス・チャレンジ」は大学生に向けた最後の中距離競技会と銘打って、東京陸協会主催、TWOLAPS TC共催で開催。仕掛け人は、男子800mの前日本記録保持者で、現在は指導者として活躍する横田真人氏だ。 「コロナ禍に苦しんでいる大学生を見てきて、彼らは苦しいけど声を上げられない立場でした」  夏のインターハイ中止を受けて、横田氏は「バーチャル・ディスタンス・チャレンジ(通称バーチャレ)」と題して、リモートで全国大会を開催。多くの中高生が参加して話題となった。 「その流れの中で、何か大学生のためにできないか、という思いがありました」と横田氏。それに加えて、「自分のやってきた種目への恩返し」と「コンパクトに種目を限定した大会を開きたい」という思いもあり、今回の開催に至った。  800mと1500mをメインに、最後は4×800mリレーで締めくくる。中距離種目に横田氏が指導する館澤亨次(DeNA)や楠康成(阿見AC)、卜部蘭(積水化学)ら豪華メンバーがペーメーカーを務め、各組数名ずつ大学4年生が割り当てられ、最後は花束が贈られた。  男子800mに出場した渕脇慶伍は慶大の中距離ブロック部長を務めていた。だが、今季は春から3ヵ月仲間に会えず「つらかった」。例年なら秋に早大との対校戦で代替わりするが、今年はそれも中止。「こうして走れるだけで幸せ。気持ちよく終われました」と語る。これがラストレース。卒業後は航空機のパイロットを目指す。  日本選手権の決勝にも残った志村美希(日体大)も女子800mに出場。「最後の年にあこがれていた卜部さんと大舞台で走れてよかった」。いくつかレースは残すものの、大学で競技は一区切り。「今までにない雰囲気の大会でみんなの一体感がある中で楽しく走れました」と笑顔で締めくくった。  田中希実(豊田自動織機TC)や川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)といったトップ選手も練習の一環で出場したが、この日の主役は、間違いなく思いっ切り走り、フィニッシュ後に笑顔で仲間たちと写真撮影していた4年生たちだった。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.05

全国高校駅伝都道府県代表出そろう 前年V佐久長聖&長野東など 最速は男女とも仙台育英 6日から地区大会順次開幕

全国高校駅伝の出場権を懸けた都道府県高校駅伝が11月4日の埼玉をもってすべて終了し、都道府県代表がすべて出そろった。 昨年の全国大会は男子が佐久長聖、女子は長野東といずれも長野勢が優勝を遂げた。全国2連覇中の佐久長聖は県 […]

NEWS 神戸マラソンの招待選手発表 荒生実慧、平田幸四郎らがエントリー 21年パリ優勝のロティッチも参戦

2025.11.05

神戸マラソンの招待選手発表 荒生実慧、平田幸四郎らがエントリー 21年パリ優勝のロティッチも参戦

11月5日、神戸マラソンの主催者は16日に開催される神戸マラソン2025の招待選手を発表した。 国内からは、8月末のシドニーで2時間7分42秒の6位に入った荒生実慧(NDソフト)がエントリー。前回大会で日本人トップの4位 […]

NEWS 日本陸連と広島テレビ放送が 「スポーツを通じて誰もが自分らしく活躍できる社会づくりに関する連携協力協定」を締結

2025.11.05

日本陸連と広島テレビ放送が 「スポーツを通じて誰もが自分らしく活躍できる社会づくりに関する連携協力協定」を締結

11月5日、日本陸連は広島テレビ放送株式会と「スポーツを通じて誰もが自分らしく活躍できる社会づくりに関する連携協力協定」を結んだことを発表した。陸上競技を通じて人と人をつなぎ、すべての人が心身ともに健やかで、自分らしく生 […]

NEWS 仙台国際ハーフの来年大会の日程が決定 国内レースによる「ジャパンプレミアハーフシリーズ」

2025.11.05

仙台国際ハーフの来年大会の日程が決定 国内レースによる「ジャパンプレミアハーフシリーズ」

仙台国際ハーフマラソン大会実行委員会は、2026年大会の日程が5月10日に決まったと発表した。定員は10,000人とし、エントリーは11月18日から順次開始される。 国内主要ハーフマラソン6大会が連携する「ジャパンプレミ […]

NEWS 「アスリート・オブ・ザ・イヤー」最終候補にデュプランティス、ライルズら12人!

2025.11.05

「アスリート・オブ・ザ・イヤー」最終候補にデュプランティス、ライルズら12人!

世界陸連(WA)はワールド・アスレティクス・アワード2025「ワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤー」の最終候補者を発表した。 トラック、フィールド、競技場外種目の各部門で、10月に発表された候補者の中から男女2選手ずつ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top