HOME 国内、日本代表、五輪
日本 東京の雪辱舞台へ!プラス通過から「仲間を信じて」悲願の金メダルを!/パリ五輪
日本 東京の雪辱舞台へ!プラス通過から「仲間を信じて」悲願の金メダルを!/パリ五輪

パリ五輪4×100mR予選に出場した日本チーム

◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)8日目

パリ五輪・陸上競技8日目のモーニングセッションが行われ、男子4×100mリレー予選1組に出場した日本は38秒06で4着。着順通過の3着には入れなかったが、プラス1番目、全体4番目のタイムで7大会連続の決勝進出を決めた。

7レーンに入った日本は、1走にサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)を起用した。決勝進出こそならなかったものの、100mの準決勝で9秒96(+0.5)の日本歴代2位をマークするなど、日本チーム最強選手で先手を取り、そのまま逃げ切りを図る布陣だ。

その狙い通りに、サニブラウンんがトップを爆走する。2走の栁田大輝(東洋大)は、100mで銅メダルだった米国のフレッド・カーリー、同5位だったイタリアのラモント・マルセル・ジェイコブスらを相手に粘りの走り。そして、3走の桐生祥秀(日本生命)で順位を上げる。

アンカーの上山紘輝(住友電工)にバトンが渡った時点で、米国が身体一つリードし、日本は2位争いという展開。そこから上山が奮闘し、37秒47の米国、37秒94の南アフリカ、38秒04の英国に次ぐ4位でフィニッシュ。着順通過には0.02秒届かなかったが、前回王者のイタリアを0.01秒抑えた。

2組の結果を待つことになったが、2組は中国が38秒24で1着。結局、プラス通過の2枠は1組からとなり、日本のタイムは全体4番目。レースをスタンドから見守った4人は、笑顔でグータッチを交わした。

広告の下にコンテンツが続きます

サニブラウンは「ちょっと危なっかしかったですが、しっかり決勝には行けたので」と安堵の表情。組み分けの時点で、「1組に固まっていたので、プラス通過はこちらの組になると予想していました」。そのハイレベルの中でも「着順では入りたいという気持はありました」と結果には満足していない。

栁田は、サニブラウンからのバトンの受け渡しで少しロスがあったものの、「スピードに乗れていたのと思うので、見た目以上のロスはなかった」と流れをつなぐ。

最年長としてチームを引っ張る28歳の桐生も、「1番で渡せるようにと思っていました」。今季はケガや体調不良を繰り返し、リレー一本で臨むことになった3大会連続の五輪だったが、本番にさすがの走りを見せる。内側の米国が前に出ている状況だったが、しっかりと2位争いへと持ち込んだ。

アンカーの上山も、200mの予選、敗者復活ともに不本意な走りだった悔しさをぶつける力走。激しい2位争いの中で「順位を1つでも上げてゴールしたい」と強い思いで戦い抜く。「どうにか通ってくれと思って待っていました」と笑うが、その願いが見事に通じた。

7大会連続の決勝は銀メダルだった16年リオ大会以来のメダル、そして、悲願の金メダルを目指す。栁田が「あと1本、思い切り走って終わりたい」と言えば、上山も「チーム一丸となって、しっかり勝負できるようにがんばりたい」と力強く語る。

