◇第108回日本選手権35km競歩(10月27日/山形県高畠町)
日本選手権35km競歩が行われ、男子は川野将虎(旭化成)が2時間21分47秒の世界新記録で優勝を飾った。今大会は来年9月に開催される東京世界選手権の選考会を兼ねており、日本陸連が定めた派遣設定記録(2時間26分00秒)も上回ったことで、代表に即時内定した。
川野のほか、丸尾知司(愛知製鋼)、髙橋和生(ADワークスグループ)、勝木隼人(自衛隊体育学校)と五輪代表経験者がそろった今大会。スタート直後から勝木や丸尾がハイペースで牽引し、5kmを20分30秒で通過する。10kmでは早くも勝木、丸尾、川野、髙橋、吉川絢斗(サンベルクス)の5人に先頭集団が絞られた。
その後も1kmを4分を少し超えるペースで推移し、23km過ぎからは川野と丸尾のマッチレースとなる。激しいつばぜり合いが続いたが、28km過ぎに川野がスパートを仕掛けると一気に差が広がっていった。
その後もペースを維持した川野は、従来のアジア記録(2時間22分55秒)、日本記録(2時間23分13秒)を大幅に更新。また、35km競歩は22年から世界選手権の正式種目となり、世界陸連は23年1月以降に「2時間22分以内の認定タイムが出された場合、世界記録と認定される」と公表しており、今回の川野の記録が初めて世界記録として認定されることになった。同種目においては06年にV.カナイキン(ロシア)が2時間21分31秒をマークしているものの、世界記録に必要な条件が満たされていなかったとして世界最高記録扱いとなっている。
また、2位の丸尾も2時間24分24秒と世界選手権派遣設定を突破し、代表入りをアピール。以下、髙橋が2時間26分18秒で3位、勝木が2時間26分20秒で4位、村山裕太郎(富士通)が2時間28分34秒で続いた。
女子は30km過ぎに先頭に立った渕瀬真寿美(建装工業)が2時間52分38秒で優勝。世界陸連が定めた世界選手権の参加標準記録(2時間48分00秒)の突破はならなかった。
第108回日本選手権35km競歩は当初4月に石川県輪島市で開催予定だったが、震災の影響で全日本35km競歩高畠大会との併催で実施された。
【動画】日本選手権35km競歩男子で優勝した川野将虎
【#日本選手権35km競歩 #高畠競歩】
— 日本陸上競技連盟 (@jaaf_official) October 27, 2024
⚡ライブ配信⇒https://t.co/IFHB0jb4ur
//
◆男子35㎞競歩・30km通過
\\
28.5㎞手前あたりで #川野将虎 選手(旭化成)が前へ出てそのまま単独歩
2時間01分26秒で通過
あと5km‼️
✅競歩ナビhttps://t.co/sqDd19HjZT#山形 #高畠町 #競歩 #東京2025世界陸上… pic.twitter.com/9HsONhtSb0
男子35km世界歴代10傑
2.21.47 川野将虎(日本) 2024.10.27 2.22.55 賀 相 紅(中国) 2023. 3. 4 2.23.13 野田明宏(日本) 2023. 4.16 2.23.14 M.スタノ(イタリア) 2022. 7.24 2.23.44 P.カールストレーム(スウェーデン) 2022. 7.24 2.24.19 S.コジェヴニコフ(ロシア)2023. 2.13 2.24.24 丸尾知司(日本) 2024.10.27 2.24.25 S.バクリン(ロシア) 2009. 3. 1 2.24.30 A.マルティン(スペイン)2023. 8.24 2.24.34 B.ピンタド(エクアドル)2023. 8.24 ※世界最高記録 2.21.31 V.カナイキン(ロシア) 2006. 2.19
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.05.01
東京メトロに伊東明日香が入部 「競技が続けられる環境があることに感謝」
2025.05.01
九電工にケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが加入 ハーフマラソンなどロードが主戦場
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.05.01
東京メトロに伊東明日香が入部 「競技が続けられる環境があることに感謝」
東京メトロは5月1日、伊東明日香が入部したと発表した。今年3月31日に埼玉医科大グループを退部していた。 伊東は東京・順天高時代から全国高校駅伝に出場。東洋大進学後は全日本女子大学駅伝や富士山女子駅伝など全国大会に出走し […]
2025.05.01
九電工にケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが加入 ハーフマラソンなどロードが主戦場
九電工は5月1日、ケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが同日付で加入したと発表した。 ニアマイアはケリンゲット高出身の27歳。ハーフマラソンや10kmなどロードレースを主戦場としている。自己ベストは5000m13分57秒3 […]
2025.05.01
アディダスによるスポーツを通じたグローバルムーブメント「MOVE FOR THE PLANET」が今年も開催!
アディダス ジャパンは、未来のスポーツ環境を支えるためのグローバルムーブメント「MOVE FOR THE PLANET(ムーブ・フォー・ザ・プラネット)」を5月12日~25日まで開催することを発表した。5月12日の計測開 […]
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)