前回の東京五輪では、1、2走でバトンがつながらず途中棄権となった。その場面を、3走のスタート位置で見つめていた桐生。地元五輪の借りを返す舞台が整った。

「仲間を信じてしっかり出て、しっかり渡したい」

言葉に力を込めた。

決勝は10日の深夜2時47分(日本時間)に行われる。

◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)8日目 パリ五輪・陸上競技8日目のモーニングセッションが行われ、男子4×100mリレー予選1組に出場した日本は38秒06で4着。着順通過の3着には入れなかったが、プラス1番目、全体4番目のタイムで7大会連続の決勝進出を決めた。 7レーンに入った日本は、1走にサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)を起用した。決勝進出こそならなかったものの、100mの準決勝で9秒96(+0.5)の日本歴代2位をマークするなど、日本チーム最強選手で先手を取り、そのまま逃げ切りを図る布陣だ。 その狙い通りに、サニブラウンんがトップを爆走する。2走の栁田大輝(東洋大)は、100mで銅メダルだった米国のフレッド・カーリー、同5位だったイタリアのラモント・マルセル・ジェイコブスらを相手に粘りの走り。そして、3走の桐生祥秀(日本生命)で順位を上げる。 アンカーの上山紘輝(住友電工)にバトンが渡った時点で、米国が身体一つリードし、日本は2位争いという展開。そこから上山が奮闘し、37秒47の米国、37秒94の南アフリカ、38秒04の英国に次ぐ4位でフィニッシュ。着順通過には0.02秒届かなかったが、前回王者のイタリアを0.01秒抑えた。 2組の結果を待つことになったが、2組は中国が38秒24で1着。結局、プラス通過の2枠は1組からとなり、日本のタイムは全体4番目。レースをスタンドから見守った4人は、笑顔でグータッチを交わした。 サニブラウンは「ちょっと危なっかしかったですが、しっかり決勝には行けたので」と安堵の表情。組み分けの時点で、「1組に固まっていたので、プラス通過はこちらの組になると予想していました」。そのハイレベルの中でも「着順では入りたいという気持はありました」と結果には満足していない。 栁田は、サニブラウンからのバトンの受け渡しで少しロスがあったものの、「スピードに乗れていたのと思うので、見た目以上のロスはなかった」と流れをつなぐ。 最年長としてチームを引っ張る28歳の桐生も、「1番で渡せるようにと思っていました」。今季はケガや体調不良を繰り返し、リレー一本で臨むことになった3大会連続の五輪だったが、本番にさすがの走りを見せる。内側の米国が前に出ている状況だったが、しっかりと2位争いへと持ち込んだ。 アンカーの上山も、200mの予選、敗者復活ともに不本意な走りだった悔しさをぶつける力走。激しい2位争いの中で「順位を1つでも上げてゴールしたい」と強い思いで戦い抜く。「どうにか通ってくれと思って待っていました」と笑うが、その願いが見事に通じた。 7大会連続の決勝は銀メダルだった16年リオ大会以来のメダル、そして、悲願の金メダルを目指す。栁田が「あと1本、思い切り走って終わりたい」と言えば、上山も「チーム一丸となって、しっかり勝負できるようにがんばりたい」と力強く語る。 前回の東京五輪では、1、2走でバトンがつながらず途中棄権となった。その場面を、3走のスタート位置で見つめていた桐生。地元五輪の借りを返す舞台が整った。 「仲間を信じてしっかり出て、しっかり渡したい」 言葉に力を込めた。 決勝は10日の深夜2時47分(日本時間)に行われる。

【動画】7大会連続で決勝へ!日本の予選の走りをチェック!!

https://youtu.be/zPqjyb83HVo?si=9QlNDbOz2CYPxxno  

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.05.19

森凪也が3000m日本人トップ!圧巻スパートで日本歴代2位の7分41秒58「横に並んでいる人には負けない」/セイコーGGP

◇セイコーゴールデングランプリ2025(5月18日/東京・国立競技場) 世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリが5月18日に行われ、男子3000mで森凪也(Honda)が日本歴代2位 […]

NEWS 【高平慎士の視点】“栁田大輝の100m”作った決勝は今後につながる 日本スプリント全体に「9秒台」の期待感 /セイコーGGP

2025.05.19

【高平慎士の視点】“栁田大輝の100m”作った決勝は今後につながる 日本スプリント全体に「9秒台」の期待感 /セイコーGGP

5月18日に東京・国立競技場で行われたセイコーゴールデングランプリの男子100mは栁田大輝(東洋大)がサードベストの10秒06(+1.1)で優勝した。2008年北京五輪男子4×100mリレー銀メダリストの高平慎士さん(富 […]

NEWS 男子100mVの栁田大輝 「目指すのは世界陸上のファイナル」/セイコーGGP

2025.05.19

男子100mVの栁田大輝 「目指すのは世界陸上のファイナル」/セイコーGGP

◇セイコーゴールデングランプリ2025(5月18日/東京・国立競技場) 世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリが行われ、男子100mは栁田大輝(東洋大)が10秒06(+1.1)で優勝 […]

NEWS やり投・北口榛花が貫禄V ハイレベルの100mHは田中が自己新、マフチフ他を圧倒/セイコーGGP

2025.05.19

やり投・北口榛花が貫禄V ハイレベルの100mHは田中が自己新、マフチフ他を圧倒/セイコーGGP

◇セイコーゴールデングランプリ2025(5月18日/東京・国立競技場) 世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリが5月18日に行われた。 女子やり投は北口榛花(JAL)がシーズンベスト […]

NEWS 古賀ジェレミー110mH高校タイの13秒59!4継は明星学園40秒37 ケリー瑛梨花女子スプリント3冠/IH東京都大会

2025.05.19

古賀ジェレミー110mH高校タイの13秒59!4継は明星学園40秒37 ケリー瑛梨花女子スプリント3冠/IH東京都大会

広島インターハイ(7月25日~29日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱い戦いを繰り広げている。東京都大会は5月4日、10~11日、17~18日の5日間、駒沢オリンピック公園競技場(4日はハンマ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年6月号 (5月14日発売)

2025年6月号 (5月14日発売)

Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定

Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析

page top